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仮面ライダー(新) 53・54話(最終回)感想

仮面ライダー(新)』の感想。

53話

 魔神提督から真相を聞き出そうと迫るスカイライダーだが、魔神提督は自分の武器を自分で食らってしまい逃走。

 「風上に立たれては毒ガスが通じない」とか「入れ歯には改造人間の心臓を弱める毒がある」とか、いちいち説明してしまう魔神提督が間抜け(^^;

 基地に逃げ込んだ魔神提督は月の光を浴びることで回復するという話で、カプセルに入って回復を待っていたところに忍び寄る洋だが、そこで魔神提督につけられたナンバープレートがFX777だと判明する!

 「たとえ父さんでも、地球を不幸にするネオショッカーは許されない。今なら……今なら魔神提督を!」

 魔神提督の剣を構える洋。しかし洋は、幼い日の父の姿を思い浮かべるとどうしてもその剣を振り下ろすことができなかった。

 改造人間の子供をその場で殺せなかった洋が、ここでネオショッカーと言えど父を殺すことができないという話に持ってきたのは、江連さんなりに筋を通そうと思った部分でしょうか。

 2号も救援にやってくるが、魔神提督が目を覚ます。魔神提督もまた、未来を想うなら自分を殺せと語りかけてくるが、洋は魔神提督を背負って月の光が当たらないところへと移動し始める。魔神提督の心臓には時限爆弾が仕掛けられており、その音を聞きながらなおも父を背負って歩く洋。

 (馬鹿な奴め……この魔神提督は粉々になっても心臓が無事な限り、大首領の近くで生き返ることができる!)

 心臓に爆弾が搭載されているのに心臓が無事なら生き返るとはこれ如何に(^^;

 ここで魔神提督のモノローグの形で、視聴者にだけ魔神提督は洋の父ではないことを示すのですが(前回罠に落ちた茂が洋の母に助けられる時に何かに気づく、という伏線は用意されてますけど)、話を整頓すると数か月前まで日本の各地を異動していたらしいFX777が魔神提督のはずがないので、別に語らなくても罠だってバレバレだし、信じ込んでしまっている洋も相当なマヌケっぽくなってしまいました。

 にしても、最終盤にきてどこまで小者なのか魔神提督。

 外に出たところで茂と出会う洋。茂が見たのは、ネオショッカーによってみせしめの凍結刑にされた洋の父その人、そして生きていた洋の母は巨大怪獣によって誘拐されたということであった!

 ……結局、FX777の秘密とはなんだったのか。

 何度も対決してきた魔神提督が父ではないか? としてドラマを盛り上げようとしてきたのでしょうけど、単にそういう話にしたのでは面白くないからとひねり続けた結果でしょうか、前回のドクターの台詞をはじめとする諸々が意味不明なことになり、最終的に何がやりたかったのかよくわからない話に(^^;

 時限爆弾で自爆しようとする魔神提督ですが、「爆発まであと3分」と異様に長い時間が設定されており、その間の策略が後ろから洋に背負われたまま強く抱き付いて離されないようにするだけ、という全身兵器のくせにほぼ無策も同然で、結局引きはがされて2号+ストロンガー+スカイライダーのライダートリプルキックの洗礼を浴びることに。

 大首領の前に心臓部だけ残された魔神提督は再起を懇願するが、既に最後通告が出されていたこともあって、そのまま巨大な手に握りつぶされ最期を迎える魔神提督であった。

 2クール目からの登場以降、典型的なダメ幹部として好き勝手やっていた魔神提督ですが、ネオショッカー最大の敗因はこいつをさっさとリストラしなかったことではないだろうか(笑) 特に終盤にかけての作戦の迷走っぷりを鑑みるに、正直、ゼネラルモンスターの方が有能だった気がするのですが。

 そして、撃破の際に地図を落としたことでネオショッカー基地の構造がライダーたちに知れ渡るという話で無能っぷりにとどめを刺す(笑)

 洋の母を助けるため飛び込むライダーだが、そこで大首領の正体が巨大なドラゴン然とした暗黒星雲からの宇宙怪獣だと判明、大首領を2号達が引きつけているうちに洋が母を連れ出そうとする。

 『X』『ストロンガー』に引き続きラスボスが巨大戦になるのですが、東映のライダースタッフに誰かこだわりの強い人でもいたのか(笑) 流石に前の作品から映像面の進歩はしているのですが、山や巨大な敵の比較対象となる構造物が登場せず(基地内の装飾はあるんですが、今一つチープな作り)、戦闘は足や尻尾のセットに組み付いているシーンがほとんどになるためもう一つ面白くなりません。

 東通ECGシステムで大首領をロング撮影ライダーと合成したと思しきカットもあるのですが、色の浮きっぷりがすさまじく、まだ導入したばかりだからかこれももう一つ扱い切れてない印象(当時のブラウン管テレビ画面で見たら違うのかもしれないけど)。このノウハウがメタルヒーローシリーズに活かされる……のか?

