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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

手裏剣戦隊36話感想

『手裏剣戦隊ニンニンジャー』の感想。

  妖怪化したキンジを見て、今こそ好機とガシャドクロから妖怪オボログルマを生み出す正影。凪はキンジを連れて帰還し、好天に助けを乞う。妖刀浦鮫は確かに妖力を吸い取るが、同時に力を暴走させ自我を失わせ、持ち主を上級妖怪以上の修羅に仕立て上げる刀だった。

 そして、妖力は恐れや悩みを住みかとするのだとして、とりあえず恐れの力と妖怪との関係を補強。

 オボログルマにシュリケンジンはぺしゃんこにされてしまい、泣き崩れる天晴だが襲ってくる正影と交戦。超絶の斬撃が貫くも余裕の正影。

 ……正影の実力がさらっと凄いことになってるのですが、雷蔵の立場がいよいよもって無くなりました。

 キンジと凪が加勢。一方の好天は九衛門と遭遇し、キンジを助けたければ終わりの手裏剣を渡せと迫られる。すると、突然好天の持つ浦鮫がキンジめがけて飛んでいった!

 浦鮫を手にするキンジは黒いオーラに包まれ、顔がキンジの妖怪たちに煽られる幻覚を見る。

 「心配することはない。悩みも、恐れも、侮りも、忘れられるさ」

 「忘れられる……?」

 ニンニンジャーを思い出すキンジ。

 「忘れるなんて違いやす……あっしの心は弱かった。だからこそ、坊ちゃん方とここまでこられやした。弱さもあっしの一部! それと同じく、悩みや恐れだって、あっしの一部でございやす! このことを、忘れちゃいけやせん!」

 妖力を逆に飲み込んだキンジは好天の声に応じ、脱出! ポンチョを羽織った姿のスーパースターニンジャーとなり、浦鮫は真っ赤な一番刀に変化した!

 うーん…………。

 多分、作り手としては盛り上がる展開のつもりで作っているのでしょうが、どうも引っかかってなりません。

 根本的に「キンジの心は弱いのか?」って話があって、その根拠が父と兄の死のトラウマによる、という自己申告しかないもので、まずそこが問題なのですが、それを外して考えます。

 で、問題は「弱いから一緒に来られた」って台詞。それでいいのか。

 回想でのセリフとか考えると、重要なのって「弱いこと」そのものではなく「自分のここは弱いけどこういうところもある」とか「弱さからこういうものを得られたのだ」ってことで、これが間に入ってそこから「だから一緒に戦ってこれた」んだと思うのですが。

 「人間、誰にだって弱みはあるのだからそれを助け合って生きている」という内容で本作が展開されてきたならともかく、ここまで展開してきた本作のテーマは「人間にはみんな強みがあり、それを互いに引き出し引き立て合うことでより強くなる」というもので、完全に真逆です。

 互いの長所を引き立て合う=互いの短所を補い合う、という要素もあるのですが、本作のこれまでから言えば「補い合う」は消極的な方向であり、それを強く主張しても説得力がいまいち弱い。

 故にキンジが主張するべきは「こういう弱みを補ってきた」ではなく「こういう長所を生かしてこれた」であるはず。

 回想で風花と霞が「鍛えが足りなければその分鍛えればいい」と言うのを思い出すので、弱いから向上心が高まったと持っていきたいのかもしれませんが、同じく回想で天晴が「キンちゃんは弱くねえ!」と正反対のことを言いだすので、どういう話にしたいのか、というかその天晴のシーン、私の記憶が確かならキンジさんは聞いてないし見てないと思うのですが(^^;

 そして、こういう展開に持っていったことではっきりしたのが、テーマは「各人に長所がある」なのに、キンジの長所を書いている側も具体的に理解していないということ。

 振り返れば、短所は上に述べたように具体的に理由付で示されたのですが、長所となるとライオンハオー加入回で天晴が示したキンジの長所は「普通に強い」と曖昧に濁した内容だったり、ムジナが奪った取り柄は「おかしな日本語」だったりと、具体的かつ仲間と合わせて力を出した長所と言えるものがありません。

 ゆえに、口を酸っぱくするほど述べて示しているテーマと噛み合わなくなってしまっているし、成長する展開も真逆の方向に進んでしまった、のだと思います。

 あと10話以上あるのですが、正直言ってこの段階でキンジのキャラ造形は完全に失敗したと断言していい。

 また、本作においては、仲間内の協力が単なる互いの長所を合わせて……というよりも「長所を補うことで互いを引き立ておでんは美味くなる! だが一番美味い卵は俺だ!なので、「弱いから一緒にいられた」なんて言っちゃうと「あっしは坊ちゃんという卵が美味しくなるダシとして置いてもらえたんでやす!」って聞こえてしまうのですが(^^;

 協力プレイでオボログルマと正影撃破。今週、本筋はシリアスなはずなのに正影とオボログルマのやりとりがやけにコミカルにされているのですが、正影はこういう方向でのギャグ扱いをされてこなかったので、違和感ばかりが膨らんでしまい楽しみにくい(^^;

 妖力を飲み込んだことについて、好天がこじつけじみた解釈を示し、皆からスーパー扱いでからかわれるキンジであった。

 次回、また新展開か。