読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

Go!プリンセスプリキュア49話感想

『Go!プリンセスプリキュア』の感想。

 「シャット、ロック……我が魂から作った絶望のしもべなのに、愚かな者たち。だがクローズ、お前は蘇らせて正解だった。今までよくやった」

 「なんともありがたきお言葉……」

 「さあ、我が内に帰るがよい。新たな絶望の世界のため……」

 「ディスピア様……」

 クローズは最後の最後まで、ディスピアに肯定されることでのみ自らの意味を確立できる人間として貫かれる、ディスピアがクローズを取り込むシーン。

 クローズを取り込んだディスピアはさらにイバラを広げ、ストップとフリーズも己の姿をディスピアに寄り添うイバラへと変えていく。

 巨大な全貌を見せたディスピアは、イバラと胸から放つビームで攻撃。ビームに各自最強技で立ち向かうプリキュア達だが、取り込んだクローズの力か、攻撃のエネルギーを羽に変えられ、押し返されてしまう!

 そして、広がるイバラはもはや夢ヶ浜だけでなく、世界全土に!

 ここまで基本学校とその周辺の町だけが舞台だった本作ですが、最終盤で規模が世界レベルに。

 「夢と希望の世界ホープキングダムに何故私がいたのか、考えたことはあるのか?」

 「え?」

 「夢のあるところには必ず闇が生まれる。叶わぬ夢、失われた希望、挫折、後悔、それは全て絶望となる!

 世界中に広がるイバラ。囚われているのはこれまでのゲストキャラやプリキュアの家族たちと、細かく描写。

 「そうして王国に生まれた絶望が、いつしかイバラの森となり、私となった。そう、私は絶望そのもの! あらゆる夢を閉ざし続ける存在……

 ディスピアの正体は絶望の権化、とストレートに着地するのですが、ちょっと正体の諸々については後で。

 『プリキュア』シリーズで考えるとこういう概念系の敵は梅澤プロデューサー期(『フレッシュ』~『スマイル』)を思い浮かべますが、中でも「絶望や怨念の権化」「幹部を取り込んで力にする」というポイントはやっぱり『スマイルプリキュア!』のラスボス・皇帝ピエーロを思い出します。

 意図的なのかは不明ですが、改めて本作は『スマイル』リメイクの雰囲気。

 「あたしのアイドルになる夢はどうなんのよ?!」

 「世界がこんなんじゃ、夢どころじゃないよ!」

 ギャグっぽいらんこのやり取りですが、割と重要。

 「大丈夫。みんなの夢は、私たちが守るから!」

 学園の生徒たちに笑顔を返すフローラだが、グランプリンセスに未だなっていないフローラたちでは対抗できず、吹き飛ばされる。

 「もう、ボロボロなのに」

 「なんで、あそこまで」

 「あんな顔で、戦えるのよ?」

 「……夢を、追ってきたから。はるかちゃんたちはこれまでずっと、あんな風に頑張り続けてきたんです」

 キュアフローラが戦い続けるのは、そこに夢があるから。そのためならどんな努力もできて、傷つくことも恐れはしない。はるかの努力の意味も、戦いの理由も、ゆいが綺麗にまとめ上げました。

 「さっきは驚いたけど、よく見りゃあいつ、春野まんまだな。何も変わってねえ」

 そしてここで、幼少期からはるかを知るゆうきにこれを言わせたことで、途中色々存在意義が怪しかったゆうきに多少意味が出ました(笑)

 「うん、はるかちゃんはいつだって、まっすぐなはるかちゃんだよ」

 パフとアロマも助けに向かい、グランブランタンを放つプリキュア達、だがそれすらも通用せず、攻撃を受けたプリキュアは変身が解けてしまう。

 「もはやお前たちなど相手にはならん」

 するとディスピアは体内から絶望の扉を開き、閉ざされた人々をその中に吸い込んでいく。空は曇り、草木は枯れて海も輝きを失い、ディスピアの目指す絶望の世界が誕生したのだった。

 プリキュア達にとどめを刺そうとするディスピアだが、パフとアロマがとびかかる。攻撃を受けながらも、止まろうとしない二人。

 「こんなのへっちゃらロマ! プリンセスをお助けするのがロイヤルフェアリーロマー!」

 「それがパフたちパフ! だから負けないパフー!」

 投げ飛ばされるパフを、やさしく受け止める如月。

 「そうよね。たとえ世界がこんなになってても、私たちの気持ちはここにある!」

 それを聞き、自分たちも戦うべきだと決意を固め、歩みだす生徒と先生たち。その中にはシャットとクロロも。

 「友達が守ってくれた私たちの夢、絶対にあきらめない! 何通りに閉じ込められたって、破ってみせる!」

 立ち向かう生徒たちの胸から溢れる光。それは砕けたプリンセスロッドがそれぞれの夢と結びつき、結晶化して鍵となって出てきたものだった!

