ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

コンドールマン 11・12話感想

コンドールマン』の感想。

11話

 以前、感想で書いたとおり「コンドールマンがコンドールJr.にバッジを手渡すシーン」はこれまでに描写されてなかったのですが、今回唐突に冒頭で描写(^^;

 食糧大臣の正体がゼニクレージーだと知るコンドールマンは、潮が引いてきたことを知ると扉から手を離し、コインマーたちに反撃。ゼニクレージーが逃走経路を電気シャッターで塞ぐことにより、その電撃でコインマーは死亡。

 前回の流れから一転コンドールマンの反撃は盛り上がるのですが、意味ありげに呪文を唱えたのは特に話に出てこず、体力の限界だと再三ナレーションで強調されたコンドールマンが平然と動けていたり(せめて、コインマーが「どこにそんな力が」とか驚くシーンが欲しい)と、逆転に前回の展開があまり生かされず、惜しい内容。

 しかしゼニクレージーは既に食料を運び出し、魔界島はコンドールマンもろとも爆破しようとする。脱出のため、呪文を唱えてゴールデンコンドルへと化身を遂げるコンドールマン

 火薬の量が派手で、様々なアングルから爆風の中一心に呪文を唱えるコンドールマンを映す演出は、結構な緊迫感で格好いい。

 爆発する島を眺め、サラマンダー・ゲムスラー・ゼニクレージーは大喜び。zwニクレージーはサラマンダーに報酬を要求するが、手をはたかれる(笑)

 「アホ! 金なら、日本から好きなだけ絞り上げなさい! そのために、食糧大臣という地位があるんでしょう!」

 大臣命令で日本国民から搾り取ろうと笑う一同……時代劇的な「お主も悪よのう」な展開ですが、描かれているのが(放映当時の)現代日本だけに、かなりえげつない。

 コンドールマンは帰りを待ち続けるコンドールJr.(不安になるまことに無言で肩を支える石松、なんだかんだでいい奴)に手紙を届け、そのまま食料を運ぶモンスターの船へと突撃!

 非常にシリアスなシーンで、モンスターの魔人コンバットを一撃で全滅させるゴールデンコンドルがすごく強いし、奪還した船に佇むコンドールマンは格好いいのですが、すみません、あまりにコンドールマンが圧倒的過ぎるので正直、ちょっと吹きました(笑)

 特撮だと、あまりに内容がひどすぎて却って笑いが浮かぶほど面白くなってしまうエピソードというのはままあるのですが、前回の大ピンチから一転して畳みかけるようなコンドールマン逆転劇の連続で、カタルシスが一周して笑いになってきてしまったというか。

 食糧を港に送り届け、大臣に扮したゼニクレージーを倒すべく、太陽エネルギーの充填を始めるコンドールマン

 (食糧は取り戻した……ゼニクレージー、今に化けの皮を剥ぎに行くぞ!)

 テレビで港の様子を見て、ステッキでテレビを叩き壊しつつ悔しがるゼニクレージー。

 「この! 恨みと! 損害の! 償いは! ……必ずさせてもらうぞ!」

 そして、食糧強奪と貨物船爆破の犯人として、コンドールマンの指名手配写真が町中に張り出される。

 モンタージュ写真と描かれているのですが、この覆面を再現するモンタージュ素材がよくあったな、警察(笑) まあモンスターの手が入っているのですが。

 それに抗議しようとパトカーに乗った石松とコンドールJr.だが、パトカーと警察官は魔人コンバットの変装で、コンドールマンを呼ぶための人質にされてしまう。落としたバッジから彼らの危機を知るコンドールマンは、化身して助けに駆けつける!

 「忘れものだよ」

 誰が落としたのかは不明ですが、コンドールマンとの正義の誓いのしるしであるバッジが彼らの命を救うことになり、多少強引でも冒頭にバッジのエピソードを入れた意味が出ることに。

 そして、大臣(ゼニクレージー)は記者会見を開き、港に着いた食料はコンドールマンの手によって病原菌に汚染されていて、全て廃棄処分しなければならないと告げる。会見の場にいた堅介たちは抗議するも、追い出され、さらにコンドールマンへの非難を続ける大臣。