 大首領に手も足も出せず、撤退するライダー二人。洋は冷凍刑の父に別れを告げて母と脱出しようとするが、基地が崩落を始めて、次回、最終回に続く。

 正義の為に父を殺すことができない割に、冷凍刑の父は割とスッパリ見限ってしまっているのですが、自分で殺さなければいい……のか?(^^; 扱い切れなくなったとはいえせっかく親子ドラマを用意したのだから、もう少し踏み込んでほしかったのですけど。

54話

 大地震ブランカをも襲う中、ライダーたちはスカイライダーを除く全員が集結。大首領との決戦に備えての準備と、消息不明であるスカイライダーの捜索活動に乗り出す。同じころ、大首領はネオショッカーの世界征服を完全なものとするべく、精鋭部隊による洋の母の奪還、そして化学班による酸素破壊爆弾を準備していた。

 悪の組織(しかもリーダーは怪獣)が使う武器がオキシジェンデストロイヤー、というのは狙っているのかどうなのか(笑)

 洋の捜索活動をつづけるも見つけられない2号と茂。そんな中、完成した酸素破壊爆弾は東京上空に気球で現れ、24時間以内のライダーの降伏がなければ東京は酸素を失う死の街と化すという脅迫が行われる。

 2号が「酸素が無くてはお前たちも生きていけんだろう」とリアルな見地から批判するのですが、大首領は対策を立てていないはずがないだろうと一蹴。この謎は明かされないのですが、まあ宇宙怪獣なので別に平気でもおかしくない。

 洋と母はずっと逃避行を続けており、ここで母を背負う洋も含めて、きちんと親子の会話を入れてきたのは流石に一度入れた要素に責任をとろうとした感じで、良かったところ。

 しかしエリート部隊であるドクロ暗殺隊が登場。母を奪おうとする彼らに立ち向かう洋。

 「母は誰にも渡さん!」

 まさか終盤にして、本作の真のヒロインは母だったということになるとは思いませんでした(笑)

 隼人の助けで窮地を脱する洋は、母を避難させてから駆けつけると隼人に伝え、隼人もそれを承諾して去る。だが洋の母は、すぐに行くよう洋を促す。そこに生き残っていたドクロ暗殺隊の一人が毒矢を洋めがけて放ち、洋と母が抱き合ったことで母に突き刺さってしまう。

 こと切れる直前、母は大首領の召使として働いていたことから偶然に大首領の急所が右足の裏にあることを知ったと伝える。

 大首領が洋の母にこだわる理由に一応説明がついたのですが、抹殺ではなく生け捕りにこだわっていた辺り、どうにも洋への精神攻撃とかそういう要素が匂わされないため、召使として置いておきたかったからにしか見えないのですけど(笑)

 ネオショッカー大首領最大の敗因は熟女趣味(待て)

 母の死から7人ライダーを追い駆けつける洋は、ライダーを追いかけて戦おうとするもおいていかれてしまったがんがんじいに別れの挨拶。

 「間違いない、洋さんは仮面ライダーや! おーい、洋さーん! 生きて帰ってくるんやでー! わかってるなー?!」

 むしろ今までの描写で全く気づいてなかったのかって感じなのですが、がんがんじいだから仕方がないと納得できてしまうのがなんとも(笑)

 がんがんじいはコメディリリーフとしては最後まで今一つな感じだったのですが、そこそこライダーの助けになったりして単なる役立たずでも終わらず、それなりに印象に残るサブキャラクターとなりました。

 大首領に立ち向かう7人ライダーだが、強大な大首領にはライダーキックも無用、命を捨てて自爆して倒そうと考えるライダーたちだが、そこにスカイライダーが現れる。

 「母は、大首領に殺された! みんな、俺にやらせてくれ!」

 それを受け入れて、スカイライダー単独で戦わせる7人ライダー。

 本作の終盤、洋の家族という要素を話に持ち込んだことにより、7人ライダーが「仮面ライダーとして正義の為に戦う」中で一人だけ「家族の仇を討つという私怨で戦いを挑む」スカイライダー、という構造に。

 もちろん、大首領が現に東京壊滅作戦を遂行中である以上、大首領を倒せば世界に平和が訪れるというところに違いはないわけですが、7人ライダーは「俺たちが倒れても子供たちが遺志を継ぐ」と口にするように「正義の意思そのもの」という描き方をされており、彼らが大首領を倒すのはあくまでその正義の意思の行使でしかなく、そこに彼ら――本郷猛や一文字隼人や城茂などの個人の意識は入っていません。