 結びついた夢は鍵の形をしているのですが、それぞれの夢を追う心が各自の扉を開くカギ、ということで良い模様。

 こうなると気になるのはディスピアから出てきたブラックキーの正体なのですが、もしかしたらディスピアにも絶望と結びついただけで、未来を拓く鍵はあったのかなあ。

 シャットとロックが己の意志をつかみ取り自立したことを考えると、ディスピアにも本当は別の道があったのかもしれなくて、その道を自ら狭めてきた故の敗北、という気がします。

 「あらゆる夢を閉ざし続ける存在」というのも、絶望から生まれた自分はそういう生き方しかできないと諦めてしまったからなのかも、と思ってみたり。

 生徒たちが夢の光ではるか達を照らすと、傷が癒えて立ち上がるはるか達。OPをBGMにパフュームはディスピアの前に飛んで、虹をかけた先に扉を作る。

 トワ「4つの扉……」

 みなみ「扉なら……」

 きらら「この、キーで……」

 はるか「開けろ、ってことだよね!」

 えー、最後の最後でなんですが、ここで漠然とみんなの光でパワーアップさせちゃうんじゃなくて、

 本当に未来を切り開きたければ、絶望を越え、自分の力で扉を開けてみろ!!

 になるのが、どこまでもスパルタで『プリンセスプリキュア』らしい(笑)

 走るはるかたちを襲うディスピアの影だが、カナタやシャムールの援護を受け、さらに夢の光がプリキュアを段階的に変身させていく。

 「みんなが……」

 「背中を押してくれる!」

 ピンチの時に、支え合う仲間がいる。

 固定砲台となったストップとフリーズのビームが妨害するが、それを食い止めるのは

 「シャット……ロック!」

 「違う……僕はクロロだロロ!」

 「手を貸すのは今だけだね!」

 「フン、口が減らんなあ!」

 ここでロックとシャットがそろって手を貸すのと同時に、クロロの意識とロックの意識を独立させつつ協力を描くのもお見事。ここにきて、ロックが作品テーマの象徴にまで至るとは思いませんでした。

 「あの子たちがここまで心を磨いてきたのは、このためだったのね」

 「夢を守るプリンセスから、全ての夢を希望に導くプリンセスに!」

 グランプリンセスの定義づけ、ここで明確化。

 単に人の夢を守るだけでなく、己の夢だけを追い求めるのでもなく、互いに支え合い、現れた絶望を乗り越える道標や力となる。

 そのために強く、優しく、美しくある人。

 失敗して落ち込むことがあっても、夢を見据えてもう一度立ち上がれるなら、他の人たちもその姿を見てまた希望を抱けるし、自分もそういう人たちを見据えて成長し生きていく。

 そんな世界であってほしいし、そのためにはまず自分がそうでありたい、というのが本作のテーマの根っこだったのだろうと、改めて思います。

 また迷ったり悩んだりしても、努力して積み上げてきたことに意味はあるのだし、夢が変わったって問題はない。

 だから、「まずはここから出よう」

 そして、「笑おう」

 本当に、徹底して綺麗な作品。

 扉にたどり着いたはるかは、あの日、カナタと出会ってプリンセスの夢を強く抱いたときを思い出し……

 「プリキュア……プリンセスエンゲージ!」

 扉にドレスアップキーを差し込む。すると光が集まり、プリキュア達はついにグランプリンセスへと変化したのであった。

 ディスピアは絶望を吸い上げたビームを放ってくるが、それを受け止めるフローラたち。そこでドレスアップキーは宙に浮き、輝きはじめる・

 「強く!」

 「優しく!」

 「美しく!」

 「わたくしたちの夢は!」

 「絶望を乗り越える!」

 一つの鍵となったドレスアップキーを、巨大化させてディスピアを貫く必殺技

 よく聞き取れないのですが。「グラン・リベラシオン」?

 「忘れるな……絶望は……」

 ディスピアは消え去り、空は晴れて海も元の輝きを取り戻すが、ストップとフリーズは未だ立ったままの状態で、フローラの「ごきげんよう」で締め。

 平和が取り戻されたように見えるところで、不穏な空気を見せつつ……次回、プリンセスの物語、完結。