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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

アクマイザー3 感想総括

youtube配信『アクマイザー3』感想の総括。

  ザビタンがかっこいい。

 とりあえずはこれ(笑)

 デザインもそうですが、ザラードによる剣術、魔法力による万能ヒーローっぷり、時に悩みつつも芯の強い精神で、アクマイザーの頼れるリーダーとして力を発揮。

 度々おかしなことや「それはちょっと……」と思うようなことを言いだしたりもするのですが、素晴らしいヒーローでした。

 基本、ザビタンがかっこよければ話がグダっていてもいい(おい)

 

 作品全体としては、長く続く特撮番組でよくあるテコ入れが何度も入っているのですが、そこで世界観に大きなブレが生じなかった、というのが一つ本作の長所。

 70年代のテコ入れが入る作品は、開始当初の基本設定や世界観が完全に破壊されてしまう例が多々あるのですが(感想を書いた『変身忍者嵐』『仮面ライダーX』はまさにその例)、本作は「ダウンワールドから地上を狙うアクマ族」というシンプルな設定ゆえか、特にそこを崩壊させることなく最後まで進んだのが良かったところ。

 シンプルすぎるためにダウンワールドの侵攻計画の規模が回によってまちまちなのは、気になりましたが(^^; 結果的にノッペラーのような面白いキャラも出て吐きましたけど。

 逆にテコ入れ関連で問題なのは、あまりにも変化を持たせられなかったことかなーと。

 南雲健二登場、ザビタンの魔法力、ガブラッチョ登場でどんどんコミカルな作風に変化はしていきましたが、作品内部の事情が大きく変化するには至らず、テコ入れの意味が薄かったように感じます。

 まず問題なのが、アクマ族は結構な規模の侵略計画を実施し、市井にはアクマイザーをはじめとするアクマ族の目撃情報も十分あって、警官がアクマ族に操られた一般市民を射殺しようとする一幕までありましたが、最後まで世間のアクマ族の認識が曖昧だったこと。

 赤い雨が降ろうが特に疑問を抱かない市民が描写された(ジュンが「こんなことするのアクマ族しかいない」とか言ってるのに!)こととか、怪奇現象の基準が曖昧。

 何より東都タイムズ編集長が最後までアクマ族を信じませんでした。

 あれだけの怪奇現象が発生し、一平も健二もジュンもアクマ族にやられたと主張しても「目で見たことしか信じない」と言い張り、最終回までアクマ族を認識せず。実はこの人、アクマ族の手先だったのでは、という疑惑さえ浮かびます。

 テコ入れをするべきは、ザビタンでもガブラでもなくて、編集長だったのではないか(笑)

 また「人類の認識」という点については、劇中で一平が「アクマ族に狙われているのは自分たち人間だから、自分たちが戦わないといけない」と言及しながら、以降一平が積極的に変化したように見えず、そのあたりの意識もうやむやにされたまま終わってしまいました。

 

 大きなテコ入れは「南雲健二登場」「ガブラッチョ登場」ですが、後者はワンパターンなぐらいでそこまで悪くもない一方、前者が大きな問題。

 人間を尊敬こそすれ、決して人間との同一化を目指していたわけではないザビタンが、南雲健二という人間の姿をとる方向に走ってしまったのは、作品世界を崩壊に至らしめないまでもそれまでの理念に反する行動で、とても残念でした

 また南雲健二の正体については秘密にされましたが、これが単なる「お約束」以外の何物でもなく、作中での意味を持たせることができず、さらに初登場でやったことが(アクマ族にスカウトされる作戦だったからとはいえ)一平からカツアゲするなどの倫理に反する行動だったこともあって、正直言って私の中での「南雲健二」の評価は最悪です(^^;

 「ザビタン」が好きなだけに、「南雲健二」は絶対に許しません(笑)

 

 キャラクター関連でザビタン以外に特筆すると、いまいちパッとしなかった印象なのがイビル。

 個性としても「鏡に映ると動きが固まる」「血の気が多く調子に乗る」という弱点以外があまり強く出ておらず、またゲストの絡みでも「素顔をお面と言い張ることで信頼させ、結局真実を話せずごまかし続ける」「背景事情の説明が微妙なフィアンセ」「同じく背景事情の説明が微妙な上、あっさり吹き飛ばされる師匠」など、どうもザビタンやガブラに比べて上手く転がせなかった印象が強いです。彼が使う魔法力(道具に代わる)も、ザビタンの魔法力で代用可能な気がするのがほとんどですし。

 序盤には、ザビタンと違う方向で「正義」の意志を見せ、その危うさを体現したりもしましたが!

「たとえ子供でも、我らの敵を名乗る限り殺すべきだ!」

  もう一つ、人物について思うのが、人間のヒロインが最後まで配置できなかったこと。

 基本、恋愛とかとは無縁な作品ですが、ヨシコさんにジュンと、人間の女性協力者が最後まで出演できなかったのは、スケジュールの都合か何かでしょうか。ダルニアと絡める形でザビタンとのロマンスも期待したのですが、さすがに難しかったのかも。

 最終的に本作のヒロインと言えるのはダルニアなんですが、あのヒトもヒーローの一員な感じなので、どうもヒロインっぽくありませんし(笑)

 敵に捕まるというヒロインらしい行動が、大体自分からわざと捕まってザビタンを有利にするための行為で、基本自分から大魔法使って脱出しますからね、ダルニア(笑)

 

 エピソード単体で好きなのは、24話「なぜだ?! 親馬鹿ノッペラー」。

 善悪の判断基準があいまいな一見頭の悪いアクマ族が、意外にも力を発揮して思わず善行を成し遂げ、アクマイザーに倒されることなく帰って仲間を増やそうという清々しいオチで締めくくられる、快作(笑)

 他に強烈なのが14話「なぜだ?! 一平がふたり」

 超能力を手にした少女がアクマ族に狙われ、それを回避するために超能力を奪うには頭に強い衝撃を与えるしかない、ということでザビタンが一緒に崖から身投げするという、とんでもない行動に出る狂気のエピソード。

 「ダルニア! お前はいつからそんなくだらないことを言うようになったんだ! 人間からどういわれようが、己の信じたことをやりとげる、それが俺たちのいいところだったはずだぞ!」

  若干、後の『特捜ロボ ジャンパーソン』に通じる危うさを持っているような気がしないでもない(笑)

 

 作品全体としてそこまで質が高いというわけではないのですが、究極的にはザビタンを知ることができただけでも十分、という作品でした。