読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

仮面ライダーゴースト6話感想

特撮感想 仮面ライダーゴースト

仮面ライダーゴースト』の感想。

 残り45日、次の偉人はベートーベンだと言う仙人。そこにアカリがやってくるが、猛の姿を視認できず、不知火を振りまいてもすぐに消えてしまう。タケルは恐怖からメンタルが弱まり、姿を保てなくなっていたのだ。

 そしてタケルは、優秀な音楽家として期待されている青年・君島康介が、音楽に没頭するあまり妹の陽子を顧みず、また突然周囲で音が消え失せるという怪現象を聞く。果たして事件は予想通り眼魔の仕業で、タケルは戦い挑むがスペクターの妨害で逃がしてしまう。

 音を消すという能力と演出は最初見たとき放送事故かと戸惑いましたが、結果として劇中人物と同様の驚きを得られましたし、うるさすぎる御成とアカリが抑え気味になったことで落ち着いて見られました(笑)

 陽子の言葉からベートーベンと思い当たるタケルが強引に突っ走るところは、これまでだと純粋(というかバカ)なだけという印象が強かったのが、今回は眼魂入手のためのスケジュールを組んだりして「残り日数が少ないことに対する焦り」を見せたことにより、視聴者に見える形で納得の動きの範疇に。

 ただ、タケルが抱いている恐怖が、前回からの流れでスペクターに対する恐怖のようにも見えてしまい、焦点がちょっとぼやけ気味に(^^;

 脚本書いた毛利さん、5話までの話の流れとかについて打ち合わせとか情報の共有とかうまくいかなかったのでしょうか、上の設定もあって今週のスペクター登場場面がすごく無理矢理。

 眼魔と戦っているところにいきなり「俺が相手だ」と言いながらタケルに殴りかかってきたときは、思わず「そっち?!」って叫びました(笑)

 今週のスペクターは出さないといけないから出したみたいな雰囲気が強いのですが、以降の伏線として妹眼魂(とクレジットされていた!)の存在とアカリと過去に何かあったことはほのめかされました。後の場面については別にいなくても話として成立しちゃうので、書いてる側も扱いに悩んだのだろうなあ(^^;

 要するにスペクターの登場を今回より先にしてしまったので、今回も登場させざるを得ないことが話の構造として大きな問題になっています。スペクターを無くせば、今回のエピソードはすんなり納得できるものでした。

 また日数の経過という面でも、今回と前回を入れ替えた方が面白かったと思います。前回いきなり30日飛んだことで、その間眼魂の手がかり一切なし、という前提がそろえばタケルの焦りもより強調できますし。

 スペクターにボコボコにされるタケルはそのままどこかへ。アカリはいつもタケルが落ち込んだときに向かっていた場所を思い出し、そこに移動すると姿は見えてないがタケルがそこにいた。ここはアカリがタケルの幼馴染でかつ年上であるという設定が活かされて良かったところ。

 「タケルが死んで生き返るようになったり、眼魔やおっちゃんが見えるようになったり、いろいろありすぎて追い付いていけないけど

 私、いち視聴者として、全く同じことを思っております(笑)

 毛利さんと諸田監督のメタな抗議が微妙に混ざってないか、このセリフ(^^;

 「タケルがゴーストとか……でも、そんなことどうでもいい! タケルがそこにいるって思えるなら。ホントにつらいのは、タケルだってわかってる! でも……私だってどうしたらいいのか、わからなくて。」

 見えないタケルへの励ましと苦しさをアカリが投げる中、康介は「偉人は死後に評価される」という眼魔のささやきを受けて、ビルからの飛び降り自殺を図ろうとしていた! 説得のため現場に向かう御成たち。

 「かぁーつ!! 歴史に名を残すには、精進あるのみですぞ!」

 その御成の言葉に賛同して、ベートーベンは耳が聞こえなくて自殺を図ったけど諦めなかったからいい音楽が作れたんだと述べるタケル、といういつも通り「○○という偉人は××だから偉人になれたんだよ!」論法を繰り出してしまうタケル(^^;

 だが、

 「歴史に名を残すのがそんなに大事なの?」

 割り込むアカリ。

 「ただ生きていても意味なんてない。死んでるのと同じだ!」

 「そんなこと言わないで! お兄ちゃんは、私のたった一人のお兄ちゃん……」

 「あなたをこんなに大切に思ってくれてる人がいるのに、なんでわからないの? あなたが今ここにいることが大切なの! 生きてる意味とか、死んでるとか生きてるとかそんなことどうでもいい!」

 本作のテーマの根っこになりそうな部分を示しつつ、タケルとアカリの現状と君島兄妹を重ね合わせることで説得力を持たせ、同時にアカリのヒロイン力向上につなげるといういい仕事のセリフ。

 惜しむらくは、この兄妹の家族構成や今までの人生がそれほど強く示されてないことにより、陽子の想いを通常の兄妹としての愛情にしかできず、「たった一人のお兄ちゃん」の部分がちょっと弱く感じてしまうところ。両親を早々に失い、兄が陽子を必死で育ててきたとか、そういうぐらいの情念が欲しいのですが、やむなしか。

 その言葉を受けて復活したタケルは、眼魔によって再び死に向かおうとする康介を救い、ベートーベン眼魂を入手。音符眼魔をベートーベンで圧倒した後、アカリから渡されるムサシでKO。

 ムサシ魂をアカリがスペクターから守り通した場面を含めて、この方が話としてまとまりがいいという判断だったかもしれませんが、販促として(それも前パートのテロップで「ベートーベンの力」を煽っておいて)美味しいところを新アイテムが持っていけないのはどうなのだろうか。

 解決後、一緒に音楽を楽しむところから始めた君島兄妹の話を入れてから、アカリに「色々ありすぎて追い付いていけない」という言葉で煽るタケルだが、相変わらずすべては物理で解明させてやる! と意気込むアカリでEND。

 上に述べたように(脚本レベルでどうにかならないものを含め)いくつか不満はあるものの、人物の言動の説得力の持たせ方、話としてのまとまりの良さ、テンポなど、脚本家の経験値の差を実感させられる回でした。同時にこの5話まで突き進んできた画面のうるささなどを逆手に取った演出(音を消す)も、面白かったです。

 次回、「負けたと思うまで、俺は負けてない!」

 メタルダー