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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

激走戦隊カーレンジャー第43話感想

激走戦隊カ~レンジャー 特撮感想

激走戦隊カーレンジャー』の感想。

 前回から引き続き、エネルギー切れ寸前まで戦い続けるカーレンジャーに、コクピットを直接狙えとアドバイスするシグナルマン。

 しれっと話してますが、ひどい急所攻撃だ……(笑)

 グラッチを落としてマリンザブーンを止めるが、RVロボもエネルギー切れで停止。そこにダップが到着したのを助けにいくカーレンジャーだが、歩いてきたVRVマスターに走り寄っていくダップ。ダップが父と呼ぶVRVマスターに驚く一同だが、VRVマスターはゼルモダの変装であり、再び捕まったダップはランドズズーンに囚われてクルマジックパワーを吸い取られることに。

 クルマジックパワーを狙うエグゾスの一連の作戦は、クルマジックパワーを吸収して自分たちの戦力に、というところに落ち着くのですが、明らかに単品でもVRVロボと五分以上の戦力を持つロボ三体にエネルギー補充の強化を行う理由づけが弱く(普通に三体が協力すれば最強技が出せる、だけで理由としては十分)、映像的にもエネルギー残量が上がっていく数値だけで強さの変化がわかりづらく、総合すると後半のカーレンジャー復活に伴う敵の弱体化を呼ぶためだけの設定になってしまっているのは残念なところ。

 そういう方向で話を組むなら、むしろ復活した絆とクルマジックパワーで本来以上の強さになるカーレンジャー、と持ってきた方がプラスに転じて良いと思うのですが。今回の話の構成なら、逆転劇に敵の弱体化という理由の方を用意しなくても十分に突破できるだけの力を用意できたはずで、アクマジックパワー関連の設定は正直蛇足に感じました。

 VRVロボに合体できるだけのエネルギーはないので、各自ファイターで立ち向かうが通用せず、120%チャージの必殺ビームを放とうとするガイナモ。

 「俺たちはな……俺たちが頑張るのはな! お前と一緒に、クリスマスがしたいからなんだよ!」

 「みんな……何ヒーローらしくない個人的なこと言ってるだっぷ? そんなこと言うみんななんて……そんなこと言うみんななんて! 大好きだっぷ!」

 うーん、荒川さんなりのまとまりとしては「カーレンジャーはあくまで個人的な意識と平穏のために戦っているのであって、大きな正義と平和はその先にある」なのでしょうか(この辺り、荒川さんが影響を受けていると公言している上原正三さんのヒーロー観に近いものはあります)。

 ここまでの私がイメージしていた『カーレンジャー』って、個人的な欲求とか意識とかに振り回されて何かすることがあっても、それでしっぺ返しが来たりすることもあって、むしろ大きな正義の為に自らの小さな幸福を犠牲にしても戦うことを積極的に選んでいける精神性の持ち主、という印象に映っていたのですが(故にダップの家族を無視して自分たちだけ浮かれる姿には違和感を覚えるわけでして)、その辺にどうも根本からズレがあったみたいで、それはこのクリスマス3部作に乗れないわけだよなあ、と(^^;

 メインライターの浦沢さんの過去作の作風が原因か、一見破天荒なナンセンスギャグの塊の作品という印象が強い本作ですが、実はこの「カーレンジャーは公の正義に常に実直なヒーロー」というのは浦沢さん(と曽田さん)の脚本ではしっかり貫かれていたわけで、それが本作の評価点の一つだと思うが故に、個人的な理由で決戦に挑むのは一見美しくまとまっているけれど『カーレンジャー』の集大成のエピソードではない、ということになるわけです。

 (逆に言うと、努力の果てに力を得たゼルモダを電気ウナギ食べたから雷克服で倒すグリーンレーサーとか、リーダーとしての自覚を得るあまり暴走気味に気合入れまくってたのに最後までそれで貫けてしまったレッドレーサーとか、明らかに危ないものを「公の正義に従っているから」で突き抜けてしまったという話になるのですが(^^;)

 初期設定から色々変わった部分もあったのかもしれませんが、実は『カーレンジャー』は思ったほど等身大のヒーローではなかった、というのが作品の特徴であると同時に今回のエピソードでの問題点かもしれません。

 クルマジックパワーを取り戻したカーレンジャーは、VRVロボRVロボのコンビネーションで三大メカを撃破。ダップとクリスマスを祝うが、父の死に暗い気持ちのダップ。しかし、いつの間にか届いていたクリスマスプレゼントの小包にコーヒー牛乳が入っており、VRVマスターは生きている、と示唆される幕引きに。

 今度は家族を無視してここでのパーティに至ることについて実から「ダップも家族みたいなもの」と言わせることで一応のフォローは入れ、最後は町全体にクルマジックパワーで雪を降らせて町のクリスマスを祝福する、という画に持ってきたのは、流石に荒川さんと田崎監督の意地を見るところ。

 総じて、三部作単体として見るとそこまで酷い内容ではないのですが、どうにも自分が今まで見てきた『カーレンジャー』と違いすぎて乗れなかった、というのが率直な感想です。

 次回、盗まれたレンチ。