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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

巨獣特捜ジャスピオン 第46話感想

『巨獣特捜ジャスピオン』の感想。

 ……えー……本作全体の出来からしてそんなに期待していたわけではありませんでしたが……心に傷を負うレベルの大惨事。

 大サタンゴースに挑むジャスピオンだが、エジンが登場し黄金の鳥なしに勝つことは不可能と告げる。

 撤退したジャスピオンは、暴れる大サタンゴースを見て子供たちが戦いを望む中、エジンの言う通り最後の赤ん坊を探すことに。

 探しに行った先が特に被害の及んでなさそうな普通の片田舎にしか見えず、緊張感がありません(^^; ジャスピオンは「ここにも避難指示が」と言いますが、住民が慌てて逃げたような気配もないし、直前に南原がこの付近を「過疎の区域」と言ってしまうので、普通に最初から人がいなかっただけにしか見えないのですが。

 大サタンゴースの哀しみを和らげようと、マッドギャランの魂の弔いとして巨獣たちに食料としての人間を次々調達していくギルマーザ。……ギルザの姉なのに、蘇生能力とかないんですね。

 そこからエジンは、ただ一人サタンゴースに立ち向かうという意味不明の行動に出る。

 アンリが「ジャスピオンに一刻も早く赤ん坊を探してもらいたいから」と理由を説明しますが、赤ん坊の手がかりが戦いで生まれる訳でもないし、里にいる子供たちを実質ほったらかしにしてますし、このエジン出現を受けてジャスピオンは捜索を中断し戦場に駆けつけてしまうので、完全に逆効果(^^;

 善戦するエジンだが、マッドギャランの戦闘機でギルマーザが攻撃したことにより隙が生まれ、杖を失い大ダメージを受ける。大サタンゴースに捕まるエジンを、ジャスピオンは救出。

 大サタンゴースを殴り飛ばして、エジンを墜落させるという強引な方法で。

 「赤子を、探せ……探し出すのだ……」

 「無理だ」

 即答(笑)

 「必ずいる……探せ、探し出すのだ……光に打たれし赤子を……」

 そして、エジン死亡。

 ジャスピオンの親の死亡というドラマのはずなのですが、エジン自体の描写を総合すると銀河バイブルの記述に縛られてジャスピオンを誘導するタチの悪い老人に見える上、これをもってして息子を失う悲しみを背負ったサタンゴースに、という話でもなく、そもそも今回の流れで死亡まで持っていくのはあまりに無理やりすぎ、どうにもただ一見の話を盛り上げるための死にしか見えません。

 エジンの死を受けて地球に来ていた子供たちは何の根拠もなく自分たちで勝てると手をつなぎ、飛び出した黄金の鳥は合体して巨大な剣に。ダイレオンで剣を以てサタンゴースを両断しようとするジャスピオンだが、サタンゴースは実態がないかの如く攻撃をすり抜ける!

 「エジンの言ったとおりだった! 赤子が必要だったんだ!」

 最終局面でなんて弱音を主人公に吐かせるのか(^^;

 逆に追い詰められ、ピンチとなったその時、戦いの余波で発生した地割れから卵型カプセルが飛び出してきて、その中には人間の赤ん坊!

 えー、この時点で完全に話から振り落とされました(笑)

 とにかく、赤子の登場で大サタンゴースは苦しみ、実態を持つようになったのか剣の攻撃が通ってコズミックハーレーで撃破。その時の余波で、ついでにギルマーザと部下も爆破。

 幹部の退場劇が基本的に上手くない本作ですが、ギルマーザは今一つ面白みが出なかった末にここまで雑に消されるとは(^^;

 エジンは東映特撮名物の勝手に作られた墓に埋葬。地中にいたので見つけられるはずもない赤ん坊を、ジャスピオンは自分と同様に宇宙海賊に襲われてこの星に一人だけ逃げてきたんだと無茶苦茶無理のある説明。

 台詞で既成事実にしてしまいますが、根拠となるのが卵型カプセル(人工物?)しかないため、ジャスピオンの頭の中でしか納得できてないので、意味が分かりません(^^;

 最初にジャスピオンに「俺と同じだ」と言わせながら、説明後にアンリに「ジャスピオンみたいね」と言わせる台詞被りもあって、なんかもう、諸々の事情で間に合わせた結果推敲する余裕がなかったのだろうか、脚本。

 そして今回、さらにひどいのが、本作全体のまとめとなるここからの話。

 黄金の鳥が力を5人と赤ん坊に与えたことについてのジャスピオン&南原の推理は、若い命が団結すること、それに宇宙人の赤ん坊も加えることで宇宙全体が団結する象徴となり、それが邪悪を打ち倒すという筋書きが万能なる神の思惑だったのではないか、ということ。

 内容を人類限定とすることによって、本作最大の特徴である「巨獣」が完全に「排斥されるべき存在」となってしまいました。

 いや別に、巨獣がサタンゴースの操る兵器であり、サタンゴースが人格を伴わない完全な邪悪そのものであるなら、その決着でも問題はないのです。

 しかし、本作における巨獣はサタンゴースとは本来別に存在するものであり、サタンゴースはあくまで狂暴化させているにすぎず、人間と共存できる巨獣(ナマゲラスなど)もいて、それどころかジャスピオン自身が巨獣と共に育ってきた人間だったはずなのです(それも含めると、ジャスピオンが赤子を自分と重ねているのはより悪辣)。

 前回、本作なりの巨獣の意味づけが曖昧なままだと書きましたが、前回と今回のエピソードではサタンゴースの目的である「巨獣帝国」が、負のエネルギーから生まれた自分自身を含む炭素生命を超える生命体が生きる権利を行使できる世界であると描写され、今回サタンゴースに従えられた巨獣たちが普通に人間を食べてしまうと展開しました。

 このことにより、「巨獣の統率者」となったサタンゴースは「巨獣」のカテゴリに完全に内包される格好となって、そこからサタンゴースを悪とみなすことにより、サタンゴースも含めた巨獣全体が邪悪の意思というところに収まってしまいました。

 そして、サタンゴースは明らかに世界の歪みから生まれた哀れな出自を持つ弱者であると設定されており、それをそういう事情を全く考慮しない人類たちが団結して総意で倒してしまう、という展開で、前回危惧したとおりに神に選ばれた強者が選ばれなかった弱者を単に斬り殺しただけという決着になってしまってます。

 出自を説明しておきながら結局ジャスピオンはそこを知るわけでもなし、いっそ、サタンゴースにドラマを持たせないで、単なる邪悪の意思の集合体にしてしまった方が良かったのではないかというレベル。

 また、ジャスピオンが団結した力の行使者として選ばれた理由や説得力も薄いのも難点。人類至上主義・巨獣排斥の流れになってしまったため、ジャスピオンが巨獣と交流出来ることが理由にはなりませんし、全体として物語を一件綺麗に見せながら実態は総決算としてのまとまりを何も用意できてないという結果に。

 本作、幾度かの路線変更が見えますが、最終的に「これが特徴」と言える部分は完全にぶち壊しとなってしまった、非常に残念な内容でした。

 えーあれこれ書くのも疲れてきたので、残りは後から適当に、総括記事でも書こうかと思います。