 「違う! モンスターゼニクレージー、大臣という地位を利用して食料を取り上げた上、罪もない子供たちまで痛めつけるとは許せん!」

 主題歌インストゥルメンタルと合わせて、時代劇的な語りと共に現れるコンドールマン

 「今こそ、みんなの目の前で欲に凝り固まったお前の正体を暴いてやる! コンドール・アイ!」

 そして、カメラの前でゼニクレージーの正体が明かされ、世間に走る衝撃と共に次々鳴り響くシャッター音。

 ここに至るまでが実に長かっただけに、第2話と同じく直球で世間に悪の正体を明かし、モンスターと対峙するコンドールマンの姿で、ものすごい盛り上がり。

 追い込まれるゼニクレージーは、命だけは助けてほしいと札束を取り出す。

 「やめろ! お金で正義や人の心が買えると思うのか!」

 「買えるとも! 人間は欲の皮を被った獣よ! 銭で買えないものはない……」

 決戦だけあって、いつにもましてセリフの切れ味が鋭い(笑)

 だが札束は冷凍ガスが詰まった武器で、不意打ちでコンドールマンを攻撃するゼニクレージー。しかし回避され、三段ジャンプキック(必殺技のために東京タワーを足蹴にするヒーローは珍しいかもしれない)を食らったゼニクレージーは、自ら冷凍ガスを浴びてしまい、一枚の一万円札だけを残した寂しい金庫に姿を変えてしまう。

 見た目はコインの中に人の顔というチープな印象さえ受けるゼニクレージーでしたが、EDで歌われていることに加え、国政から日本を追い詰めるというインパクト、徹底した金への欲望と印象に残る悪役でした。

 コンドールマンが勝ちに喜ぶ暇もなく、石松と子供たちはサラマンダーに捕まり、コンドールマンに迫る……で次回に続く。

 サラマンダーというボス格が残っているものの、強烈なインパクトを残す悪役の退場に、目的を達成して子供たちとの約束を果たし、さらにモンスターの脅威を世間に知らしめる、ヒーロー完全勝利をストレートに描き切った勢いのある内容で、気持ちよかったです。

12話

 子供たちのため自ら捕まるコンドールマンだが、サラマンダーが約束を守る気がないと知るや呪文を唱え、天空から雷を落とすコンドール・サンダーで攻撃!

 えー、東京タワーの外郭部分で子供たちと捕まっているコンドールマンが東京タワーに雷を落としているのですが、これ下手すると子供たちも巻き添えでは(^^;

 逃げるサラマンダーを追いかけるコンドールマンだが、新手のモンスターに捕まりマンホールに引きずり込まれることに。現れたのは第2話の敵モンスター・バーベQの妻マダム・バーベQだった!

 コンドールマンに肉弾戦で圧倒され、マンホールから顔を出すと待ち構えていた石松達に袋叩き。

 ギャグ調の展開ですが、相手がモンスターとは言え容赦なく殴りに向かう石松とコンドールJr.、ちょっと怖いぞ(^^;

 新たな目標をサラマンダーへと定めるコンドールマンだが、大臣がモンスターだったという事実は国に衝撃を与え、ニュースでは内閣総辞職(70年代特撮で出てくるフレーズだとは思わなんだ(^^;)の話が報じられるなど大混乱。

 サラマンダーとキングモンスターの通信により、目的であるハンガー作戦はコンドールマンのせいで遅れているが、日本の混乱を呼び起こすという形で決して悪の負けではない、と持って来て、モンスター一族の難敵っぷりを上手く表現しました(加えてコンドールマンのいない海外ではこのハンガー作戦以上に作戦が進行中、ということも明確に)。

 石松とコンドールjr.は自分たちにできることをやろうと、サラマンダーたちモンスターの似顔絵を描いて、人々に注意喚起。

 コンドールマンに対する信頼を置いて、そこから自分たちにできることを、というヒーローと子供たちとの関係がきちんと構築されているのが本作の見どころの一つですが、やっていることが前回のモンスターと同じ手配書作成である、というのはちょっと皮肉な感じがして、狙っているのかどうなのか。

 一心は堅介に依頼して、大臣と関係がある企業を洗っていくことに。堅介は素直に応じているのですが、一心の日常生活(普段はどういう職業に就いている扱いなのかとか)はかなり大雑把に処理されており、都合よく扱われている感じで気になるところ。

 服装が基本、青ジャケットにデカいコンドールバッジなので、なんだか「探偵」という印象ですが、普通に堅介の新聞社に出入りできてるので、堅介の助手という扱いにでもされているのか。

