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アクマイザー3 第17話と第18話感想

Youtubeで配信された『アクマイザー3』の感想。

17話

弱虫ないじめられっ子・マサオをいじめる子供たちが、アクマ族カマイタチに泣かされ、金色のボールにされる事件が発生。カマイタチの造形が、黒くてまるい頭に刳り貫いた目と口、頭に生えた二本の鎌と黒マントで非常にシンプルですが、円盤生物ノーバ(『ウルトラマンレオ』)よろしくシンプルにトラウマとなりそうな造形です。

マサオと彼が好意を抱いている少女・めぐみに迫るアクマ戦闘員だが、そこに現れたのは一平…に変身したザビタン!

ザビタン、なんだかんだで一平の姿が気に入ってるのか。おかげで千葉治郎さんのアクションが増えて、面白いのは面白いのですが。戦闘でもジャンケンで相手の攻撃を受け止めておちょくったりして、最近ザビタンがはっちゃけてきています。仲間と戦ううちに、心に余裕が出てきたのか。

ザビタンが退けてなおもマサオを狙うカマイタチは、アクマイザーを排除するため人間の、それも相当な悪人の仲間が必要だと考える。ダルニアのスパイを通じてそれを知るザビタン。

その後、東都タイムズに新入社員が入る。その名は、南雲健二!編集長の前では優秀な記者である姿を見せる健二だが、一平と二人っきりになるや態度がデカくなり、クビにされたくなかったら仲良くやろうぜ!だから金払え!と恐喝。えー…正体はまあだいたい予想できるんですが、いい、のかなあ?

それを見たアクマ戦闘員は、相当なワルとして健二をスカウト。大金を受け取った健二はカマイタチに協力することを申し出る。仲間に加わる条件として、イビルとガブラを銃殺。拳銃でアクマイザーに立ち向かわせる無茶ぶりはさておきますが、ザビタンの殺害を考えない&ダルニア無視なところに、カマイタチのポンコツっぷりが垣間見えます。

健二は基地へ。カマイタチの目的は泣いた子供を原材料に人々を臆病にするガスを作ることで、その材料として特別臆病な少年の血が必要としており、そのためにマサオを狙っていたのだ!

一平の家で匿われるマサオを誘拐するふりをして、現れたカマイタチに裏拳を叩きこむ健二。映像で見る限りすごい勢いで飛ぶ裏拳だし、カマイタチの頭の形が実際すごい殴りやすそうで、見ていて痛快です(笑)

そしてイビルとガブラは子供たちのボールを基地から助けてきた!すべては芝居だったのだ!こうなったらマサオだけでも、と狙うカマイタチだが、マサオは勇気を持って戦闘員が撃退されるまで耐え抜いた。それを受けたカマイタチは、為す術がなくなったため、逃走

……えー、17話見てきた中で、ここまで作戦がズタボロの大破滅に終わったアクマ族がいたでしょうか。作戦からして人間を臆病にして殺し合いさせようぜ!っていうアレな代物ですけど。そういや『仮面ライダーX』第2話も人々操って殺し合いさせようぜ!な作戦だったけど、長坂さん、そういう作戦好きなのかなあ。

そして健二は正体を現す。それはザビタンの変身だった!

あー、うん。正体予想できてましたけど、すると作戦実行するために一平からなけなしの金をカツアゲしたんですよねザビタン?!

ザビタンの生活資金がどうなっているのか気になってましたが、もしかしたらその一端を覗いてしまったのかもしれない……!

カマイタチはアクマイザーに必殺技を無効化されるわ頭の鎌を折られるわの大ダメージの末、魔法陣アタックでKO。子供たちは元に戻り、マサオが勇気を見せて解決したことを素直に尊敬するのだった、と、こちらは大団円に纏めました。私としては正直、「いじめを受けるのは、される方が弱虫だから」という論理は大嫌いなのですが、時代の流れとして一旦受け止めた上で、マサオの精神的な成長をきちんと描いたのは悪くないかと。

そしてすべてが終わって、南雲健二歓迎会に参加するザビタン/健二。

魔法力「作るんだら~」でケーキを作るザビタン。

ますますザビタンがなんでもありになっていく一方で、はっちゃけ方もすごいことになってきている気がします。本来はこういう性格……なんだろうか?

