読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

鉄血のオルフェンズ 16話感想

アニメ感想 鉄血のオルフェンズ 金元寿子

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の感想。

 ううん、なんとも悩ましい話が来たなあ。悪い意味で。

 前回気になっていたクーデリアの顔が知られていない問題、デモ隊の一部が「ニュースで見た」と言うのにマスコミはクーデリアの顔を知らない、という1分間の間で矛盾できるのは、いったいどんな脚本とコンテを組んだのか(^^;

 フミタンを探すクーデリアを陰から見て、フミタンは過去にクーデリアがスラム街の人に飴を与えようとして、次々群がってくる手を跳ね除けてしまい、そのまま自分を探して彷徨っていたことを思い出す。

 ギャラルホルンの介入により、港は使用不可となってコロニー内に閉じ込められることになったフミタンたちだが、デモ隊の現場にクーデリアが偶然紛れ込んでしまう。ギャラルホルンはこのデモを利用し、企業の建物を爆破することで労働者側が攻撃したように見せかけて、それに対する防衛行動として労働者を一掃し、その混乱の中でクーデリアを殺そうという計画を考えていた。

 クーデリアはデモの参加者に庇われたことでなんとか助かるが、それを狙う他のスパイ、しかしフミタンが盾となって銃弾を受けたことで、クーデリアは助かる。フミタンはあのスラム街の話をし、息絶える。その一部始終を見たノブリスは呆れ、一方彼の目論見を知ったマクマードは、クーデリアをむしろ生かす方向で利用しようと取引を持ち掛けてきた。

 ここ、フミタンの死に際して本来見せるべき事項はフミタンがどういう背景を持っていて、そこからどうしてクーデリアを見て変化したのかだと思うのですが、肝心のフミタン自身の背景はセリフで誤魔化されるばかりで、まるっきり描かれていない。

 セリフから推測するに、フミタンもああいうスラム出身の人間らしく、だからクーデリアの純粋さ=革命の乙女を求めていた、とつながるだろうところなのですが、そういうところこそ映像を用意するなどして強調するべきではなかったのか。

 そこがいい加減なので、フミタンが揺れ動いたのが「フミタンがそういう存在を求めていて、クーデリアならそれになりそうだから」ではなく「クーデリアが最初からそういう魔力を持つ人間だから」っぽく見せられてしまっている。

 (私はアトラで同様の発言を感想記事内で繰り返していますが、あくまで中の人に関連したネタの範疇です)

 さらに、クーデリアは一応揺れ動いたり自分のことの決断をする場面などがあっても、実際に人を救い出したのはこれまたセリフで語られるばかりで映像で描写されていない(むしろ否定する映像の方が多い)わけで、ドルトコロニーにおけるクーデリアの認知の曖昧さもあって、「クーデリアの眼の輝きが力を持つ」ことにまるっきり説得力が生まれてきません。

 とりわけこの2話「クーデリアにはそういう力がある」をチョコ影やらマクマードやらがやけに強調してくるんですが、それをクーデリアが過去にとった行動から繰り出してきてるのではないため、本当に「クーデリアがそういう設定だから」のメタな事情ばかり転がっているような気がします。

 早い話、この2話のクーデリアが戦闘能力を持っていない伊賀崎天晴(『手裏剣戦隊ニンニンジャー』)っぽく見えるのよね、私。

 まあ、そこから突き抜けて「本当はクーデリアにそんな力はない」のかもしれませんが、そうなるとその力の存在を信じたために死んだフミタンは単なる犬死に、ということに。

 また、クーデリアが過去にスラムの少女に情けをかけようとして失敗した、というエピソードが展開されるのですが、すると同様の経緯で三日月に救われたアトラの過去について、その事を踏まえた発言がなにもされなかったことも疑問。次回にクーデリア救済のためにアトラがその事を拾ってくるかもしれませんが。

 サブタイトルになっているのに、肝心のフミタン自身の話が全く出ておらず、ただクーデリアは特別な存在だと劇中人物が持ち上げているだけ、そしてシナリオ全体に矛盾まみれという、ひたすら残念でここまででワーストと呼んでいいエピソード。

 そんなフミタンの死を受け入れられないクーデリアを、無理矢理引きはがして連れていく三日月。

 「もうフミタンじゃない」という三日月は、魂(意識)の存在は認識したうえで死亡したら別の場所へ魂がいく(あるいは生まれ変わる)と考えているらしいことがはっきり示されます。

 そして、クーデリアをアトラと同じように担ぐのですが、アトラとは逆の肩で抱えているのが二人の立ち位置の違いを示しているようで印象的。

 ホテルにて、脱出の方法を考えるオルガたちに、三日月の上着を着せられフミタンの形見となった首飾りを握りしめ泣くクーデリア。

 ここまで「右手=汚れの象徴」は遠回しな示し方で明示されなかったのですが、ここでクーデリアの右手がフミタンの血で汚れたカットが入ったので、明確にそう捉えてよさそうです。

 今回、あまりに雑すぎて内容はワーストだと思いますし、フミタンの退場がこれというのは本当残念としか言いようがないですが、こういう象徴的なカットはなんだかんだ好き。

 ついに右手を血に染めてしまったクーデリアは、次回どんな決断をするのか。

 ところで、ニュースキャスターの声が金元さんっぽかったのだけど、エンディング見てもキャストに名前がなかったので、誰かが兼役で演じたのでしょうか。