 倉庫のある会社が怪しいと足を運ぶ一心たちだが、モンスターは人間に渡すぐらいなら、と証拠隠滅とコンドールマン誘導もかねて、次々と倉庫を爆破していく。

 モンスターはヘドロなどの毒物を薬に扱う連中である一方、普通に贅沢な食事を採る連中もいるという感じで、生きるのに食料が必要かどうかは不明ですが、欲望から生まれる設定も考えたら必要な栄養源と言うよりも贅沢で己の欲望を満たすための娯楽という印象が強く、平気で爆破しても金銭以外の痛手は特になさそうなので、証拠隠滅に多少過激な方法も使える、といったところか。

 夫の仇を討つと息巻くマダム・バーベQに妹の仇を討ちたいゲムスラーと、悪役に身内の仇討ちという要素が強調され、二人ともキャラが立つことに。

 「へん、復讐も結構! だがね、コンドールマンがいると怖いのは、やつの強さではないの! 一番はね、我々モンスター一族の最も忌み嫌う『正義』を、人間どもが信ずることなの! 正義さえなければ、人間なんぞほっといても戦争なんかで互いに殺し合って滅んじまうものなんだ

 ううむ、強烈だなあ相変わらず。

 戦争の発生原因について「正義の反対は別の正義」という方便が用いられることはよくありますが、本作はあくまで『正義』を人の心から生まれるものとは別にあると切り離し(『月光仮面』のような、菩薩や神仏の正義)、それに対する信頼から欲望を乗り越える力を生み出すのだ、というのが基本で通されています。

 そして今回、コンドールマンは確かに人々の信頼と子供たちとの約束の上でモンスターを倒すものの、真にモンスターが恐れているのはその示す『正義』が人々の自律を促し、欲望を乗り越える力となることである、とサラマンダーの口から述べられることに。

 モンスターを倒すコンドールマンを信頼しながら、自分たちでできることをやってモンスターに対抗しようとするコンドールJr.の姿がここに繋がり、本作におけるヒーローの意義と、ヒーローと人々の関係をより強調していきます。

 そんな恐れを抱くモンスター一族に対し、今現実に餓えに苦しんでいるのに正義なんてあるものか! とコンドールJr.のバッジを叩きつける子供たちを見て、正義を信じることを忘れてはいけないと諭す一心。

 「だが、流石のコンドールマンも焦っていた……」

 (明日の将来を担う子供たち……その子供たちが、正義を信じなくなったら……)

 子供たちはあっさり和解してしまうのがなんだかなあ、って感じなのですが、コンドールマンの口からも「将来を築き上げる心は、正義を信じることから始まる」ということが語られ、コンドールマンはそんな子供たちに「正義とは何か」を示すシンボルなのだ、ということをさらに強調。

 とにかく本作におけるヒーロー像の描き方と「正義」というテーマに関する真摯さ、そして直球っぷりは、作品全体の力強さを感じさせられ、見ていてずっしり来ます。主題歌始めエキセントリックなので、割と消化するのが難しいですが(^^;

 一心はさらに倉庫を探り、監視カメラで確認したサラマンダーたちは倉庫を爆破しようとするが、倉庫の中で化身したコンドールマンはそれを阻止。空飛ぶゲムスラーを追いかける。

 ところで、今のところ一心=コンドールマンであることは、本人に隠す意図がなさそうなもののモンスター側には伝わっていない様子で(バーベQやゴキブラーなどは気づきましたが、情報を伝える前に死亡)、今回も監視カメラではほとんど暗くて顔が見えない映像のため確認不能とされ、モンスターに正体が知られていないことを示す演出と展開に仕上がっています。

 テレビ越しにゼニクレージーの正体を見ようとして失敗するが実は向こうでは通用していた、という展開もあり、本作はこういう情報の錯綜も意図的に行っている感じで、70年代作品としてはかなり挑戦的。

 ゲムスラーとマダムとサラマンダーによるトライアングル作戦が展開されるが、自動操縦マッハコンドルなどで虚をつくコンドールマンはヌンチャクを振り回すゲムスラーからそれを奪って戦い、さらにコンドールミサイルでゲムスラーの羽根をもぎ取り撃破。

 羽根が落とされてもなお掴みかかってきて、最期は老婆になってから煙になる、と壮絶な映像に仕上がるものの、戦闘はテンションそのまま継続してしまうので、引っ張った悪役の割にゲムスラーの死は劇的にならず(^^; ゼニクレージーが割と強烈だったので、どうもパンチが効かない感じに。

 ゲムスラー自体は面白かっただけに、惜しいなあ。

 しかしマダム・バーベQは巨大フォークを使った結界にコンドールマンを追い込み、そこから発生する電磁波で結界を電子レンジとして、コンドールマンを焼き殺そうとする!

 苛烈な攻撃に、危うしコンドールマン! で続く。