シリーズ全体の流れの一エピソードとして一番重要なポイントは、ザビタンに既存キャラから独立した人間態が作られたこと。ここ数話ほど、一平(千葉治郎)の姿を使っていたのは、ここへの布石を置いていたということなのでしょうか。

個人的には、これはとても残念な要素、と言わざるを得ません。

人間態が存在せず、着ぐるみだけなのは、感情の表現を声優・スーツアクターの身振り手振りに頼る部分が多く、アクターと声優は確かに熱演を続けてきたと思います。が、着ぐるみの方は前回見せた「笑顔」はともかくとして、「怒り」の表現などを目に入る線で表現するのは、わかりづらかったのは確かです。

故に人間態の追加はそれを補うためやむを得ないという面もあるのでしょうが、表情がブレないからこそのザビタンのかっこよさもあったので、それが日常会話で放棄されてしまうのが残念。

主人公に人間態が存在せず、終始着ぐるみで話が作られるという試みは、後の『特捜ロボ ジャンパーソン』などを経て『仮面ライダー電王』のイマジンで昇華されますが、『アクマイザー3』ではやはりまだうまく扱えない題材だったのかなーと。

特に一番残念と言えることは、異形の哀しみを持つヒーローとして造形され、それでもなお人のため戦い、かつ人間であることを認められてきたザビタンが、独立した人間の姿を何のためらいもなくとってしまったこと。

一平の姿を攪乱のため借りるのはまだしも、これが「誰でもない、独立した人間」の姿になるのは、ここまでの話を考えるなら禁じ手のはず(そもそも、第1話でアクマ族の顔でジュンの前に出てきた意味さえなくなります)。また、今回のエピソードを見ても編集長はともかく、一平やジュンに正体を隠す理由がないのも困りもので、作品のこれまでの前提を一つひっくり返した割に、釣り合う新たな要素が開拓できたとはとても思えませんでした。

そんなわけで、今後の展開に影響しそうな難点が見えますが、今回単体で気になるのが、今週のザビタン、金の扱いはどうなっているのかというところ。

芝居のために一平からカツアゲした金は南雲健二として返却した、と想像の余地はありますが、カマイタチの提示した契約金はどうした?!

あちこちの面でザビタンのヒーローとしての格が下がってしまったようになり、残念な話でした。

18話

アクマ族・ダイアンガーの部下が落としたダイアモンドを拾った少年・シンジが誘拐されてしまう。シンジの学校の先生を守るため一人残って戦うイビルと、ダイアンガーを追うザビタンたち。だが、ダイアンガーの姿を見たガブラは驚く。彼女はダイアナという名前の、イビルの恋人だった……。

久々に、アクマイザー関連の家族・恋人に関するエピソード。ダイアナとイビルの間の恋愛関係については「互いに相思相愛だったが、ダイアナの親に引き離された」以上に踏み込まれないので、今一つすっきりしませんでした。イビル、最初はザビタンの敵として出てきたのでアクマイザーになったから親が別れを強要したってわけじゃなさそうだし、(ザビタンとサイレーンのように)ダイアナとの別れが今の性格形成に影響を与えたとかでなく、その別れに至るドラマも楽しかった日々についても全く描写されないので、セリフで話が転がるばかりで上滑り気味に。

そんなわけで積み上げのドラマが足りてないため、再会を目前にしてダイアナが裏切り者扱いで処刑、という流れも月並み以上を出ておらず、特に面白味がない感じに。ダイアナの死を目の当たりにして泣き崩れるイビルの声の演技は、本当に素晴らしいのですが。

同じ女性であり、かつ「愛してるもの以外に手助けする気はないけど、愛するもののためなら全力を尽くす」という姿勢のダルニアがダイアナに寄り添って説得するところとか、イビルへの愛を持つなら俺たちと同じ仲間になれるはずだ、と説得し、聞き入れないダイアナにガブラを払いのけた上で決闘の末更なる説得、というザビタンの「フォー・ジャスティス!」な振り切れた感じは悪くなかったのですが、「ダイアナの仇をとってやれ」と威勢よくイビルを送り出したがメザロードに勝てなかったので割り込んで「後は俺に任せろ」になったり、そこから戦車で逃げたところを結局久々の大量破壊兵器ザビタン・ノヴァで撃墜するところなど、全体としては、うーん……。

そして、今回のエピソードで南雲健二の要素が早くも全く活用できていないのですが、やっぱりいらなかったんじゃないかなあ……。