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鉄血のオルフェンズ 20話感想

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の感想。

 地球について荷物を運ぶなど色々ごたごたしている鉄華団の前に謎の老人現る。

 一方、アインは生命維持装置にかけられてかろうじて生きていた。医師は全身が機能不全に陥っていることから、機械による補助を導入しない限りアインの延命は望めないと主張するも、アインを活かしたいと思いつつも機械を肉体に組み込むことを嫌うガエリオは猛反対する。

 命を救われたからという部分が大きいのでしょうが、ガエリオがアインに対してここまで入れ込むようになるとは、ちょっと予想外でした。

 鉄華団サイド、バルバトスは雪之丞おじさんとタービンズの協力で地上戦のために改造が施される模様。そんな折に蒔苗氏から送られてきたのは、活きたカレイ。

 火星では本物の肉を食べられる環境ではないという話を以前示唆していましたが、海への対応を見るに人間が生きられるだけの資源を持ち込んだ・発掘したのがやっとというところで、新鮮な動物性たんぱく質には基本的に恵まれていない(あるとしてもハムやランチョンミートのような加工肉)ということのようです。

 そんな蒔苗氏の使いも、三日月の阿頼耶識に戸惑いを見せ、雪之丞は自らの義足を見せてこういう機械施術が地球では差別されることを強調。雪之丞のおやっさんが義足なのは今回初めて知ったのですが(以前もそんなシーンあったっけ?)、冒頭の海水で錆びることを心配するなど、鉄製で形だけ保った感じであまり高機能ではない様子。

 そこでギャラルホルンサイドに移動し、マクギリス、アインへの阿頼耶識施術を推奨。

 「人類は自然であらねばならぬ……そんな価値観はギャラルホルンが意図的に広めたものだ。厄祭戦で進化した技術が、自分たちに反旗を翻す道具になって使われることを、恐れてな」

 ここしばらく、櫻井孝宏さんの演じたキャラクターのことを振り返ると(『純潔のマリア』のベルナール、『アクティヴレイド』の瀬名など)色々含みがあるように感じられてしまうのですが(笑)

 与太はさておいて、ガエリオが抱いている「誇り」は家に縛られてのものか本当に自らの遺志でつかんだものかがあいまいなのですが、今回のこのセリフからガエリオの価値観もまたギャラルホルンに操作されたもので成り立っているということが浮き彫りになっています。

 一見マクギリスと共に腐敗した体制を打破しようと抗っている彼が、実はその腐敗に強く縛られて抜け出せていないという皮肉な話が展開されていて、アイン(彼はある意味、ギャラルホルン腐敗の一側面の象徴)に対してやけに共感しすり寄っていったのも納得出来るところ。

 そこでマクギリス、阿頼耶識の真実をガエリオに語り始める、というところで途切れ、謎は持ち越し。ただここまでの流れを考えると、三日月に起こりつつある異変と阿頼耶識の謎がいよいよつながりそうな予感。

 再び地球に移行し、魚料理にビビりまくる鉄華団。

 三日月、魚を拒絶。

 基本、好奇心と達成感とで動く三日月ですが、冒険の範囲が微妙に定まっているのは、子供っぽいというかなんというか(笑)

 頑張って料理したのに三日月の態度の悪さが気に入らないアトラは、三日月から魚料理を奪って一口、そしてその味に悶える。

 泣き声にこの悶える声と、金元さんが三週連続で文字にしづらい絶妙な声を上げているんですが、凄いのは凄いですけど、感想書く身としてはどう表現すればいいか困ります(^^;

 にしても、肉を「かわいそう」と称したアトラ、いざ自分で魚を料理してしまうとあっさり食べられてしまい、三日月のように周囲から強調されることがないのですが、恐ろしい好奇心と行動力の持ち主です。

 一方で昭弘の「こっち、睨んでやがる……」と「生臭え、生臭えよ……」が秀逸(笑)

 蒔苗氏との交渉開始のクーデリアは、氏からこの周辺にギャラルホルンが現れてもオセアニア連邦は守ってくれるという話を聞く。というのも、クーデリアが働きかけたドルトの交渉が上手く運んだらしく、それによってアフリカンユニオンの経済力が打撃をこうむるだろうということで、他の経済圏は愉快に思っているから、という生臭い理由。

 まああの虐殺っぷりを見るに、失敗でも労働力大幅減で経済大打撃の気がするのですが(^^;

 クーデリアの主張は、火星のハーフメタル資源採掘を自由化してもらうこと。いきなり独立とせず、順番で自由を勝ち取っていく流れでしょうが、何せ今の状況だと採掘自由化したら搾取してくるのが経済圏からヤクザと手を結ぶ資本家に変わるだけで、あんま変わりが無いと思う。

 が、そこで衝撃の真実を蒔苗氏は明かす。なんと彼は収賄(前々回に示されました)などの不祥事が原因で失脚し、亡命中の身であったのだ! 今の彼にはそのような政治的交渉ができるだけの権限がなく、このままではクーデリアの目的は達成できない。

 「ちょっと待て! それじゃ俺たちは、何の力もない爺さんに会うために、こんなとこまでわざわざ来たってことなのか?!」

 到着直後のいきなり登場した蒔苗氏に対して「そいつ」呼ばわりするなど、今回のオルガはいつにもまして口が汚い(^^;

