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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

Go!プリンセスプリキュア22話感想

『Go!プリンセスプリキュア』の感想。

 前回の決戦から戻ってきたプリキュア達は、トワを寮で休ませる。トワイライトとして働いた悪事の夢に苛まれるトワ、外を歩く。

見張りとか誰もつけなかったのか(^^;姿は変わってるけど本当に改心したかどうかは前回の気絶前の少々の会話でわかるものじゃないし、トワの手元に黒いキーとパフュームが置かれてるし、それ抜きでも放置していたらシャット他が誘拐に来るかもしれないので気を配っておかないとまずいと思うんですケド。

バイオリンの音色に誘われ、やってきたのはかつてトワイライトがバイオリンを弾いていた丘。そこでバイオリンを弾いているのははるか。トワイライトとの遭遇が夕暮れだったのに対して、はるかが演奏している時間が青空で、対になる色合いに。

「何故、あなたがその曲を?」

「え?…ああ、ミス・シャムールに習ったの。この曲、カナタが弾いてたんだってね」

妹の目の前で、その兄(しかも王族)を呼び捨てするはるか。

トワについては「トワさん」とどことなくよそよそしいのですが、乙女の感情の問題なのかそれは。

「お兄様をそんなになれなれしく呼ばないで!」とか食いつかれそうな気がしましたが、そうはなりませんでした。残念(おい)

そして、カナタから託されたバイオリンをトワに返そうとするはるか。

「やめてください!そんなもの…もう、見たくありません……」

拒絶するトワに困惑するはるか。

「わかるぞ…それは、お前にとって叶わぬ夢の象徴だからな……」

そこに突然、ディスピア降臨

ラスボス自らがいきなり登場というすごい展開に。花園を枯らしながら歩いていく演出は定番ながら素敵。

トワに戻ってくるよう呼びかけるディスピアだが、自分はトワイライトではないし戻らないと拒絶するトワ。

「ディスダークのプリンセスが…そんな姿で何をいまさら?」

「こ、これは…あなたが…」

「もう『お母様』とは呼んでくれないのかい?」

トワが何を言おうと余裕を崩さないディスピア、榊原さんの演技もあってゾクゾクします。

そうだ、全ては私がしたこと、だが事実は変えられない。ホープキングダムは滅亡寸前、そして、お前の兄も……」

「お前の夢など最初から終わっていたのだ。お前が自分で私の森に足を踏み入れたときにな……

全ての悪事は自分のしたことだ、といいつつもトワが自ら進んで入ってきたということを強調して心をえぐってくるディスピア、ひたすら悪辣。

トワはディスピアに取り込まれ、同時にカナタのバイオリンも奪われてしまう。巨大な茨の集まりとなったディスピアはトワから吸い上げる強大な絶望で大きな嵐を呼び起こし、人々の動きが凍り付く。それを受けて駆けつけるみなみときらら。

「絶望を吸い尽くしたら枯れ果てるだけ…さあ、滅びよ!」

茨を三人に向けて飛ばすディスピア、巻き起こる砂煙から変身したプリキュアがとびかかる。

「行こう、強く!」「優しく!」「美しく!」「Go!プリンセスプリキュア!」

後半のスカーレットを強調するために変身バンクを省略したのだと思いますが、いつの間にか変身していて攻撃を回避しており、煙で姿を隠しながらシルエットが動いてそれぞれを示す、という演出はかっこよく決まりました。

「絶望の魔女ディスピア!お覚悟は、よろしくて!?」

CMを挟んでBパート、遠距離からのカットでトリニティエクスプロジオンを放ったことを見せるが、ディスピアの力で吹き飛ばされ地面に叩きつけられるプリキュア

ダウンすることで光になってクリスタルロッドが消える描写が入りましたが、クリスタルロッドはいつも持っているわけではなく、必要な時に現れてプリキュアのダメージなどでどこかに消える、ということなのでしょうか。

「助けなきゃ…どんなに勝ち目がなくたって、トワさんだけは助けなきゃ!」

トワを託す王子の言葉を思い出し、立ち上がるフローラ。しかしトワの絶望でパワーアップし圧倒的な力のディスピアを前にどうすれば…と、バイオリンで王子の曲を弾き、トワを絶望から救い出しすしかないと思い立つ。

三人が主だった必殺技を全部使って、トワの閉じ込められた上部のイバラの檻に飛び込むフローラ。

「今更、どうなるとも思わんが…少々いたずらが過ぎるな……小娘ども!」

茨から離れ、プリキュアをにらむディスピア。フローラの作戦が成功するまで耐え抜けるか…?

