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時空戦士スピルバン 第1話感想

時空戦士スピルバン』の感想。

 OP、夕陽を背景に少年と少女が手を合わせ、そこからタイトルが入ってきて、さらに崩壊する町が映され……という部分は格好いいのに、そこから主役紹介などが始まって今までのシリーズと同じ流れになってしまい、もう一つ面白くならないのが残念。

 ツインブレードで戦闘員を切り裂くのも、やけに動きが直線的・平面的で、テンポも微妙と今一つ格好悪く、その後出てくるスピード感溢れる戦闘機のシーンや、光沢ピッカピカでアップのスピルバンは格好いい、と格好よさの波が妙に激しくてコメントに困るOP(^^;

 そしてサブタイトルが第1話にして「ペアでドッキリ! コンビで結晶」という、なんともトホホな感じ。

 開幕から、地球における水がどれだけ重要なものか、前作から引き続きナレーションの大平さんがシリアスに語るのですが、何故か街中でわけわからない実験を行う変態集団に話が移動し、そこからサブタイトルを挟んでいきなりカナダで戦っているアーマーの二人組。

 名前は出てくるので彼らが主役だってことはわかるものの、断片的な回想映像を挟みつつ基地内に侵入し、基地を爆破しようとするダイアナレディを家族がいるかもしれないからと阻止するスピルバン、そこで発見されて戦闘になり、外に出たら基地から敵本拠地の要塞が出て、それに逃げられたから基地を爆破……って忙しい割に情報がまとまってないので、速攻で振り落とされた感じに。

 スピルバンが地球に来た経緯、何故ワーラー帝国と戦うのか、そういった謎を引っ張るつもりなのかと言えば映像は飛び飛びで見せるのにセリフで「両親が敵に捕らわれた」ことは説明してしまったりと、どこをどう見せておきたいのかがまるで掴めません。

 アクションシーンも、基地内での戦闘は画面が暗く、頻繁に場面が変わる上、障害物に隠れて動きがほとんど見えてないシーンまであったり、スピルバンたちの戦闘母艦に放たれたビームによる影響が何も描かれないので効いてるのか効いてないのかもさっぱり、と、とにかく光学合成のビームと火薬だけはあるので画面は派手に見えるものの、何をやっているのかよくわからないシーンが連続。

 また、開幕が既に変身(結晶)状態で始まっているのに、戦闘終了後何事もないかのように母艦内で素顔で会話していたりするのですが、それでは最初から結晶してたのは何なのか、今結晶を解いているのは何なのか、そういう理由づけは一切、放棄。

 OPでは素顔と名前と公開されていますが、一応は初めて見るヒーローなのだから、変身前と変身後の同一性を視聴者にはっきり示す工夫がもっと必要だと思うのですけど。

 そういうところを詰めないのに、同じ映像での回想を飛び飛びに繰り返しているのは、テンポも悪くなるばかりだし、いい印象に映りません。

 悪役・ワーラー帝国については、守護神が綺麗な水でないと生きられないので、水が豊富な地球でも一番きれいな水があるのは日本だからそこを狙おう、と日本を狙う理由は用意するものの、組織全体の方向性は手探り感が強い感じ。

 女王パンドラを演じる曽我町子さんはもう語る必要もないほどの名優ですが、「スピルバン坊やをぺんぺんしておやりなさい!」のようなコミカル台詞が用意される割に、表情と普段の口調にはシリアスとコミカルのどちらで動くべきか迷っているような様子が端々に見受けられ、どこか歯切れが悪い印象。話が進めば馴染んでくると思いますが、『5年3組魔法組』を通した身としては歯切れが悪い曽我さんを見てるの、結構つらいものがあります。

 後半戦、スピルバンはワーラーが水を欲していることからきれいな水がある日本の湖が連なる地域に向かうが、そこで冒頭の変態・小山(機械いじりのオタク趣味かと思いきや幻の美女伝説探しに湖に来たって、これまた何がしたいのか)がワーラーに襲われているところを目撃、デスゼロウ将軍率いる戦車部隊と激突する!

 結晶シーンではそれまでに一度も名乗っていない「城洋介」の名前をナレーションが既成事実のように扱っていたりと、「こちらに見せられている情報」「向こうで通用している情報」の区切りがあちこち曖昧で、何を基準に話を見ていけばいいのやら。

 割とピンチ→結晶コール→結構長い解説が挟まれる→やっと結晶、とテンポも良くありませんでしたし、第1話の変身シーンとしてこれほどひどいものもそうそう見ない気がする(^^;

 スピルバンは将軍の戦車に対抗して戦車ガイオスで立ち向かうのですが、ダイアナが母艦からシミュレーションでアドバイス出すかと思いきや四方八方から囲まれてるのに「背後から敵が!」という的外れアドバイで、そこからそのままガイオスが囲まれてしまうという、だから何がしたいのか(^^;

 将軍の戦車とぶつかり合うのも、やけに煙が多いわ、戦車の配色が似すぎていてどっちがどうだかわかりづらいわで、何が起こっているのかよくわかりませんし、将軍の戦車が分離して戦闘機になりそれをこちらも分離して追いかける(OP映像へ)のは格好いいけど、背後からのビームを躱しているのに突然将軍が「しまった」と悔しがったりと、映像とセリフの内容に全然ついていけず。

 音楽面も、一続きの戦闘の中で主題歌のインスト版と歌詞あり版を両方流してしまったのはよろしくありません。ただでさえ「とりあえず主題歌流せば格好よくなる」的な安直な演出なのですが、結晶(変身)シーンと戦車戦シーンが同じテンションになっているのに、最後の戦闘シーンでは違う曲が流れるなど、盛り上げるポイントを外している印象になってますし。

 結局、将軍は戦闘機械人にスピルバンを任せ、スピルバンは家族を思い出してツインブレードからアークインパルスで撃破。必殺技のアークインパルスは、流石に映像的にも気合入っていて格好よかった。

 総じて、見せるべき要素がたくさんあるにしても、1話の中に詰め込みすぎだし勢い任せもいいところ過ぎて、結局全体が散漫な印象で何がやりたいのかさっぱり不明、という残念な内容。新しいシリーズの第1話としては、非常に厳しい仕上がりだと思います。

 辻理監督は後年『世界忍者戦ジライヤ』『ブルースワット』でも1・2話の監督をされていて、どれも1話の方が非常に面白くないのですが、パイロットフィルムで見せるべき要素や作品の方向を纏めることが苦手だったのかなあ……。