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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

超力戦隊オーレンジャー48話(最終回)感想

特撮感想 オーレンジャー

ニコニコ動画で配信された『超力戦隊オーレンジャー』の感想。

 追い詰められたブルドント夫婦は、(唐突に)捕虜として連れられてきた親子から赤ん坊を強奪し、それを人質に変身を解かせ、オーレンジャーを痛めつける。

 樹里「赤ちゃんを、最後まで人の命を守って見せる!」

 桃「それがオーレンジャーなのよ! あたしたちの、使命なのよ!」

 裕司「そうだ! この地球にいる、生きとし生けるものすべての命を、守ってみせる!」

 ブルドント「馬鹿め! だから人間は愚かなのだ! 自分の命がどうなってもいいというのか!」

 だが連携から吾郎がブルドントの剣を奪い、それをマルチーワに投げつけて赤ちゃんを奪い返す!

 「カイザーブルドント……これが人間だ! これが人間の本当の勇気だ!」

 そこは「愛」じゃないんだ……。

 何せ人質展開は前回ミキオくんでやったことであり、カイザーブルドントの子供と対比させる目的にしても赤ちゃん誘拐がかなり強引な差し込み方の上、言わせていることが「愛」だったり「勇気」だったりでてんでんバラバラのために、何がやりたいのかさっぱり見えてきません(^^;

 赤ちゃん関連でかつ「愛」を持ち出したエピソードを本作で杉村さんが執筆しているのですが、その点からいっても何故ここで「勇気」にしてしまったのか、不思議。

 杉村升の悪癖の一つと言えばそうなのですが、どっちか一つにまとめればいいものを盛り上げるためにいい加減にしてしまうためすごい勢いで何が何だかわからなくなるという悪夢に。

 変身してダイナマイトアタックを浴びせると、自力で巨大化したブルドント夫妻にオーレンジャーロボを呼んで立ち向かうが、力の差は歴然。参謀長はリキと共に、宮殿で封印されているオーブロッカーとレッドパンチャーを解放に向かうが、警備が厳重で手が出せないばかりか罠に落ちてリキが傷を負う。

 そこにガンマジン現る。

 参謀長はガンマジンにオーブロッカー解放のため封印されている壁を破壊するよう願い、それに忠実に従うガンマジン。……もう、精神衛生上もガンマジンの都合のよさは考えないようにしましょう(^^;

 復活したオーブロッカーたちを従え立ち向かうが、ラブラブアタックで大打撃。

 吾郎「負けてたまるものか……俺たちには取り戻さくてはならない地球の自然があるんだ! 守らなくてはならない、人々の愛があるんだ!」

 ブルドント「愛だと?! そんなものがあるから人間は弱いのだ! 地獄平家オーレンジャー!」

 とか言いながらラブラブアタックを繰り出すブルドントとか、もうどうしたいのかよくわかんなくて、ほぼ放心しながら見てます(^^;

 だがそこにタックルボーイが参加し、形勢逆転したオーレンジャーキングピラミッダーで圧倒して、スーパーレジェンダリービームで爆砕。

 勝ったのは愛ではなく、ロボットの物量だ!

 そして、販促だ!!

 オーレンジャーたちはその後、宮殿に向かってヒステリアを抹殺しようとするが、ヒステリアはブルドントの子だけは見逃してほしいと訴えかける。銃を下ろす吾郎。

 昌平「どうしたんです隊長! まさか助けてやるってんじゃないでしょうね?!」

 裕司「そうだ! マシン獣は一匹でも生かしておいたら、いつまた地球を……」

 ヒステリア「お願いです、オーレンジャー。私は自分の罪を償います。だから、この子だけは……お願い!」

 泣き続ける赤ん坊に、桃は撃てないと言いだし、銃を下ろす。

 ここでそれを最初に言いだす役目が桃なのは、キャラクターの設定とかを踏まえていて良かった。

 そして、ヒステリアは子供を残し、自爆。今ここにバラノイア帝国は指揮系統を完全に失い、崩壊したのであった。

 「カイザーブルドントは、マシンは非情だと言った。でもそうじゃなかったんだ。ヒステリアにも、子供を愛する気持ちがあったんだ! マシンにも、愛する「心」があったんだ」

 ここでマシンにも「心」の存在を認めることで、オーレンジャーにとってブルドントの子もまた「愛」で守り救うべき対象として成り立つ、という構造になるのですが、その直前に容赦なくブルドントたちを抹殺している上に、ヒステリアに対しても積極的な救済を呼びかけるのでなく、勝手な自爆を赦してしまっているため、いまいちまとまらず。そして、マシンに心があるとしたならば、心の所在によりその有様を変える超力が絡んでもらいたいのですが、まったく入ってきません。

 この辺に例えば杉村さんが脚本を書いている赤ちゃんと「愛」のエピソード(12話)やジニアス黒田と茂くん(18話)の話がきちっと絡んでいれば、もっとしっかり話として納得できたと思うのですが、いかんせんそういう掘り下げは足りない上にまるで汲み取られない。

 戦いが終わり、これからは自然と愛を取り戻すためにオーレンジャーは頑張っていくんだと参謀長。そこでガンマジンがブルドントの子を連れて、自分が育てるので安心しろとのたまう。

 アチャコチャも生かして連れていくし不安しか出ないよ、この気まぐれ魔人(^^;

 というか、散々「生きとし生けるものを守る」とし、ブルドントの子をその「生けるもの」の一員であると認めたのがこの流れだったはずなのに、結局地球には住ませてやらないのね。

 黒田茂くんという、素晴らしいロボットの先輩がいるのに!

 ガンマジンは最後、どうしても力が欲しい時は鍵を使って呼んでくれと鍵を残して去る……あっれー? 何の作品だっけこれ?

 ガンマジンの鍵が使われないでいる今こそが平和の時だ……なんて話でもなさそうだしなあ、これ。

 そしてドリンも帰還し、一緒に走るリキを眺めてこれで地球に改めて平和が戻った、と大団円。

 と言うわけで、一年間じっと見てきた『オーレンジャー』もついに最終回を迎えましたが、面白いエピソードが主に序盤に転がってはいたものの、全体としては残念な気分に(^^;

 テーマ自体はきっちり練り上げていけば面白くできそうではあるのですが、おそらく杉村さんの頭の中では整理がついていることが他の脚本家との連携や路線変更やらで上手く表現できず、結果的に最終盤のここにきて答えだけを披露することになってしまい、そこにシリーズ全体での話が乗らなかったのかな、という印象を受けます。まあなんだかんだで私は杉村升好きなので、贔屓目で見てしまってますけど’(笑)

 作品としての質はともかく、リアルタイムで視聴はしてたはずなのだけどあまりに昔すぎて内容を覚えていなかった作品を、改めて全編視聴できたのはいい経験ができたと思います。

 杉村升の作風と最終回についてはもうちょっと考えたい内容があるので、残りは後日。