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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

魔法つかいプリキュア! 第2話感想

『魔法つかいプリキュア!』の感想。

 第2話にして、これは結構悩ましいぞ……。

 駅からカタツムリニアで学校に向かったみらいとリコ。魔法学校で教頭先生に会ったリコはプリキュアになったことを説明するが、聞き入れてもらえず、校則に反して勝手に外出したことと魔法界にみらいを連れ帰ったことを咎められる。

 教室内に待機(勝手に動けば退学もある、と教頭先生が説明)するよう命じられたリコは、みらいに自分が実は魔法が上手く使えず補習を受けるほどの成績であることを告白。みらいたちの世界に来たのも、リンクルストーンエメラルドの力があれば魔法が上手く使えるようになると考えたからで、それは実現しなかったが伝説の魔法使いであるプリキュアになったのだからこれで問題ないはずだとみらいを連れてきたのだ。

 この点、「安直に大きな力を頼ったりして、自分の努力や実力が足りないのをごまかしたってダメ」という話になっていて、それはいいところだとこの時点では思ったのですが……問題は後述。

 みらいはリコを退学させたくないからと校長先生に直訴することを決め、飛び出した先で杖の木を発見。そこで謎の青年が現れ、杖の木について解説。この魔法界には命の誕生を祝福して杖を授ける木が各地に存在しているのだが、この学園の木はもう何百年も杖を落としていない。もう長きにわたる役目を終えたのかもしれないと話す。

 「長きにわたる役目を終えた」っていうのが、あまりに持って回った言い回しなのでモヤモヤします(^^; 杖の木には寿命があってこの木はもうその寿命を迎えたのか、それともこの木は杖を落とす条件が他に備わっているのか。後の展開見るに後者なんですが、他の木は出てないので「この木が特別」ってポイントがいまいち弱いですし。

 しかしモフルンが祈ると、なんと木は杖を落としみらいの手に渡る。

 ……それ、本日会話可能となったモフルンの命の祝福のような気がするんですが、みらいが受け取っていいものなんだろうか。

 モフルンと言えば、プリキュアの妖精にはプリキュア達より幼く描写することで「プリキュアの母性の強調」「育児の疑似体験」という要素を持たせる側面があるとの話を聞くのですが(『フレッシュ』のシフォンや『スマイル』のキャンディ、『ドキドキ』のアイちゃんなど)、モフルンはもともとみらいが所有するぬいぐるみであり、みらいと一緒に生きてきた「対等な友人」っぽく見えるのが気になります

 今回、みらいは冷凍みかんを分け与えたりしますが、これも育児というより不自由な友人を助けてあげた、って印象で、その点でモフルンの精神年齢がどう置かれるのかは今後の気になるところ。あまりに幼くして育児の要素を持たせると、この辺の設定と噛み合わなくなる気がします。

 今回の杖の誕生がモフルンの命の祝福となれば、モフルンの精神年齢が赤ん坊から幼児ぐらいで設定されても納得いくのですが、それならやっぱりその杖をみらいが受け取ってはダメだろう、と(^^;

 みらいに杖が授けられた一方、バッティはプリキュアに妨害されたことを報告するために証拠が必要だということで、魔法界に現れリコを捉えるべく暴れはじめる。リコとみらいはプリキュアに変身し、学校を守るべく戦う。リコ・みらい双方の魔法の杖は伝説のアイテムに変化した、と実況する青年。

 伝説のアイテムであるリンクルステッキを手にしたプリキュアは、リンクルストーン・ダイヤで決め技発動。硬く握りしめる互いの手に効果音が入るなど、こだわりのバンクシーンは相手をダイヤモンドの結晶に閉じ込めて宇宙へ、という絶大なインパクトの後、ヨクバールの素体となったダンプが降ってくるというシュールな絵に。

 バンクは派手でいいのですが、これが地球の外へ飛び出す、というのが単なる演出と思ったら素体がそのバンクと地続きで地球上に飛んできて元に収まる、という流れのせいでみらいの世界と魔法界のつながりが曖昧に。

 いや、実は魔法界は地球上のどこかにあるって設定かもしれないんですが、明らかに異次元の描き方をされていたものが演出の勢いでなんかつながってしまった展開に、正直意味の分からなさの方が先に来て困っています。もっと明確に魔法界を飛び出した演出になればわかるのですが、魔法界の空を突き破ったらいきなりみらい世界の地球の上空だった、ってなってるので。

 今後、地球での戦闘を考えた上でバンクを作ったらこうなったのかもしれませんが、せめて前回のヨクバールと今回のヨクバールは別個の個体にするべきだったのでは。要するにヨクバールがみらい世界で作られたものだからおかしなことになっているのであって、魔法界で作られたヨクバールが魔法界に戻ってきた、ならこの異次元バンクもここまで疑問に思わずに済んだと思います(^^;

