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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

超力戦隊オーレンジャー15話感想

特撮感想 オーレンジャー

ニコニコ動画で配信された『超力戦隊オーレンジャー』の感想。

 マシン獣大量生産と無駄な感情を持つ存在のスクラップ化を繰り返す皇帝バッカスフンド。だが、スクラップが怨念によって集まり一つのマシン獣化、皇帝を襲う!皇帝によって地球に叩き落とされたそのマシン獣は、皇帝への復讐のため地上のエネルギー施設からエネルギーを集めようとする。

ここ数話の路線からまたガラッと変わって、今週の皇帝はコミカルなシーン一切なしで非道、そして強い。襲い掛かってきたスクラップ獣の攻撃をまるで受けることなく、終始圧倒して地球に叩き落とすその様はまさにラスボスの風格。

地上でエネルギーを集めるスクラップ獣を倒そうと現れたオーレンジャーだが、スクラップ獣は彼らを完全に無視して逃走。裕司が拾った捨て犬(命名:チロ)を救ったこと、彼がバッカスフンドに向ける強い憎しみを知ったことで、裕司は彼を普通のマシン獣とは違う存在だと意識するようになる。

「少しでも欠陥があればすぐスクラップにする」(=機械への愛情などは無し)というバッカスフンドの暴挙ですが、本作で少しさかのぼればそれは人間にも当てはまることであり(第11話で示されました)、それも踏まえて「敵はバッカスフンド、それ以外興味ない」けど「人間にかける情けは無い」としているスクラップ獣の心情のネジクレ方、そして犬のチロはスクラップ獣を全く警戒しないという見せ方が秀逸。

その後、エネルギー施設の警備隊に銃撃され、倒れたスクラップ獣(普通に銃が通用してますが、スクラップなので普通のマシン獣より防御力が低いのだろうか)を救い出した裕司は、パワークリスタルを通じて超力を注ぎ彼を助ける。超力を使うと体力を消耗するという初期設定が拾われ、汗だくで苦悶の表情を浮かべつつ手を握る裕司/合田雅吏さんの演技がなかなかの迫力。何故助けたのか問うスクラップ獣に、裕司はチロを助けたこと、人の命を奪わなかったことを理由として告げる。

「俺の敵はバッカスフンド一人。他の者は傷つけぬ。それが俺の誇りだ」

「戦おうぜ!一緒に!俺たちとお前、敵は一緒だ!」

「お前のようなものがいるなら、見直さなければいけないな…人間について」

 そこにアチャが登場、スクラップ獣を「バラリベンジャー」と名付け、襲い掛かる。オーレンジャーの他メンバーも駆けつけて乱戦になるが、雷鳴と共に降り立つバッカスフンド!

光と共に出現して悠然と歩き、そのまま無言で雷を放って大爆発を引き起こし、オーレンジャーとバラリベンジャーを吹き飛ばすなど圧倒的ラスボス感

今週のバラノイアはアチャもコミカルな面が鳴りを潜め、終始非道な言動を繰り返してますが、特に皇帝の実力が明確に押し出されることでますますそれが補強。演出が全体的に冴えていて秀逸です。

ていうか今回皇子や皇妃やコチャが出てこないの、空気壊れるから意図的に外したんですよね?

バッカスフンドの攻撃でひるんだバラリベンジャーは、コントローラーをセットされて殺人マシーンに仕立て上げられ、オーレンジャーに攻撃するよう命じられる。怒りのバラリベンジャーは皇帝に一撃浴びせるが、何事もないかのように振り払う皇帝

あれだけ必死になってエネルギーを集めた(ほとんど裕司が分け与えたものだけど)のに、当てた一撃は火花を派手に飛ばすものの、特にダメージを受けた様子がない皇帝。物凄い貫禄。

操られるバラリベンジャーを相手に「相手は所詮マシン獣」と本日も完璧な隊長は容赦なく攻撃しようとするが、ブルーが阻止。しかし攻撃で4人ががけ下に転落すると、覚悟を決めたブルーは自らバラリベンジャーを倒す決意を固め、必殺技の応酬の後自らジャイアントローラーに乗ってとどめを刺すのであった!

今回判明したのは、どうやらジャイアントローラーは訓練しないと自爆の危険があるトンデモ武装だということ。そりゃ完璧超人の隊長以外に使いこなせないよなあ、と思いつつもなんてもん作ってるんだ参謀長という思いが。

倒れたバラリベンジャーに駆け寄り、涙を流す裕司。

「何を悲しむ…お前たちは正しいことをしたのだ。俺の誇りを守ってくれた。俺の魂は、お前たちと共に…いつか、お前たちがバッカスフンドを倒すまで…」

必ず果たすと約束するオーレンジャー。そしてスクラップから生まれた自分はまたスクラップに帰ると言い残し去っていくバラリベンジャー。スクラップ置き場に一人やってきたバラリベンジャーは、すり寄ってきたチロをなでた後、静かに崩れ去った……。

第5話と同様、井上敏樹による怪人側にスポットを当てたエピソード。愛を否定された果てに恨みや憎しみが生まれ、それがバラリベンジャーとなった、という悪役の描き方はレスキューポリスシリーズなどに見られる、当時の東映特撮ヒーロー全般に通じるものがあります。

またバッカスフンドの残忍さを示す一方で、マシン獣であるがゆえにバラリベンジャーを問答無用で拒絶する人間の姿や、最後のスクラップ置き場の描写で人間の心にもバッカスフンドと同じ部分があることをそれとなく示すなど、単なる悪役だけの物語にとどめない捻り方は流石。尺の都合で苦しいところはあったものの、それをきちんと表現した演出も見事でした。

次回、未来人…!