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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

GATE 20話感想

『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』の感想。

 炎龍との対決以降、ほぼ視聴モチベが枯渇してテュカ(金元寿子)以外に楽しみにしているものがない私にとっては、テュカが一言も発しない上で話にも入り込んでいけないとなるとほとんど苦行に近い状態としか言えません……。

 多少なり期待外れな展開があっても飲み込みますが、ここまで自分が見たいものが全然出てこないとはさすがに思いませんでした(^^;

 ゾルザル(の裏で糸を引く獣人姫)により反発勢力は容赦なく弾圧する法律が制定され、講和派のカーゼル侯爵も狙われることに。侯爵を匿っていたテュエリ家の娘シェリーは父母の犠牲を受けて侯爵と脱出し、特地の大使館となっている翡翠宮に向かう。翡翠宮で外交官・菅原に助けを求めるが、菅原は独断で一人を助けることはできないと拒否し続ける。復権委員部(仮)に捕まりそうになるシェリーだが、菅原はそこで結局シェリーを招き入れ、委員部と宮を守る騎士団とが激突するのであった。

 と、あらすじをかいつまむとこんな感じ。

 「民を愛しすぎる弱さこそ日本の国是であり、それを守ってこその自衛隊」という菅原の発言から言えば、ここでシェリーを救おうと考えること自体問題はないと思うのですが、大人を凌ぐほどしたたかなのに「菅原の妻になる」という発言で夢見がちな少女扱いされるシェリーにも、人物像の掘り下げ・強調が足りないために個人としての理念と外交官としての意識の切り分けが曖昧な菅原にも、どっちにも入り込めないので話が頭に入ってこない、という。

 特に菅原のシェリーに対する好意が、単純に政治的利用や被害者への同情などの範疇を明らかに超えているものなので、「シェリーがかわいそうなので助けたい」とは思えても「シェリーを助けたいと思う菅原の考えに共感しにくい」となっていて、炎龍編における伊丹とテュカの関係と全く同じ構図になってしまっています。

 とにかく視聴者が作品世界に立てる場所が、用意されてません。

 また、名前や役職などから菅原のモデルは第二次大戦時の外交官・杉原千畝だと思われるのですが、人道(あるいは宗教的な正義)などの観点からユダヤ人亡命を援助したとされる杉原千畝に対して菅原がシェリーを亡命させるのは個人的な愛情と取れる形になっているのも、なんだか悪意のあるパロディみたいに見えて引っかかってしまうところ。

 「最終的に強いのは心」と言いたいのかもしれませんが、伊丹は個人的な意思に従って行動した結果、多大な犠牲(ダークエルフ一族はもちろん、契約がなければ自分も死んでいた)が出てもそれに省みる気配が全くないので、本作における「心」にそんな価値を見出しがたいのも困ったところです。

 そもそもそんな精神的な話を展開するのに、外交・政治部分へ妙なリアリズム持ち込んでいるのが明らかに食い合わせ悪いと思うのですが。

 世界設定からエンターテイメントを期待していたら、何故か作っている側はリアリズムの方ばかり押し出してエンターテイメントを積極的に殺そうとかかってばかりいるので、見たい展開が出てくれないし、ファンタジー側の存在がただのバカにしか見えなくて苛立つしで、もう根本から本作のスタッフとは意識が合わなかった、と言う他ないのでしょうか。

 えー……次回もこの流れで続くの?