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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

仮面ライダーゴースト9話感想

仮面ライダーゴースト』の感想。

  うーん、毛利亘宏さんは最近のニチアサでは買っている方の脚本家なのですが、『ニンニンジャー』でも最近パッとしない感じですし、掛け持ちしてるから疲れてるのかなあ。

 今回に関しては、監督にも問題ありそうですけど。

 匿名の郵便でやってきた依頼、それは行方不明の五十嵐博士が昔いた研究所で不可思議現象が起こっているというものだった。彼はタケルの父リュウと共に研究していたらしく、その共同研究者に西園寺の姿を発見する御成たち。

 博士を発見すれば10年前のマコト失踪事件の真相もわかるかも、と調査を開始するのですが何この場面転換の多さ。

 並行して眼魔世界からアランのお目付け役としてジャベル登場(アランは『大帝陛下』の息子らしい)、依頼は西園寺がタケルを誘い出すためのものであり眼魔にタケルを導くよう指示しつつ過去の回想、と色々詰め込むのもありますが、昔の研究所に行く→「別の研究施設」に行く→眼魔に妨害され撤退→いったん退くがしばらくしてまた「別の研究施設」に、と出入りが激しすぎです。

 特に、昔使っていた研究所に行く件は全く必要ありません。

 ここで判明する事実は「五十嵐博士周りで不可思議現象が起こっている」「五十嵐博士と天空寺リュウに繋がりがある」って、とっくに知っている情報しかありません。

 しかも、別の研究に使っていた場所を示すのは、研究所の職員じゃなくて依頼の手紙(御成がそれを指さして示しています)。よって、ここでは何も収穫ナシ。

 重要なのはこの研究所で不可思議現象が起こっているということですが、えーとですね、この依頼は上に書いたように西園寺がタケルを誘導するために出したもののはずで、そうなると別に研究所で不可思議現象を発生させる意味はありません。最初から「別の研究施設」で不可思議現象を起こしてそっちに誘導すればいいだけです。

 しかも今回はこの後、研究所の話が拾われることありませんし(次回使うかもしれないけど)。

 なんか、脚本に書いてなかったことを尺の埋め合わせのために水増ししたんじゃないかと言う疑惑さえ浮かびます。上の文章の通り、研究所が二つ出てくるため前の方を「研究所」、後の方を「別の研究施設」って書かないといけなくなって、感想書いている身としては面倒くさすぎる話になってるのですが、後の研究施設だけを「研究所」としてまとめるならすっきり収まって納得。

 「別の研究施設」(ああ、面倒くさい!)で五十嵐博士を発見したタケルは、意地でも話そうとしない博士を説得。

 いつもの「偉人は○○な人だったから~」論法が鳴りを潜め、「俺はあきらめない」を繰り出してそれをリュウと重ねた博士が真実を語ろうとする、と素直に纏めているのですが、肝心のタケルの「俺はあきらめない」が「ボコボコにされて相手に命乞いしても負けたと思ってないから負けてない」という単に往生際悪いだけの歪なものなので、ちっともいい話じゃありません(^^; こればっかりは、毛利さんに責任はなくて、ここまでの構成が悪すぎる。

 眼魔に襲われ、五十嵐博士が傷を負ってしまいそれを御成に任せて、弁慶眼魂を入手したタケルは眼魔と戦うが、そこにスペクターが登場しそちらと戦闘に。だがスペクターが落としたカノンの眼魂を見て、タケルはマコトが戦う理由を知る……

 こういう展開を置いておくからこそ、タケルに対して「自分の命を捨ててまで他人の命を守れるのか」「両方取るなどという甘いことを言うな」と突きつけたらそれに悩むタケル、という形に説得力が出るのであって、そういう事実を知りもしないのに今までの行動に関係なく勝手にタケルが揺れる→あっさり振り切る、をやってしまっており、そこからここでまた揺れることになるという妙な波を作ってしまう展開に。

 モロにここまでの構成の歪さが露呈してしまっているのですが、今はっきりと問題の所在が見えた気がします。

 つまりは登場人物が何を知っていて、何を知らないかという情報の整理がいい加減すぎる。

 先ほどの研究所の件みたいに、既に知っているはずのことを情報収集して知った展開になったり、初登場時のスペクターの言動やクモランタンのようにいつどこで情報を得たのか全く不明の事柄が当然に知っている情報として扱われていたりするので、視聴者が劇中の人物の誰とも同じように情報を共有できません。

 ゆえに、主人公のタケルを含めた誰にも感情移入できないし、マコトの各種言動にも全く同情できなくて不快感ばかりが募ることに。

 それどころか、マコトに関しては、今回妹の命を救うために非情になっていることをタケルが知ったことについて、下手をすると「妹を救うためにやっているので各種言動を無罪放免」とする危険まで見えてきており、あまりにも悪質すぎて笑いにさえできません。

 毛利さんは、前回の執筆時は必要な情報をこまめに見せ、比較的筋の通った展開を作っているのですが、今回に関しては他の歪さに引きずられて物凄いグダグダ。

 そして、ジャベルとアランはあちこちで眼魔のマークを作り上げていくのですが、

 「もうすぐ異界の門が開かれる」

 というアランのセリフが意味わかりません。

 アランは眼魔の世界から来たヒトっぽいのですが、するとあちらの世界は「異界」ではないのでは。

 それともまた別の世界とつなげているとでもいうつもりなのでしょうか(^^;

 頭捻って考えたのですが、アランが「こちら」を異界と認識し、向こうからこちらへ移動する門を示して「異界の門を開く」とすればなんとか筋が通ることになるのですが、そんなややこしい話になるようなセリフを書く脚本はどうかと思うし、それなら眼魔界の方から門の描写をするよう演出が動かないといけないしで、どうなっているのやら。

 もしかして:眼魔界の名称が設定されていない

 あるいはアラン(と父の大帝も?)は本当は「こちら」出身で、何らかの事情でマコトみたくあっちに落ちたのかもしれませんけど、何分情報の扱い方がいい加減な本作なので、信用なりません。伏線だとしても投げやりすぎますし。

 あちらこちらに脚本の雑さが目につくのですが、それに対する演出のフォローもまるっきり見えません。山口恭平監督にはもうハナから期待してませんが、今回も最低。

 弁慶眼魂で変身したタケルと眼魔が戦う場所の「五条大橋」アピールは「ほら、弁慶なんだからこうでしょ? わかってるでしょ?」って意識が透けて見えるのですが、結局スペクター乱入で眼魔を逃がすので空回りしてますし、ベルトの眼魂視点でスペクターの技発動を眺めるカットとかただ視界が狭くなるだけで死ぬほど面白くないのですけど、頭の中でアイディアが思い浮かんだ時点で面白いと思いこんじゃって、それを撮影できたからよしという典型的自己満足映像としか思えませんでした。

 本気でこの人はなんで監督やってるのか、そんなに人材足りないのかとさえ思います(^^;

 次回、ついに眼魂がすべてそろう。……監督ローテからしてまだ山口監督のターンなので、期待値下げまくって待機。