バイオリンを構え、演奏しようとするフローラ。

「やめて。聞きたくないわ……それを聞くと思いだす……お兄様、ホープキングダム、わたくしの罪…」

そんなこと言わないで。まずはここから出ようよ

罪とかどうとか議論するのは後で、とりあえず立ち上がれと迫るフローラ。

「出てどうなるというの?一度絶望に染まり、罪を犯したわたくしにはもう、何もない…帰る場所も、夢も…もう、グランプリンセスも」

「なれるよ!心から望めばきっと夢は叶う。カナタは私に、そう教えてくれたよ!」

涙を流しながら語りかけるフローラ。

「カナタはもう一度、あなたとバイオリンを弾くのが夢だって言ってた。私もその夢を応援したい!だから、前を向こうよ、もう一度!

…えっと、確かにフローラの立場は「誰かの夢を守るため戦う」で定まってはいますけど、カナタが願うことだから従えって説得になっちゃってるのはどうなんでしょうか(^^;まあトワの夢は「お兄様に笑顔でいてもらいたい」なので、方向としては一致してますけど。

前回、カナタとトワの夢を示したことでワンクッション置いたために、ここにつながってもはるかの理念が無理なく収まるようになってますが、結局そこに落ち着いちゃうのか、というのはさすがに個人的な好き嫌いが入っているのですが。

まあそもそも、トワとはるかの交流が極めて少ないために、互いに会話したことが多いカナタを説得の軸に使うこと自体は理に適ってます。

目の前に下がっていたカナタのバイオリンが戦いの衝撃で落ち、ケースが開く。手を伸ばしつつも恐れるトワに、大丈夫だとやさしく声をかけるフローラ。

「どんなに失敗したって、一歩ずつ取り返していけばいいんだよ」

そのフローラの姿に兄を重ねるトワは、バイオリンを手に取り演奏を始める。カナタの曲(フローラが演奏)とトワの曲は、二つ重なることで一つの曲となるのだった。

これによりカナタが「トワと共にバイオリンを演奏する」という夢を抱く理由を補強。またバイオリンの美しい旋律と、フローラがカナタと重なる映像とで、いいシーンになりました。

フローラの弾くバイオリンは優雅さを感じる旋律で、トワの曲は単体では暗く不安を感じる旋律なのも、お見事。

常に人々の希望を照らす光、それがグランプリンセス――演奏の末トワを閉じ込めた檻は砕け、暗雲が吹き飛ばされ青空が垣間見える。

「トワイライト…どうやって?」

「わたくしは、もう二度と絶望しない!」

「小賢しい!」

ディスピアの攻撃を受けて落ちるトワ。

「一度犯した罪は、二度と消えない。でも、心から望めば…!ならわたくしは、この罪とともに!この罪を抱いたまま、グランプリンセスを目指す!

黒いキーが光に包まれ、握りしめるトワイライト。

罪の意識を発言したところで今までのトワイライトの武器だった青い炎が浮かび、それがキーをつかんだ瞬間に赤い炎に変わっていく、という演出も合わせて意識の変化を表現。今回の演出、全体的にすさまじい勢いです。

プリキュア、プリンセスエンゲージ!」

変身するトワ、今作の変身バンクは結構動くのですが、中でも燃え盛る火炎の動きがすごい派手で、今までの変身バンクの中では一番強烈かもしれない。

「真紅の炎のプリンセス!キュアスカーレット!」

かくして、4人目のプリキュアが誕生。

「それはなんだ?トワイライト!」

穏やかな口調だったディスピアに大きな感情の揺れ動きを示す声の演技。

襲い掛かるディスピアの影をいなすスカーレット。今回はここに気合を入れるためか他のバトルを抑え気味でしたが、その分すごい動き。そして使われるBGMがオーケストラヒットから入るイントロにバイオリンの主旋律と、すごくかっこいい。

「闇を祓い、夢を照らす、希望の炎!いつの日かお兄様とホープキングダムを取り戻す、その時まで、ディスピア!わたくしはあなたと戦う!」

「さあ、お覚悟決めなさい!」

するとカナタのバイオリンがアイテムスカーレットバイオリンに姿を変える。それを手に取り、モードエレガントを発動して必殺プリキュア・フェニックスブレイクを発動しディスピアを攻撃。ディスピアは撤退するのであった。