 そして思ったのですが、前回は「魔法」と言いつついつも通りのプリキュア戦闘にちょっと安心感を覚えたものの、今回はむしろ「プリキュア」と「魔法」があまりに分離しすぎていて、不安の方が強くなりました。

 設定上プリキュアは伝説の魔法使いだし、プリキュアの変身に使うのは魔法であるし、決め技も魔法の杖を使うものなんですが、実際の戦闘の肉弾戦っぷりとアイテムを使った決め技は今までの「プリキュア」と全く同じで、要するにあまりにいつものプリキュア過ぎるので「魔法」でなくても成立します。

 これには過去の作品を見ているから感じる、という点もあるので本作が初見の視聴者には問題ないとも思われるのですが、魔法の存在を設定上の重要なキーワードとして組み込んでおきながら変身後にそれが特別なものに感じられないというのは気になりますし、早くも第2話でそれが見えてきているのはコンセプトの練り不足ではないのか、と思います。

 例えば今回、学校の破壊を気にするキュアミラクルのセリフがあるのですが、それを強調するうえで「魔法」と「プリキュア」をつなげるひと工夫として、崩壊した学校とか街とかはプリキュアが魔法(「キュアップ・ラパパ!」の呪文)で修復するとか、そういうものが欲しい。

 しかし実際は全くそんなことはなく、いつも通りに怪物を倒せば修復される展開です。

 人間憑依型ではないので人の解放はなし、物質憑依型怪物なのに異空間展開もなし、ということで「勝利」が「街の修復」と結びついてくれず、この辺もわざわざ学校の破壊を強調した割に雑だと思う部分。

 「お約束」であることを考慮せずに見てしまうと、なんか、バッティが帰り際に直していったみたいな映像に見えてしまったのですが(笑)

 そして、青年の正体は学校の校長であり、みらいの直訴とプリキュアの戦闘を見た上でリコの退学はさせないように説明、さらにみらいに魔法を学んでみないかとスカウトする。

 えー、今回思いっきり引っかかった最大の難点が、ここに来ての校長の対応。

 上に述べた通り、プリキュアになったからと言ってリコが校則に反して補習をサボり、街に出てみらいを連れ帰ってきたことが無になるわけではないとされているのですが、実際にプリキュアになって戦ったら無にされてしまいました。

 これにはもう、唖然。

 長く続いて変化してしまうところや行き過ぎたり踏み外してしまう描写はちょこちょこあるかもしれませんが、なんで今回一話の中でそれが定まってないのでしょうか?

 フィクション作品の中でウソをつくことは別に構わないし、むしろフィクションなのでウソをついてなんぼ、だとは思います。

 しかし、それは通るものと通らないものの線が引かれているから定まるものです。

 繰り返し述べてますが、私はフィクションの「リアリティ」は現実と全く同じ物理運動をすることではなく、「その設定や言動・描写が通用することを、視聴者に納得させられるか」ということ、つまり説得力の話だと思っています。

 ゆえにウソをつくことは構わないけど、ルールを定めないままにどんなデタラメをやってもいいわけではなく、ついていいウソとついてはいけないウソが作品ごとにあるはずなのです。

 そして今回の「プリキュアになったから無罪」は、作品の側から一度通らないものだと示してきた以上はついてはいけないウソだろう、と思います。

 どうしてこんなウソをつけるのか。

 まあ「退学にならない」だけで、次回補習をサボった分の宿題がリコの前に山積みされているとかそういう展開を組み込んでくるのかもしれませんが、今回みたいな軸の定まらない話が連続するようだと、辛くなりそう。

 そして校長先生、教頭先生が呼びに行った際に自分の部屋にいなくて、どうやら普段からほっつき歩いている自由奔放な人らしいということですが、正体が判明した上で彼の行動を精査すると、

 ・自分の学校が怪物に破壊されているにもかかわらず、全く戦う意志を見せる様子なし、プリキュアに加勢するつもりもなし

 ・だからと言って学校内の人を助けようとか避難させようとか、そういう行動をとることもしない(春休みで学校内は人が少ないと説明されるが、リコみたいに補習中の生徒がいることは十分考えられ、それを差し引いても少なくとも教頭先生がいる)

 ・それでは怪物登場に動揺しているのかと言うと、むしろプリキュアの戦いを眺め出てきたアイテムが何なのか説明しているだけの余裕がたっぷりある

 って、いきなり既にすごくダメな人の気配が漂っているのですが。

 大丈夫かこの世界。

 次回、どうやらみらいは本気で学ぶつもりらしく買い物。そして新たなリンクルストーン。