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激走戦隊カーレンジャー第44話感想

激走戦隊カーレンジャー』の感想。

 正月に浮かれるボーゾック達はエグゾスから一喝される(「暴走族は年中車で暴れまわるもの」ってクリスマス編のダップの「ヒーローはクリスマスでも一緒に過ごす」と同じ趣旨なのではないのか(^^;)が、度重なる暴走行為によりボーゾック所持の車は全部故障してしまっていた。エグゾスはどんな修理・改造でもこなせる伝説のスパナが地球に流れ着いていることを話し、それを得るために出撃させる。

 「97年型ニューモデル・エグゾスターをレンタカーしてやる!」

 台詞そのまま書いたのですが、「レンタル」じゃなくて「レンタカー」なのか(^^; 今の時代だったら「リース」って書いたりしたのだろうか(笑)

 ペガサス一行は地球でドライブしていたシグナルマン一家が、エンストで悩んでいたところに遭遇し、そこで菜摘がスパナを使って手早く修理。

 ここで菜摘に「表彰するから」とアドレス&3サイズを聞き出そうとして妻に咎められる、という流れが入るのは、今までにない描写過ぎて唐突な印象(^^; 以前、ゾンネットに言い寄ったりするシグナルマンが描かれていましたが、あの時はガスで洗脳されていたという裏付けがあるわけで、今回スケベ心を出すシグナルマンはギャグのためにキャラを外してしまった感じ。

 とりあえず市太郎がいなくて良かったと思います(笑)

 菜摘はスパナをいつも持ち歩いていることについて洋子から(引き気味の声色で)問われるが、そこにボーゾックのMMシューリスキーが現れ、スパナをスリ取ってしまう。変身して追いかけるイエローレーサーだが、スパナは禍々しい見た目へと変貌し、スピ―ダーマシンのタイヤを外されてしまう。

 ペガサスサンダーが追いかける一方でドラゴンクルーザーに菜摘が乗せられ、明かされるスパナの秘話。メカニックを志した菜摘が幼少期に知り合いのメカニックからもらったスパナが伝説のスパナだったのだ。

 「元は、宇宙の悪のスパナかもしれないけれど、私にとっては大切な宝物なの……お守りでもあるの!」

 伝説スパナで魔改造を施してカーレンジャーを翻弄するシューリスキーにより、ドラゴンクルーザーはエンストを起こし、ペガサスサンダーもスカイモードになれなくなってしまう。ドラゴンクルーザーを修理しようと普通のモンキーレンチを片手にエンジンに向かう菜摘だが……

 「駄目なの! おじいちゃんのスパナがないと……いっつも一緒だったあのスパナが無いと、私……あれは、もともと宇宙の悪の伝説のスパナ、あれには何か特別な力があったのよ! そのおかげで私も、メカニックが務まっていたのよ……私自身には、何の力もなかったんだわ!」

 自信を失う菜摘を励ます実と直樹だが、レッドとピンクのピンチを知って菜摘を置いて駆け出していく。

 なおピンチに至る前に、修理が終わった車で現れたゼルモダを撃退する形で、一応シグナルマンの活躍が入りました(笑)

 一人取り残された菜摘に、ドラゴンクルーザーは自ら動き出すが、故障が治るはずもなく再び火花を散らして止まってしまう。

 「やめて、ドラゴンクルーザー! 私、あなたの気持ち全然わかってなかった……私が治してあげる、絶対に治してあげるから! ……じいちゃん、私頑張るよ。あのスパナが無くったって!」

 回想の老メカニックの言葉「車にも優しさを持って、その気持ちを理解しながら接すればどんなものでも直せる」という言葉を糧に、自信を取り戻して立ち上がる菜摘。

 「想いの力」の変形とも言える展開ですが、必要なのは力ではなく物事を決する意思、そして他者の心に応える志というヒーロー観に通じるテーゼを持ち込んで、菜摘の設定を上手く立てつつ盛り上げてきました。

 そして「無生物の気持ちに応える」というのがそのままだと単なる自己満足で収まりかねないところ、本作は本当に車が意志を持っているという世界観で貫いてしまうという力技(笑)

 普通のモンキーレンチで修理した菜摘はそのまま駆けつけ、正面からシューリスキーを撃破してスパナを取り戻す。スパナは元の姿に戻り、巨大シューリスキーも倒されて、ペガサスサンダーも修理された。

 菜摘に懐いたドラゴンクルーザーに嘆く直樹、実が自分もメカニックになろうかと言いだすとドライにツッコミ(笑)

 「おじいちゃん、これからも私、頑張るからね」

 良かったのは、ここで菜摘がモンキーレンチで治せるようになったからと言って、悪の伝説のスパナを捨て去るような展開にならなかったこと。

 本作世界観だとここでスパナも意識を持っていておかしくないのですが、スパナの存在を単なる道具や力そのものに収めてしまわず、老メカニックの思い出であると同時に菜摘の新たな決意の象徴として、伝説のスパナに新たな居場所を与えたというのが、綺麗な決着でした。

 放映リストを見ると曽田さんは今回の脚本が最後、同時にスーパー戦隊も今回で最後の執筆となるようですが、飛びぬけてネタとして強烈ではないものの、相変わらず小道具と世界観を上手く扱いつつ、綺麗にまとまった筋書きのシナリオでした。

 欲を言うと、終盤のこんな時期ではなく序盤でこういう展開やって菜摘を掘り下げてほしいかな、という気がしますが(^^;

 次回、ゾンネットとの恋の行方。