最後の最後、ディスピアの声が裏返ったのにちょっと笑ってしまいましたが。

戦いが終わってフローラに呼びかけるスカーレット。カナタはきっと生きている、それがこのバイオリンから伝わってくると語るスカーレットに、涙ながら再会の希望を保つフローラだった。

前回を踏まえた上でのバイオリンを使った説得、新登場のスカーレットの格好よさ、全体的に気合の入った演出と、勢いを見せる追加戦士登場編。正直、話の筋の粗も探せば見つかる話ですが、演出でシリーズ監督のタナカリオンこと田中裕太さんが、第1話以来となる登板で全力投球。加えてディスピアの榊原良子さんやトワの沢城みゆきさん、フローラの嶋村侑さんら声優陣の演技で大いに盛り上げました。

現在の柴田プロデューサー体制での改心する悪役の扱いで「悪意に取り込まれて動いていただけで、悪意が除去されたら悪事は無罪放免」「悪いのは悪役(の組織やリーダー)だけ」という扱いを受けること(『ドキドキ!プリキュア』のレジーナや、『ハピネスチャージプリキュア!』のミラージュなど)についてずっと疑問を抱いていた私ですが、今作では単純にディスピアだけを悪とせず、トワイライトとして犯した罪の意識に苛まれる描写を経て、その罪の禊のため戦い挑むトワ、とすることで一応善悪のバランスに気を使いました。まだ決意表明の段階なので実際どう動くかはわかりませんが、駆け出しとしては躓いてないのでよし。

また、これまでホープキングダムとは違う世界に住んでいるため、積極的に王国を助ける意思はありつつも、どことなく「夢のついで」のような感覚が強かったプリンセスプリキュア(きららは特に顕著)の中に、明確にホープキングダム出身の被害者であり、王国を助けることを直接の行動原理としてつなげているのも、他のメンバーとトワの立場の違いを示す要素。

今後、トワ/キュアスカーレットがどのような扱いになるのか、面白くできそうな要素はいくつもあるので期待したいです。

そして、罪の意識に苛まれるトワに、とりあえず出てきて前を向いて、話はそれからだと呼びかけるはるか/キュアフローラ。既にこれまでのエピソードで述べられた「はるかの目指すプリンセス」像は悪事を働いた人間を赦し改心させることにあるので、それに沿う説得。単純な善良さや誰かがすべての責任を負っていることを主張するわけではなく、失敗をしてもあきらめず立ち上がれる者が夢へと向かえるんだ…という、本作のテーマを押し出した展開。

前から思っていましたが、『Go!プリンセスプリキュア』は『スマイルプリキュア!』(およびそれ以前の作品)のテーマ性を引き継いだうえで、一個のシリーズとしてより洗練されたドラマを展開しようとしているのだなあ、と改めて感じる1話でした。

なんというか、世界は赦しに満ちている。

はるかの理想のプリンセス像が出たときから感じていたことですが、今回のエピソードでより強く思うようになりました。

どうやら春野はるか/キュアフローラは、某チタンの肋骨や某純潔の魔女と志を同じくする、赦しの侵略者!

……そうか、金元寿子だったのか!(おい)

与太話はさておき、こういうヒーローの思想性は振り返って見ると『仮面ライダー鎧武』『特捜ロボ ジャンパーソン』『スマイルプリキュア!』『純潔のマリア』など、私の好みに合致しているものなので、そりゃ本作を楽しんで見れるわけだと(笑)

で、その赦しの使徒としてトワを説得する姿ですが、「絵本のプリンセス」は閉じ込められたプリンセスが罪を犯した鳥を赦すという構図だったのに対し、今回のエピソードは罪を犯し閉じ込められたプリンセスを、外部からはるかが赦して救済する、という構図で、対になっています。

18話で無理矢理まとめられた「はるかの理想のプリンセス」と「グランプリンセス」ですが、こういうところを見るとやっぱり違うところにあるのかもしれません。

次回、日常に連れ出されたトワは、罪の意識の前にそれを拒もうとする、という内容のようですが、予告からすっごい漂う文化と育ちの違いによるぽんこつフラグ。