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魔法つかいプリキュア! 感想番外編~魔法文字に対する考察と不満

魔法つかいプリキュア!』の43話について、内容は例によって例のごとく不満があるのですが、話の本筋以前にこちらの設定についての疑問と不満が膨らんでしまったので、脱線を防ぐべく、先にこの部分についてだけ記事を書くことといたしました。

 まず基本事項として、『魔法つかいプリキュア!』の世界では「魔法文字」という、魔法界で使われている独自の言語があり、これは英アルファベットに対応した文字として公式ホームページでも紹介されているものです。

 構造としては、アルファベットの形状を基準に独自の図案化したものという非常に単純なもの、として、そこまではまだよくある設定。

 そして、魔法界の文章にこの文字が使われているのですが、書かれているのは英語の文章ではなくローマ字表記の日本語。

 まあそもそも日本語が通じてますし、ネーミングも明らかに日本語前提なので、42話以前ならそこまでも良しと飲み込むとして。

 29話、コメントでつがなさんに指摘された内容。

 まあ今回で一番最悪なのは、冒頭でことはが読んでいた魔法文字です。ツイッターで解読した有志によると、以下の文章になるとか。
「エメラルドの難しい伝説
ここを解読する人がいたら仲良くなりましょう
多分私と同じタイプです
こういう細かいの気になるよね
わかるわかる ほんとよくわかる
だが敢えて言おう
ここを見る暇があるなら
本編に集中しよう
一週間お待たせ
MAHO GIRLS PRECURE!
始まるよ! 」
……馬鹿にしてんの?

  ……うん、まあ、こーいうのも架空言語を取り扱う作品でやっちゃった例というのを過去にいくつか見ている(『エルシャダイ』『翠星のガルガンティア』など)ので、作品全体の無気力っぷりと合わせて印象が悪いのをさておけば、まだまだ流せる範疇にはありました。

 あくまで作品世界観の雰囲気を作り出す「スパイス」程度のレベルなら、これはいくつか流してしまっても良い要素として、見ることができたのです。

 しかし、43話で判明したある事実により、この文字の設定はそういう「雰囲気づくり」で片づけられなくなりました。

 43話で魔法界文字について判明した事実というのは、これまで(一応)歴史上で魔法界と公のつながりはないものという認識で示されてきたナシマホウ界が、太古に魔法文字と同じ言語を使っていたことがリアンの発掘調査で判明した、ということ。

 これにより、本来魔法界とナシマホウ界は一つの世界であったものがある事件をきっかけに分裂したものであることが判明する、とつながるわけですが(その内容自体に関する問題は、43話の感想で書きます)、この「同一の文字を使っていた」設定により「魔法文字がアルファベット対応しているのは何故なのか?」に一応の説明がつきました。

 要するに『まほプリ』世界においては、古代の文字を源流にナシマホウ界アルファベットと魔法文字が出来上がったので、全く異なる言語体系から発展したものではないのだから、綺麗に対応させることが可能でも不思議はない、となるわけです。

 というか、それを理由づけする以外に、リアンがこれを報告するシーンに意味を見出すことができません(^^;

 いや正直、この段階に及んでも「みらいやリコが世界に関わる重要事項を校長先生に報告しないことが前提で話を転がす」のが当然だと思いたくない(当然だと思ったら負けな気がする)し、このシーンの先は妖精のレジェンド女王から昔話を聞くプリキュア達の話しか展開されないので、この段階でリアンと校長が別口に魔法界とナシマホウ界のつながりを知ったという場面を入れる必要、ありませんし。

 と、言うわけで、この瞬間に魔法文字はタダの雰囲気づくりの設定ではなく作品世界の根幹に関与する重要事項と変化したわけですが、問題なのは「それが何を意味するのか?」です。

 それで今まで文章を作ってきたことすらも、全く違う意味を持つものに変わるのです。

 架空文字が英語のアルファベット対応で、源流が同じであるというところまで設定をつなげるのであれば、その先はもちろん、その文字で作る言葉も文字に対応した言語、というのが筋であるはずです。

 要するに、この設定で話を作る、かつ雰囲気づくりにとどめないつもりなら、英語で文章を作るのが当然です。

 しかし、本作は一貫して日本語ローマ字表記

 仮にこれを「子供向けなのだから日本語ローマ字表記」だと考えているのだとしたら、余りに浅はかとしか言えない内容。

 物事の楽しみ方は、当人の知識や論理的思考の能力などによって当然変わってくるものでありますが、では背景に書かれている架空文字をいちいち表と照らし合わせて解読する楽しみは、どれほどの年齢層の知能レベルを想定しているものなのでしょうか?

ここを解読する人がいたら仲良くなりましょう
多分私と同じタイプです
こういう細かいの気になるよね
わかるわかる ほんとよくわかる 

 とか書いている時点で、ある程度の目星は作り手の方でついているはずなのですが。

 そんなことをできるだけの情報収集能力と思考能力があるなら、英語で書いたって解読できますよ。

 わからない単語は当然自分で調べられるし、仮にそこまでできない子供でも、気になる子なら親に聞くこと・調べてもらうことだってできる。

 あるいはローマ字表記にすることで、日本語が魔法界でも通用することの理由づけも兼ねたつもりなのかもしれませんが、そのくせ「リコ」の英字表記を「Liko」にするなどしてそこにさえ統一性が無いですし、仮にそうなら最初から日本語50音表記対応で文字を作ってしまう方が整合性が取れるわけですし。

 50音の方が難しく見えるかもしれませんが、母音記号5種+子音記号14種+ん、の組み合わせならアルファベットと労力は変わらない(むしろ楽)ですよ?

 要するに、アルファベットを選んでしまった理由は「英文字の方が格好いいから」にしか見えないわけですが、それならせめてネーミングセンスを日本語ダジャレで通してしまうことは、改めるべきだったのではないか。

 兎に角、この魔法文字設定を単なるスパイスではなく、世界観を形作る重要な設定にしてしまったことで見えてきたのは、これまでの設定と考証は果てしなく稚拙で杜撰でした、ということに他なりません。

 作ってる側はこれで「謎だった部分に理由がついた」と納得してるのかもしれませんが、この魔法文字の設定と考証は「細かい部分にこだわるために真っ先に注意すべき部分を外してしまっている」という代物で、まさに木を見て森を見ず、視野が狭いオタクが作ったダメな設定の典型例ってものです。

 本作全般、そんな空気が漂っている作品ではありますが(^^;

 グロンギ語(『仮面ライダークウガ』)とかフェムシンム語(『仮面ライダー鎧武』)とか、先に述べた2作品の架空文字とか、それらの作品の爪の垢でも煎じて飲んだらどうなのか。

 ちなみに、本作の同年で近い時間帯の『動物戦隊ジュウオウジャー』でも架空の文字を扱っており、アルファベットに対応していることまで同一なのですが(解読考察はこちらのブログを参考)、こちらは(この記事を執筆している時点では)今のところ作品世界の根幹を為す設定にまではされておらず、文法や単語の用い方の怪しさはあるにせよ英語対応で統一されていることで、一応は一貫性のとれた描写になっています。

 一部固有名詞に日本語が使われているのと、ジューマンに日本語が通じる理由まで詰められたら、とは思うところで問題もないわけではないですが、本作もせめて、それぐらいの考証はしてほしかった。