ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

5年3組魔法組 37・38話感想

5年3組魔法組』の感想。

37話

 久々に田村多津夫さんの脚本だったのですが、どうも冴えない内容。

 病気で休んでいる少女・マリ(チクワの口ぶりから同級生かと思ったら一学年下)を想うチクワは、作文の授業での「思ったことを書け」というカンザブロー先生の言葉を信じて、思った通りにマリへの恋心を綴った手紙を出すが、ベルバラによって先にマリの母の目に入り、その内容に激怒する母。

 回のテーマとして、「作文は良く見せようとするのではなく思ったことを素直に書くべき」ということを押し出すのは悪くないのですが、マリの母が起こる原因は台詞から察するに「小学生がラブレターなんてふしだらだ!」というよりも、「お嫁さんに『してあげる』」という謎の上から目線だと思われるのに、カンザブロー先生も鬼姫先生も完全にそれを無視。

 70年代なので今とは考えも違うと思いますが、「好きだから自分のお嫁さんにしてあげたいと思うのは当然」というのは、ちょっと視点が男性本位すぎますし、実際その部分はセリフで強調されてしまっているのだから見過ごしようがなく、そこを差し置いてしまう時点で話を飲み込むことができませんでした。

 仮にそれを認めたとしても、私の視点からだとチクワって成績も悪いし運動もできないし欲求に忠実に動いたせいでトラブルを引き起こしたことが何度かあるし、評価できるのは善良で優しい心だけという四方八方にダメな子なので、彼が「お嫁さんにしてあげる」とか言いだしても何言ってるんだこいつ、って感じるんですけど(^^;

 想いを寄せるマリについても、チクワがどういう理由で意識するようになったのか全く不明なので、感情移入しづらいのが困ったところ。

 またカンザブロー先生が手紙を無くした(魔法組がバンノーダーで取り寄せた)とチクワの目前で騒いだ後、何事もなく当然のように魔法組に合流するチクワ、というシーンが入るように、シーンごとのつなぎもかなり雑。

38話

 田舎の話をする魔法組だが、ミコだけ両親が東京暮らしなので田舎を持てず話題に入っていけない。ミコはその寂しさから田舎を求め、一人だけマジッカーでゆうもあ村に飛び出す。

 ということで、ゆうもあ村(というテーマパーク? が昔あったようです)タイアップ回ですが、結構面白い話でした。

 ミコは村の少年・三吉に案内してもらうことに。村に入るシーンでは村人みんなお面をつけており、鬼の面の三吉が振り返るシーンなどややホラーっぽいのですが、予告も妙にホラー映画っぽかったし何があったのか(^^;

 ミコと遊ぶ三吉は、ミコを追いかけてきた先生や魔法組を回避するため隠れ家にミコを連れてくる。そこで三吉は、兄と姉が過ごす東京に憧れていてミコと会ったのは村から逃げようとしたその時だったと明かす。

 ベルバラのいたずらを乗り越えつつ、魔法で固められた二人を助ける魔法組達はそのまま一泊することに。しかし魔法組と楽しく過ごすミコに対し、険しい表情でにらみつける三吉。

 ここに来て、魔法組で一人だけ故郷を持たない疎外感を覚えたミコが全く同じ気持ちを三吉に味わわせてしまう、という話に持っていくのが、なかなか巧い展開。

 線香花火の演出も冴えていますが、特に三吉の子役が険しい表情が上手いので迫力があるのも良かったところ。

 翌日も三吉に笑顔で接するミコだが、三吉はミコを拒絶するように。しかしミコはボイスボールを三吉にかぶせてやると、三吉の耳には別れを惜しむ山や木の声が届く。三吉は自分が一人ではないことを思い知り、ミコも自分の故郷は東京だと改めて思い直す。

 淋しさゆえに捻くれる三吉を救済するための魔法アイテムの使用に、それを踏まえてミコの成長を描きつつ、回のテーマとサブタイトルをきっちり回収して清算するというとても綺麗な流れ。

 さらにそこから田舎を懐かしむ三吉兄の手紙が届き、今回はテーマに対する向き合い方が実に真剣。出来ればベルバラがイタズラだけでなくテーマにも絡めば言うことなかったのですが(笑)

 予告の時点でホラーの雰囲気だったエピソードが、「誰にでも形が違えど故郷や学ぶことがある」というテーマを描きだし、やや切なさを伴いつつも味のあるエピソードになりました。

 話数的に、今回の連名が田村さんと富田さんの最後の脚本かな。