読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

映画『地球防衛未亡人』感想

映画感想 特撮感想

GYAO!で配信された『地球防衛未亡人』(監督:河崎実、脚本:河崎実/右田昌万)の感想。

 壇蜜のへその映画でした!!

 あ、腰と鎖骨もあるよ!

 ……失礼(^^;

 まー正直、こうやってブログに真面目に考えて感想書くような映画じゃないと思うのですが、見てしまった以上書いておこうか、って感じで(笑)

 宇宙から降りてきた怪獣ベムラスは、三角諸島に上陸後、日本本土の発電所を襲う。3年前にもやってきたベムラスだが、今回は明確に核廃棄物を主食とすることが判明。主人公のJAP隊員ダン天野は、3年前のベムラス襲撃で結婚直前の婚約者を失ったことで、ベムラスに復讐を考えていたが、ベムラスに攻撃すると性的興奮を覚える体質となってしまっていたため失敗。その後、ベムラスの核廃棄物処理能力を狙う世界中のいざこざが始まるが、イワムラ博士の分析の結果ベムラスは便秘でいずれ破裂して放射性廃棄物をまき散らすことが判明。一方、ベムラスに迫ろうとする記者は、その過程でダン隊員の真相を知ることに――。

 あらすじをざっくりまとめると、こんな感じ。

 個人的に印象に残ったひどい会話その1。

 「さすが防衛軍きってのエースパイロットだわー」
 「へっ、中途採用の癖に」

 うん、長官も、あなたの後輩も、そうでしたね(笑)

 その2。

 「あの……何かわかりましたか?」
 「はい。アメノ・ダンさん。あなたは……立派な変態です」

 必要な会話ではあるのですが、流石にこれを直球で放り込むのはどうかと思った次第(^^;

 全体を見ると、主人公(ダンとか長官とか記者とか博士とか)が複数の場所に分散した格好で目まぐるしく、脇の人物にはあまりにも露骨にステレオタイプ的な日本と周辺諸国の関係図パロディが詰め込まれたり、あちこちの小道具やカメラ割りなどは内輪向けすぎる特撮パロディネタの連発で、合わない人にはとことん合わないタイプ。

 河崎監督なので、そういうものとしか言いようがないですが(^^;

 政治的・時事ネタパロディというのは見ている人と作り手の政治的思想なども影響するデリケートなところなのですが、まあ正直言って、本作に特定の政治思想(河崎監督自身の政治的意図)などが乗っているわけではない、と思います。

 色々あるけど、実際のところは中盤のダンのセリフ、

 「バッカじゃないの。明日にも世界が滅ぶかもしれないのに、意見ばかり固執して、ほんっと醜いわ」

 が本音なのかな、と思う次第。

 この辺は同監督の『日本以外全部沈没』(原作:筒井康隆)にも通ずる……かも。

 終盤、ダンたちは「憎しみは何も生まない」的なメッセージも発しますが、怪獣映画とか特撮にありがちなコテコテメッセージだし、実際憎しみを動力にJAPに入ってパイロットの腕とか発揮してきたわけなのでそりゃないだろって話だし、それすらもパロディの一貫にしか見えません(笑)

 実際のところ、怪獣を阻止できたのは武力ではなくてダンの神秘の超能力だったわけですが。

 全体的に、登場人物がダン隊員に動かされるのを「ダン隊員が超能力者だから」で突破してる感があるのですが、個人的にはそれを踏まえても長官がダン隊員を目にかけている理由は、もう少し強くて良かったんじゃないかと思ったり。

 長官はダン隊員が超能力者であることを知っていたようだけど、いつのことか不明ですし。

 ここで長官が例えば親戚とか娘とかにダンを重ねてしまうと、ダンの能力の神秘性が薄れてしまうと思ったのかもしれませんが、「怪獣特撮における防衛軍の長官」ってそれだけでもう既にファンタジー的存在みたいなところがあるわけなので、そこはもう少し踏み込んでもバランスは崩れなかったんじゃないかなあ。

 河崎監督と私とでは世代が違うので、怪獣映画の人物に対しての意識が違っているかもしれず(監督は防衛隊隊長とかにそういう神秘性を感じてない、と言っても当然ではあると思います)、好みの問題になってしまうのでしょうが。

 ただ、一方で同種のファンタジー的存在である「防衛軍お抱えの博士」は、「こんなこともあろうかと!」に代表されるように(パロディとは言え)バリッバリにその特権を発揮しまくっているわけだからなおさらそう思ったり(笑)

 だから長官の描写は、下手をするとモロボシ・ダン壇蜜演じるダンを目にかける」ってネタをやりたかっただけ、みたいな印象に見えてしまいます……いや本当にそれだけなのかもしれないけど(^^;

 ていうか、長官(森次晃嗣)、博士(堀内正美)、参謀(沖田駿一)のキャスティングが完全に『地球防衛軍3 PORTABLE』のPVのキャストで、セットもそのまんまっぽいんですけど、どういうことなんですか河崎監督?!

 この3名、ディープなウルトラシリーズマニアならニヤリとするキャストですが、割と内輪向けネタの雰囲気も感じる訳で(^^; さすがにみなさん、ベテランなので非常に安定した演技を見せていたのですが。

 俳優陣の演技は、正直この三名(と医師役で出演したモト冬樹さん)らベテラン俳優以外の方々の演技が非常に辛いものがあったのですが、ダンに思いっきり不快感を抱いている参謀がダンの裸踊りでニヤケ面になると、露骨に気色悪そうな顔するオペレーターは悪くなかったです。

 あと、総理大臣が「あの総理」そのまんまなんですが(何の偶然か、河崎監督作品の総理ってよく「あの総理」のパロディになってる気がする)、持ち役にしている芸人キャストということでしょうけど滑舌まで再現せんでいいのに(笑)

 多分、監督の要請でそれを実現しているので、それは素直に演技力高いと思えるのですが。

 あとは、重要な設定である「ダンは怪獣を攻撃すると性的快楽を感じるが、その先にあるのは怪獣との心中という破滅願望」って部分は、ダンが死んだ婚約者に貞操を誓った故に30代になっても処女という部分も含めて非常に捩じれていて面白かったのですけど、ダンの生い立ちと超能力が話の筋に乗るようになってからうやむやにされた感じで、どうもすっきりせず。「変態」ってフレーズを医師が直球で言ってしまうぐらいの無茶をやるなら、もっと輪郭が見えて欲しかったのですが。

 最終的にはダン隊員が露出狂の痴女だったから世界が救われた」ってところに落ち着いたので、全く無意味でもありませんでしたけど(笑)

 それと、その部分も踏まえて物語の展開上どうしても必要なこととはいえ、一枚脱いだら即全裸になれる隊員コスチュームってどういう仕掛けだ(笑)

 総合すると、タイトルがどー見ても、「壇蜜主演のそーいうビデオのそーいうパロディ企画モノ」にしか見えんのですが、まあ実際、それで間違ってないって感じ。

 見て笑えればOK、笑えなかったら残念でした、ぐらいのもんなので、無料で見られたなら損は特にないって程度ってところで(^^;