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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

激走戦隊カーレンジャー第45話感想

激走戦隊カーレンジャー』の感想。

 ゾンネットを未だに夢に見る恭介(仕事しなさい(^^;)は、カーレンジャーの正体を知られることになるとわかりつつも、自分の想いと正体を打ち明けボーゾックを脱退させる決断をする。一方ボーゾックでは、今一つパッとしないガイナモを勇気づけるべく、ゾンネットとガイナモを結婚させようと考えていた。従うはずもないゾンネットを結婚させるべく、縁結びの達人EEムスビノフが襲い掛かる……。

 地球に逃げてきたゾンネットにより、素顔の恭介は猿顔の一般市民扱いされてずっこける(笑)

 ムズビノフはガイナモの写真を埋め込んだホレボレアローでゾンネットを強制的に惚れさせようとするが、恭介が庇ったことにより矢はベンチに突き刺さってしまう。ここでガイナモに惚れたベンチに突然顔ができて動き出すというのは、いかにも野生の無機物が当たり前に存在する『カーレンジャー』世界ならではの演出ですが、これ以上ここから話が動かず(^^;

 恭介は仲間の登場も受け、ゾンネットの目の前で変身して戦うが、歯が立たず変身解除に。ゾンネットと逃げ出す恭介を追いかけようとするムスビノフだが、カーレンジャーの足止めで撤収。

 撤収したムスビノフは、ゼルモダにレッドレーサーの正体が判明したと報告を入れるが、

 「カーレンジャーに正体なんざあるわけねえだろうが!」

 に聞こえたのですが、コメント欄の指摘を見ると「(結婚式の)招待なんざあるわけねえ」って話の模様。まあこれ、ゼルモダの頭が悪くて助かったって展開でもおかしくないのが困ったところですが(笑)

 教会に逃げ込み、正体を隠していたことについて詫びる恭介は、それでも気持ちに変わりはないと伝えるが、ゾンネットは手を振り払って去ってしまう。そこにムスビノフが現れ、ゾンネットを襲うも、恭介は変身せずに対決。

 「何やってんのよ! あんたレッドレーサーなんでしょ?! 変身して戦えばいいじゃない!」

 「俺は……俺は俺として、俺のままでお前を守りたいんだ! ゾンネット!」

 「なんなのよ! なんなのよそれ!」

 クリスマスのエピソードと同じく「個人的な理由で戦うヒーロー」なのですが、今回はヒーローに変身しないまま陣内恭介個人として戦う、としてそこを明確に切り分けて展開してきました。

 恭介の踏ん張りで矢は全て破壊されてしまうが、ムスビノフはゾンネットに二人羽織形態としてとりつき、ケーキカットナイフで切りかかる。腹に大きな切り傷を負いながらも、変身しない恭介。そしてナイフは腹部に突き刺さる……と思われたが、寸前で恭介は素手で受け止めていた!

 呆れるゾンネットを、抱きしめる恭介。

 「言っただろ? 俺が、お前を守るって……」

 ゾンネットはナイフを落とし、抱きしめ返す。弾き飛ばされたムスビノフはそのままナイフを拾い上げた恭介に激しい攻撃を繰り返すも、爆風を突っ切った恭介はムスビノフの腹を貫いて、ついに生身のまま撃破してしまうのであった。

 基本、恭介(およびレッドレーサー)は個人的な願望よりも今ある使命や大衆の平和などを優先できる人間であり、故に変身した時にカーレンジャーのリーダーとして最大の適性を発揮できる、という描き方なのですが、今回はこれまで何度にもわたって描写してきたゾンネットへの感情に真剣に向き合い、その先に変身しないでヒーローとしての力を発揮する、という方向に突き抜けてきました。

 クリスマスでは、カーレンジャーたちが変身したままで「個」の問題を叫んでしまうので混線してしまっていたのですが、それを一旦分離した上でこれまでの描写と設定を活かし、恭介が恭介のまま個人の思いに向き合って勝利する、と綺麗に着地。

 公のヒーローとして実直なレッドレーサーと個のヒーローとして強くなった恭介とをこの終盤で両立させ、レッドレーサー・陣内恭介をストレートに格好よく描いたのが、今回非常に良かった。

 公のために戦う使命を持つ恭介は、個人的な理由で生きてはならないのか? という部分に個人としての恭介が強くなることで両方を成り立たせる、と持ってくれば、それは格好よくないはずがない。

 そして巨大化したムスビノフだが、そこにラジエッタがまたも地球に飛来。さらにカーレンジャーVRVロボで発進し、レッド抜きの巨大戦でムスビノフ撃破。

 いっそ巨大戦無しの方がいい気もしますが、ラジエッタ登場の必要と販促の都合でやむなしか(^^; 

 まあ巨大化するとさすがに恭介&ゾンネットの問題で収まらなくなるので、そこに公のヒーローであるカーレンジャー&そうなりたいと願うラジエッタが介入し治める、という流れは納得の範疇ですが。

 ラジエッタによると、エグゾスによる宇宙の破壊は地球だけでなく、ゾンネットとラジエッタの故郷にも及んでいるという。故郷を守るため、ゾンネットは自分の正体――ファンベル星王女のバニティーミラー・ファンベルトであることを明かし、恭介との再会を誓って去っていった。

 ここでゾンネットが恭介とは逆に正体を隠し使命から逃げていた自分に向き直るという話で、そこに恭介の行動の影響がある、とつなげてきたのも秀逸。

 クリスマス三部作で「個人的な理由が大きな使命につながる」という展開を描いたものの、作品全体の流れとして『カーレンジャー』がそういうヒーロー像で描かれていなかったためにどうにも収まりが悪かった印象の荒川さんですが、今回はきちんと描写を重ねたゾンネットと恭介で話を絞り、ヒーローと個人を分離した上で個人がヒーローとの境界を乗り越える強さを得る、と綺麗に盛り上げ、混線せずすっきりした筋書きで楽しめました。

 話数から見て、次回から最終決戦になりそうなのですが、ゾンネットは最後にもう一度ぐらい、出番があるかしら。

 次回、消え失せたクルマジックパワー。