 「まだまだ残っておるよ、逆転の眼はな」

 アーブラウ経済圏の全体会議で行われる代表指名選挙に蒔苗氏を連れていき、蒔苗氏が選ばれるように運べば目的は達成できる。しかし言うまでもなくそんなことは困難で、おまけに対抗馬の候補はギャラルホルン推薦のため、まともにやりあうのはまずい。

 という重要な話をよそに、何か料理をしているアトラとそれを見る三日月。

 「アトラ、臭い」「うるさい」

 おい(笑)

 絶妙なタイミングで話の蚊帳の外で夫婦漫才をしている二人に眼が行ってしまい、一瞬、本題を見失いました。

 今回、三日月の興味ある/ないの線がはっきりしていて、何でもかんでも無尽蔵に受け入れる訳ではない三日月と逆に一見怯えていても実践したら色々飲み込んでしまうアトラとがすごい対比に映ります。

 というかアトラはつくづく、キュアピースだなあ……(笑)

 なおこの料理は後にクーデリアに出されるのですが、三日月はそこでも空気読ます火星椰子を出そうとしてきてアトラに諌められます。三日月なりに気遣っているのでしょうけど、それ確か、ハズレもあるんじゃなかったか。

 それを持ち帰ろうとするオルガに、宇宙に帰る方法はないだろうと脅してくる蒔苗氏。結論を急いで出さざるを得ない状況に追い込まれてしまう。

 まあそんな気はしてたのですが、やっぱりカタギの人間じゃなかったよ!

 その後、宇宙からのユージンやタービンズとの会話を経て、オルガはもっと前へ進むべきだとの結論に達し、蒔苗の誘いを受けることに。しかしビスケットは別の話を聞いており、オルガに反発して鉄華団を降りることまで主張する。

 ビスケットが聞いたのは、兄サヴァランが自殺したという知らせだった。

 「自分がやっていることは、必ず仲間のため、みんなのためになる。そう信じて俺は動いていた。だがことは思い通りに運ばず、結果は無残なものとなった。俺はこんな生き方しかできなかったが、お前は他人に振り回されることなく、自分の人生を自分でしっかりと見つけて歩んでほしい。家族や仲間を大切に、堅実で幸せな人生を送るよう、心から願っている」

 テーマの一つにあるだろう「自分の意志・誇り」「自らの役目」ですが、クーデリアも今回「ここからは自分の仕事なので鉄華団はそれぞれの仕事をしてほしい」と繰り出してきたところで、それと対にして抉ってく展開。

 理解できますが、印象としては死の間際に凄まじい呪いをぶち込んできたよ!!

 クランクもアインに自分らしく生きるよう述べてそれでアインを縛り付けてしまっているのですが、サヴァランが遺言でビスケットにやっていることは全く同じ内容でして、本作における「お前らしく生きろ」はもはや呪いの言葉です。

 サヴァランについて、ビスケットからは憧れの存在であり一人の会社員として有能でもあり、さらに問題を抱えた現状を変えたいという意識そのものは評価できても、その手段がクーデリアを誘拐して引き渡せば解決というあまりに常軌を逸したものの上、それで無関係な人間(アトラ)を巻き込んでしまった挙句、アトラをクーデリアとしてゴリ押しして正当化させようとした、という一連の行動からして救いようのない人間のクズ、だと思うのですが、最期に弟に重すぎる呪いをかけてくるとか、どこまでタチ悪いのか。

 まあサヴァランがここまで追い詰められた原因を精査すると、ビスケットとの再会をお膳立てしたのはアトラであり(ビスケットが鉄華団だと知ったのはこのため)、さらにアトラが自らをクーデリアであると偽って拷問を受けるようなことがなければ、兵士などはそこで撤収しサヴァランもギリギリ踏みとどまれていたかもしれないというものだったので、アトラには結構な重量の責任があると思われますけど。

 アトラからして見ればサヴァランの事情など知る由もなく、手段が歪んでいるのも当然サヴァランの非であるし、アトラが拷問を受けることがなければ即座に本物のクーデリアに向かっていた可能性も考えられるので、アトラの行動が間違っていたということはないのですが、とにかくこういう単純な善性がまるっきり通用しないのが本作らしい。

 なおオルガは遺書を知らないままビスケットと激突し、ここで共有できない情報があるが故に生んだ行き違い(家族のいないメンバーを気遣って家族関連のメールを個別に見るようにしたのはビスケットの提案によるもの)というのは面白いところかと思ったのですが、メリビットが速攻で話してしまうので、肩透かし(^^;

 そこからビスケットは雪之丞と、オルガはメリビットとの相談で自分のこれまでを見つめ直し冷静に、とここで大人である二人が鉄華団に入っていることも意味があるように描いてきて、好印象。

 だがそこに蒔苗氏からの電話。なんとギャラルホルンでも一部特殊な権限を持つ存在がいて、それがこちらにクーデリアと鉄華団引き渡しを求めてきたのだ!

 その指揮官として姿を見せたのは、エリート系ダメな人!

 よもやカルタさんが地球に降りてくるとは(笑)

 次回、地球の初戦闘。