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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

激走戦隊カーレンジャー第46話感想

激走戦隊カーレンジャー』の感想。

 悪夢を見るダップだが、カーレンジャーたちは能天気、と見せかけてトレーニング。

 「ダップ、あたしたち全然いい加減ってわけじゃないのよ。実はみんなの期待に応えるのって、嫌いじゃないしね」

 「あんまりちゃんとしてるとこ見せちゃうと、もし負けたとき格好悪いと思って。でも絶対負けたくないから、こうやって体鍛えちゃったりして」

 「なぁ~んで俺らが正義のヒーローに選ばれたんか、未だによーわからんけど、これもお母ちゃん曰く何かの縁ってやつやな。ま! 俺らなりに頑張ってみるけどなぁ~」

 「確かに、会社員とヒーローの二足のわらじはちょっときついのですが、夢を語り合える仲間と一緒なら、なんとかなるんでございます!」

 「ヒーローしなくて済む自分に戻るためにも、一日も早く奴らを倒さないとな!」

 最終決戦を目前にして、この作品のヒーローは「個人的な意識と願いの果てに大きな使命や正義を成し遂げる」のではなくて「一般市民に戻るために今は大きな使命に従って変身している」ということを、再確認。

 あくまで「個人」と「ヒーロー」は分断されており、カーレンジャーたちはそれを踏まえた上で「ヒーローになれる個人」を貫こうとしているのが、本作の特徴と言える部分。

 そのころ、エグゾスは星座伝説から、この時期に酒樽座の酒が空にこぼれることで車の星座が全員酔っぱらい、クルマジックパワーが失われるということを利用して、カーレンジャーを倒そうとする!

 星座が酔っぱらうとかツッコミどころ満載ですが、この世界ではそういうものだから仕方がない(笑)

 設定の出し方としてはあまりにも唐突なのですが、さりげなく「飲酒運転はダメ、絶対」というメッセージにもつながって、シャレの効いた設定。

 ……クリスマス回で出てきた「クルマジックパワーは絆の力」設定は、この際無かったことに(^^; 上で述べた『カーレンジャー』におけるヒーロー観としても、「クルマジックパワーは星座から与えられたもの」で通した方がすんなりいきますし。

 ゾンネットを失い傷心のガイナモだが、ノリシロンファイナルを与えられて、ゼルモダ・グラッチを率いた決戦へと向かう。数々の武装を用いるノリシロンファイナルは流石に強敵(ついでに、胸の「最強」以外は造形レベルも進歩)で、ビクトリーツイスターの模造品であるファイナルツイスターまで繰り出すが、VRVロボの合体という特性を生かし、分離して搦め手で攻めるカーレンジャー

 分離からマシンチェンジまで使い、戦闘シーンでギミック多彩と、終盤までアクション・特撮部分の演出が格好いい。

 「おめえら、5対1だぞ?! 卑怯だとは思わねえのか?!」

 暴走戦隊に引き続いてタブーに切り込むゼルモダ(笑)

 「勘違いするな! 俺たちは1の力を5分割して戦っているだけだ!」

 戦隊ヒーローに対するパロディ・タブーとして定番の「一人の怪人に多人数は卑怯」に向かってほとんど詭弁も同然の反論でパロディ返しするカーレンジャーですが、カーレンジャーは個人の想いの上でヒーローやっているのではなくて、与えられた力を5人が扱って戦っているに過ぎず、「個人それぞれの意識の先に正義があるのではなく、個人に帰るために正義の使命にしたがって戦っている」という本作のヒーロー観とは完璧にマッチしており、端的に『カーレンジャー』を象徴する見事な名台詞(笑)

 「んー、でもそんな風に言われると卑怯な気もしてきたな」

 という実の言葉で、改めて1の力になって戦うVRVロボ合体中を狙うというタブーまで発揮するノリシロンに正面から勝利を収めるのであった。

 脱出装置なんて気の利いたもんついてないってどうすんだよおい! とわちゃわちゃしたコクピットを映し出してから爆散するノリシロン(そのまま投げっぱなすようにCM突入!)、そして割と無傷なガイナモたちと完全にギャグ漫画の描写。

 パワーアップしたリッチリッチハイカー教授が搭乗ロボットもろとも倒されたことを考えると、これで平気なガイナモたちはきわどいラインなのですが、種族の違う宇宙人ということもあって、この3人の生存能力「だけ」は無限大でもおかしくないのが困るところ(笑)

 「いい加減、ボーゾックから足を洗ったらどうだ?」

 迫るレッドレーサー。

 本作において「悪を許す/許さない」の基準も割合曖昧なのですが、悪役は宇宙人であるということで「地球人とは同じ倫理が通用しない」という線が一旦引かれており(その割に地球の慣習に従ったりするけど)、さらにどういう原理か不明だけど「ボーゾックに加入していない宇宙人には反応しない警報機」で宇宙人も選り分けるようになっているのが描写されていて、そこから「ボーゾックでなくなるなら積極的に殺す理由も無いので見逃していいよ」というつながり方、ということか。

 ……結構きわどい線なのですが、「ボーゾックという名前」に対する重みをもうちょっと詰めておけば、飲み込めたのかなあ、これ。ボーゾック協力者以外の悪の宇宙人が出てこないので、「悪の宇宙人には問答無用でボーゾックの称号を与えられる」の可能性もありますが。「ボーゾック即ち悪の宇宙人」ではなくて「悪の宇宙人即ちボーゾック」とか。

 最近のヒーローショーで『ジュウオウジャー』とレッドレーサーが共演した際に、レッドレーサーがデスガリアンを「ボーゾック」呼ばわりしてツッコまれる一幕があるそうですが、仮に「悪の宇宙人=ボーゾック」ならデスガリアンもボーゾックに内包されてしまうのでおかしくない、ということになるのか(笑)

 ワンパーを呼び出し対抗するガイナモたちと対決するカーレンジャー、それを目撃してスケッチする市太郎。そこで星座が酔っぱらう時がついに訪れ、カーレンジャーは全員変身が解けて一転大ピンチに! 市太郎はカーレンジャーを救うため、コバーンベースへと向かってシグナルマンにカーレンジャーの正体を明かし、彼の手を引いて走り出す。

 市太郎とシグナルマンの関係も、単なる間のエピソードでの友情にとどめないで、ピンチの時に身近なヒーロー(警察官)を呼びに行くという形で最後に持ってきて、こういう要素の使い方そのものは素直なあたりが本作を安心して見れる部分。

 ギャグテイスト強めなのは相変わらずですが、これまでの要素を拾い集めながら、ヒーロー番組としての決算をしつつ、用意周到な悪の策略でヒーロー大ピンチ! と上手く盛り上げてきました。

 次回、激走戦隊! 心はカーレンジャー