 そこでただ一人だけ、「筑波洋」は姿を変えながらも「筑波洋」として戦っている。

「今のお前の姿は、本当のお前の姿ではない」

「本当の姿はどうなんだ?」

「俺と御同様の、改造人間だ!」(第1話、ガメレオジンと洋の会話)

 

「そんな姿でどう生きてゆく? 死んだ方が身のためだ!」(第1話、ガメレオジン)

 正義のヒーローが私怨を理由に戦ってもいいのか? という部分は議論の余地がありましょうが、序盤で人ならざる者に変えられたことを強調された洋が、最終回で一人の人間として戦いを挑むというところに話を持ってくるという、思わぬ展開に。

 そしてそれを象徴するかの如く、大首領の急所を貫くのは改造人間の必殺技ではなく、暗殺隊から奪ったボウガン。

 本当は変身せずに戦ったら完璧なのでしょうが、アクションシーン的にやむを得ないところか。

 まあ、新スカイライダーの肉体はただの改造された異形や単なる仮面ライダーの一人というだけではなく、7人ライダーの力を合わせて生まれ変わった正義の力の集合体とも言えるものなので、変身したまま戦いを挑むことを誰も咎めないのは一人の人間の心に正義の力と未来を託した、というニュアンスにもなり、一概に悪いとも言いづらいのですが。

 しかし急所を突かれてもなお大首領は生きており、酸素破壊爆弾でもろとも自爆しようとする。それを阻止しようと、全員の力を合わせたセイリングジャンプで追いかけるライダー。

 ここで新形態以降使われなくなったセイリングジャンプまで使用され、もう拾えるものはとことん拾ってやろうと江連さんがフル稼働(笑)

 セイリングジャンプで追いかけたライダーたちは、大首領を大気圏外まで運んで爆破することで、地上に爆弾の影響が及ばないようにしようと考え、そして……空の彼方で大きな爆炎が広がる。

 「とうとう置いてかれてもうた、わしもみなと一緒に英雄になりたかったのに」

 最後の最後で、なんてひどいことを言うんだお前は(^^;

 洋が個人的な意思で決戦に挑む展開になったことに加えて「英雄=自爆」と強調してしまうこの辺り、若干「記号的なヒーロー」「ヒーローの偶像」に対する悪意まで感じるのは、気のせいなのでしょうか(笑)

 空に散ったライダーの星があまりに絵に描いた五芒星すぎて、すっごく格好悪いですし、色々とこう、考えてしまうなあ……。

 「泣くんじゃないみんな。仮面ライダーは死んだんじゃない、必ず生きている。君たちが呼べば、必ず……必ず、どこからともなく飛んでくるんだ」

 源次郎がブランカ一同をはげまし、ナレーションでもライダーの活躍で日本が救われたことが強調され、空に映し出されるライダーの幻影で幕引き。

 全体として、先輩ライダーの客演が入ったあたりからどうも筑波洋個人の描写が薄まってしまって、幕引きもスカイライダーが一番目立つ配置にされつつも「ライダー全員の最期」であることが強調され、タイトルが固有のライダーの名前ではないこともあって「筑波洋の物語」ではなく「仮面ライダー全体の物語」にシフトしてしまった感じがありましたが、最終盤で洋の家族関連で個人的な因縁を大首領との間に構築したことで、なんとか筑波洋が話の中心に収まることに。

 洋の家族関連の設定とか、もうグダグダもいいところなのですが、終盤にきて序盤の設定を拾い集めて物語としてまとめようとしたところには、途中からのメインライターである江連さんの意地を感じます。

 結果として本作が提示した「ヒーロー」観が「未来を子供たちに託したら自分は死ぬ」なのは、どうかと思いますが(^^;

 設定面とか、時代背景や視聴率不振からのテコ入れとか考えるとやむを得ない部分はあるのでしょうけど、セイリングジャンプや異形に変身していることを強調される主人公など、本作の特徴として押し出した部分が悉く無かったことにされたような扱いを受け(最終回で拾われますが)、結果として本作の特徴らしい特徴は「最終決戦の主人公が私怨の下に戦っている」というところになってしまったのも、なんとも評価が難しい部分。

 今の時代だったら、もっとシリーズ全体の流れとか考慮してまったく別の作品になったのかなあ、と思ったりもするのですが、序盤の設定のままテコ入れが無いとより閉塞的になって、それはそれで失敗したのだろうなあ……という気も(^^;

 そんなわけで個人的に、本作は全体の話の流れとして特別面白いことはない作品でしたが、最終回近辺の作り自体は嫌いではない、といったところで。

 残りは思いついたら、適当に書きます。