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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

Go!プリンセスプリキュア感想総括

Go!プリンセスプリキュア』の感想総括。

 総括、と言ってもだいたい各話感想で書きつくした感じなのですが、個人的に本作を象徴する、一番好きなセリフはこれ。

 「そんなこと言わないで。まずはここから出ようよ」(22話、キュアフローラ

 過ちを犯し、俯くトワに対してフローラが投げかけたのは、誰かが悪いと糾弾するのでも切り捨てるのでもなくて、今ここに生きていることを肯定して立ち上がることを促す言葉。

 これが違うセリフだったら、視聴を切っていたかもしれません。

 本作、様々なテーマ部分や世界に対する人物描写などがとにかく自分のツボにはまってしまった感じなのですが、特に自分が評価したいのはキュアフローラが「肯定するヒーロー」として貫かれたこと。

 何よりも他者が自身を卑下・否定するような発言にこそ怒りや哀しみを見せ、人の悩みに対して真摯に向き合いその人を肯定していく人間なのが、はるかの持ち味だと思います。

 はるかは目標や夢を持たない人がいたとしても、その人に無理に目標を持て! と押し付けることはないだろうし、あくまで生きていく中で何か見つかればいいし迷っているなら手を貸す、ぐらいで止まるのだろうな、と。

 その上で最終回の決着、「絶望」の存在を切り捨てず肯定することで、「絶望」を世界の脅威では無くしてしまうという変化をもたらしたのが、強烈でした。

 若干行き過ぎている話もあったのですが、最終回でそこに至るまでにきちんとはるかの努力や変化の描写を積み重ねて説得力を持たせたのは、お見事。

 正直、キュアフローラは歴代ピンク(ブラック家族)の中では一番好きです(笑)

 雑誌や声優のブログなど見ると、当初からかなり予定が変わったとのことで、敵幹部も全員倒していく路線の予定が最終的に全員生存となったそうですが、キュアフローラのヒーロー像を貫くにあたってそこを変えたのは正解だったと思います。

 まあその分、敵の描写(31話のロックの心情とか)にいくつか難は出ましたし、序盤はかなり落ち着きがない展開だったと思いますが(^^;

 当初、グランプリンセスと絵本のプリンセスと憧れのプリンセスとが一体化してしまったのも、最終的にはるかの望むプリンセスはそこから切り離されるという感じで、兎に角各所にキュアフローラがヒーローとして立つところを踏まえた上での軌道修正を行った部分が見えますが、いずれもうまくまとまっていたのが秀逸。

 

 フローラ以外だと、最初から多くの人々に支えられていることを強く認識したうえで、その責任にどう向き合うのかを悩んだ末に、きちんと自分の意志を見つめて新しい夢を掴み直す、と持ってきたマーメイド/みなみの決着が好きです。

 こちらも序盤、唐突に愛を叫んだりしてどうなることかと思いましたが(^^; 本気で成田良美にはもう書けないんじゃないかと思ってしまうほどがっかりしたのですけど、その後何かおかしいことに気づいたのか、後半のみなみメインエピソードの加速っぷりが凄かった。

 

 色々ありますが、自分としては本作は単なる「夢を追う物語」でも「夢をかなえる物語」でもなく、「夢と夢につながる全ての存在を肯定する物語」だと思います。

 自分がこんなことに思いをはせているとどうしても「世界は赦しに満ちている」(『悪魔のリドル』)につながってしまうのですが、はるかが独断で人を赦したりするのではなく、あくまで「認める」というところで上手くバランスが取れていて、綺麗な作品でした。