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手裏剣戦隊34話感想

『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の感想。

  有明の方を撃退したニンニンジャーの前に現れたのは、かつて世界忍者戦を戦い抜いた伝説の忍者・ジライヤ!

 ジライヤ/山地闘破は天晴達を十六夜流と勘違いして襲ってくるが、金の術を受けてそれが伊賀崎流だと知り、変身を解除して謝罪。そして天晴と意気投合。

 「ま、誰でも勘違いはあるから気にすんなよ、おっちゃん」

 とかナチュラルに言い出す天晴が実に天晴(笑)

 「おいおい、おっちゃんはひどいだろ。俺はまだ40代だぞ」

 「じゃあ、うちの親父と同じぐらいか」

 「え? ……俺、このくらいの息子がいてもおかしくないのか」

 「まあ、人間年齢じゃないって」

 「だよなあ。ハハハ……」

 そして霞によるジライヤ解説。当時のスチルが次々に出てきます。フクロウ男爵やハブラムやロケットマンもきちんといる(笑)

 家に闘破を招き入れた天晴達だが、そこには「忍者の名誉を守る委員会」の人が。

 忍者の名誉を守る委員会

 字面だけで既にオカシイのですが、なんでこういうのをもっと本編で出してくれないのか(^^;

 委員会は規約を提示し、剣に手裏剣を付ける行為や半径25メートル以内に一般人がいる場合の忍術使用を禁止、と告げる。その会長は、ジライヤ!

 実は闘破は、現場主義の体質が抜けておらず、委員会会長のオファーを断り続けていたのだ。天晴と共に逃げる闘破は、ロープで振り子移動したりオフィスを潜り抜けたりとOP再現。

 「でもさ、なんとか委員会の会長なんてすげえじゃん」

 「会長だなんて、そんな人の上に立って指示するのは俺のガラじゃないんだよ

 そこに上級妖怪コナキジジイが出現。年上の存在を重しにして人に乗せ、離れなくする術を使うコナキジジイに、天晴は闘破を背負わされることに! 天晴と闘破がちょうど親子の年齢差、という前提を置いたうえで面白い展開に。

 天晴は他の家族の協力でなんとか逃げ切るが、規約違反でニンニンジャーに監視役がつき、忍術を封じられることに。それでもコナキジジイに立ち向かうニンニンジャーだが、今度は風花が霞を、凪が八雲とキンジを背負わされる。

 そこに駆けつけた天晴は闘破を背負ったままやみくもに突進するも、上手くいかず。そこで闘破が心眼でコナキジジイを捕らえ、天晴に指示を出して攻撃し、腕を破壊して妖術を解くことに成功。

 「くぅ~、お荷物にしてやったのに、なんというやつだぞよ」

 「お荷物になるわけないだろ。伝説の忍者は暴れなくてもすっげえんだよ」

 「フッ……そうか。俺が暴れなくても、若い忍者がちゃんと戦えるようにできればいいんだな。天晴! お前のおかげで、なんか吹っ切れたよ!」

 人の上に立つことを嫌った闘破、それは「人の上に立つのは向いてない」「現場で暴れたい」という意識もあるのでしょうが、もしかしたらここの闘破には若い世代が現れることで古い世代の自分が消え失せる危惧があったのかな、とも感じます。

 それを天晴が「偉大な先輩は決してお荷物じゃない」と肯定し、その魂を受け継ぐ意思を見せることで、世代交代が決して自分の消滅ではないことを受け入れられた、というニュアンスが含まれている、のかも。

 作品としても『世界忍者戦ジライヤ』は27年前、視聴者層の子供は見たことがないであろう作品で、東映Youtube公式などで度々配信されますが、やはり戦隊と比べてメジャーとは言い難い作品ですし、いつかは忘れ去られてしまうんじゃないか? という危惧はスタッフ側にもあって、その意識から作られた展開かもしれません。

 また闘破の「自分のガラじゃない」は自分の夢の可能性を自分から狭めてしまった発言でもあり、ここを乗り越える展開にすることで29話の旋風の発言から連なる本作の「夢」テーマにも絡めてきています。

 合わせて天晴の自称する彼の長所「みんなのいいところを引き出せる」が綺麗にはまり、とにかく今回は話の流れと『ジライヤ』『ニンニンジャー』双方の要素の噛み合い方が完璧。

 ……何故だろう、コラボの方がいつもより面白い(おい)

 先輩の心を動かした忍タリティによって手裏剣が変化し、ジライヤ手裏剣を使うと、空のかなたから闘破の手元に磁光真空剣が飛んできた!

 ここからは変身バンク再現に『ジライヤ』主題歌の戦闘に必殺技の真っ向両断と大盤振る舞い。獅子王も戻ってきて超絶天晴が真空剣との二刀流を展開し、巨大化後は磁雷神の力でコナキジジイを跳ね飛ばすなど、とにかく先輩の顔を立てていきます(笑)

 磁雷神そのものが出ないのは残念ですが、若い世代に暴れさせるのがテーマなのでやむなしか。

 全て終わって会長になることを受け入れた闘破は、規約は廃止してニンニンジャーに悪を滅ぼすため暴れてもらうと宣言。

 キンジの「アイアムは賛成でございやす」は、フクロウ男爵ネタか(笑)

 一方、天晴の父である旋風は、なれなれしく闘破に触ろうとする天晴の手をはじいたり、サインを求めようとしていた。……いいのか、父さん(^^;

 ただ先輩ヒーローの顔を立てただけでなく、27年の変化を踏まえた『ジライヤ』という作品の要素の使い方、忍者のなんたるか、その心構え、ちょうど親子の世代となる二人を絡めた世代間の意識の伝達、夢を目指す意識、と様々な要素が綺麗に収まっており、構成が秀逸な傑作エピソード。

 正直、『ジライヤ』コラボと聞いてどうなるかと不安の方が強かったのですが、ひょっとして本編より面白いのではないかと言うぐらい面白かったです(笑)

 お見事でした。