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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

アニメ版『侵略!イカ娘』の一挙放送見ながら思いついたたわごと

 

 アニメ版『侵略!イカ娘』は個人的に金元寿子との出会いの一作ということもあって色々思い入れの強い作品なのですが、いざニコニコ生放送で一挙配信があったので改めて視聴したところ、とてもエネルギーを浪費してしまい、一気に全部見るだけの力が出ませんでした(^^;

 単に自分が最近、アニメや特撮を見て感想書くだけのパワーが落ちてきている気配もあるのですが(老化か?)、元より原作が話の構成や流れよりも1コマごとの絵とセリフ配分の巧さで見せるタイプなので、割と12話一気見には辛い内容な気も。

 そして当時から思っているのですが、國澤真理子の脚本がどうにも肌に合わないんだよなあ……。

 原作の分量がアニメの尺に収めるには少ないので、オリジナル展開で埋め合わせるのは問題ないのですが、どうもその埋め方や改変の仕方が飲み込めません。

 例えば第7話のCパート『働かなイカ?』、原作だとイカ娘は南風での労働を基本的に拒否していて、ドラム演奏も反発から行ったものなのに大絶賛→侵略以外の才能を憎むイカ娘、という感情の動き方をしていたのですが、アニメ版では普通に観客を楽しませる目的でパフォーマンス→でも最後は原作と同じく侵略以外の才能を憎むイカ娘、と真逆の設定なのに台詞だけ無理矢理同じところに着地させたりするため、映像とセリフで見せられている感情がちぐはぐに見えてしまい、首を傾げる内容に。

 こういう「台詞と感情のちぐはぐさ」が「状況を原作と全く違うものに改変しているのに台詞だけ原作通り」なことに起因しているエピソードは、どう考えたって「改悪」以外の何物でもないと思うのですが。

 そういう改悪が連発したのが第2期(特に3話のCパートは、全エピソード中でもワーストの内容だと思う)で、私が個人的に2期をあまり好きでない理由は、ほぼ間違いなく國澤脚本が原因(^^;

 まあ、國澤さんにはアニメ版ファンブックのインタビューの内容にも不快感を抱いているので、その辺のバイアスもかかっているかもしれませんが。

 原作の『侵略!イカ娘』ってよく「絵が上手いが話は面白くない」という評判を聞くのですが、ここで間違えたくないのは「話の筋がまとまっていない」とイコールではない、ということ。

 実際のところ、話の筋自体は大きな破綻を見せるエピソードってほとんどないし、話の間での連続性や過去のエピソードの設定を踏まえたキャラ描写などはしっかり作られているのですよ。

 例えば、イカ娘に留守番を任せるエピソード→一人で留守番していると早苗などの脅威が迫るので、わざとボロボロになって留守番を任せられないようにすると決着→その後の遠出外出はきちんとイカ娘同伴、という感じで、話の間の設定がきちんと踏まえられていたりするわけです。アニメ版2期では何故か前後逆にして、完全に崩壊してましたが(^^;

 だから『イカ娘』は話の連続性とか設定の整合性自体はとれているんですが、それ自体が直接的な面白さに貢献していない作品、というのが正確だと思います。

 それは連載の最終回までそんな感じでしたが、その上でやっぱり、絵が巧いという強みが確かに乗っているのが、結構厄介(笑)

 1話を取り出してというか、コマ一個取り出して見たらそれだけで面白いし、特に単行本での話間のおまけ1コマ漫画とか、毎度面白いです。

 作者の次作『あつまれ!ふしぎ研究部』は作風が変わってるらしいのでまた違うのかもしれませんが(基本的に単行本派なので、未確認)、『イカ娘』の安部先生は8ページ漫画全体の構成を組み立てることよりも一つのコマに情報を収める技法が発達しすぎていて、終盤は「面白いマンガ」というより「面白いコマを並べたもの」というところに至っていた、という気さえします。

 それを漫画として評価していいのか? という気分にもなるのですが、もしかしたら『イカ娘』って漫画の新しい境地を切り開いていた作品だったのかもしれない、と今更ながら思ってみたり。

 一瞬ごとに気合を入れて真剣に打ちこんでいる、と言える内容で、この辺『イカ娘』全体の内容にも妙にマッチしているのですが、つまり、一言で表すなら、『イカ娘』は人生(おい)

  うんまあ、テキトーな妄想を並べているのですが、他に『イカ娘』という作品ジャンルを示す的確な表現が、案外思いつかない(^^;

 そんなわけで『イカ娘』の作風はあらゆる意味でオリジナリティありすぎて、まあ多分後継者は現れないのだろうなーとか思う次第で、最終回を迎えて結構な時期が経つのに、今一つ終わったことの実感が湧いてこなくて、ちょっと困ってもいたり。

 ジャンプ漫画とかは人気作が出ると新人賞にその模倣がたくさん出るらしいけど、『イカ娘』を完璧に模倣できる作家がいたら、ある意味伝説になれるかもしれないんじゃなイカ?