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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

キラキラ☆プリキュアアラモード 第1話感想

『キラキラ☆プリキュアアラモード』の感想。

 突如、背後で響く轟音→町中に降り注ぐホイップクリーム→空には色がついたスイーツ型の雲

 の怪現象3連コンボを食らって「こうしちゃいられない! 早く帰ってケーキ作らないと!」とあっさり向き直る主人公(宇佐美いちか)は、相当な大人物か、頭のネジが飛んでいるのではないか(笑)

 映像面は賑やかというか騒がしいというか、いちかの変顔連発や過剰なリアクションなど、かなり好みが分かれそうな雰囲気。

 90年代のスラップスティックな雰囲気を感じて、自分としてはちょっと懐かしい気分になったりもしますが、お母さんから電話を受けて顔を暗くしていくところとか、ペコリンを助けるためにケーキを差し出す→やっぱり諦めきれない、という心情描写とかは、もっとじっくりやってほしいと思いました。

 歌に合わせてケーキを作る実写パートがその部分を圧迫したようにも思えるのですが、実写パート部分の試みは面白いけれどテンポは悪くて、今後どうやって馴染ませていくかは課題になりそう。

 持ち込むからには貫ける方がいいのですが、特別に話に重要な要素となるパートでもなく(いちかがペコリンの指摘で失敗に気づいてそれを正すくだりも、実写パートではなくアニメパート部分で処理されてますし)、ぶっちゃけ無くなっても困らないのが困りどころ(^^; プリキュアが全員揃うあたりで消えてしまっても、やむなしという気がします。

 戦闘だと、これまで幹部が怪物を召喚するパターンだったのが、悪役にマスコットがいてそれが変身して直接戦闘、倒されると某ばいきんまんよろしく飛んでいく、というパターンになる模様。肉弾戦封印はどうするのかと思えば、装備品からクリーム攻撃

 戦闘から殴る・蹴るの発想を取っ払うのは苦慮したのだと思いますが、第1話から攻撃パターンが割と多彩かつよく動いていて、他のメンバーや強化も合わせれば1年間やっていくだけの引き出しは用意できるように思えます。

 キャラクター描写では、多忙で家に帰ってこれない医者の母に、空手道場を経営? してるので家にいるけど年頃の娘に接する方法がわからない父(スポンジケーキをクッキーと間違えるセリフの他、電話を受けて落ち込むいちかに声をかけられないなど、台詞以外の描写も絶妙)、と既に結構重たいのですが(^^;

 そんな両親を持ついちかは、変顔連続と近所の人とは上手く交流できていることとで基本的に暗さを感じさせないように見せているのですが、第1話にして本気で泣く姿を入れてきたのは、割と衝撃。

 妖精のために自分の想いを犠牲にしようとする→やっぱり諦めきれない、の流れで既に30話分の積み重ねを入れているぐらいの演出やってしまっているのですが(故にもっとじっくりやってほしかったところ)、後に続くのか、心配になります(^^;

 設定面と話の関係で気になるのは、キラキラルの扱い。

 細かい説明は次回以降に回す形で、とりあえず見せておきたいものを見せておくことに注力している1話ですが、映像を見るにキラキラルは「人間が生み出す」のではなく「元からそこ(材料)にある」もので、人間が乱暴に料理すると逃げていってしまうけれど、失敗作であるクッキー状スポンジケーキでも完全に消え失せるのではなく、多少なり残っている、と描写されています。

 それを踏まえた上で注目するポイントは、いちかが作り上げたウサギのケーキは実は「失敗作」である、というところ。

 何を以て「失敗」と見るのかは見た人の判断にもよると思いますが、そもそもいちかが本当に目指したのは「お母さんが作ってくれたケーキの再現」であるはずで、その点では当然ながら達成できていない、ということになります(そのことは最初にクリームを溢れさせた時点で、明確に作品の方から「失敗した」と示している)。

 ではいちかはどうしたのかというと、「お母さんが作ってくれたケーキではなくなったけど、そこから自分なりに考えてそれ以上を目指してみた」という形でウサギのケーキを完成。

 要は「失敗は否定されない」けれど「失敗を飲み込んで強くなった」という話。

 同シリーズ構成の『Go!プリンセスプリキュア』における「絶望が私を育ててくれた」に通じるところがあるのですが、もしあのケーキが完全に計算通り「お母さんが作ってくれたケーキ」の再現にとどまったら、はたしていちかはキュアホイップに変身できたのだろうか? という疑問が湧いてきます。

 (計算通りにケーキが完成してもそれはそれで成長になるので、劇中のキュアホイップとは違う形の変身になりそうですが)

 そこにはもう一つ、いちかは計算通りいかずに思い付きで素敵なケーキを作ったけど、じゃあ計算はいらないの? って疑問が湧いてくるのですが、ケーキを作る段階で計算が必要なことを示しているし、次回新たなプリキュア候補が「料理は科学」と明言する人物であることから、そこのバランスを取ろうとする意識はありそうで、安心。

 いやそこで、次回「計算通りにやったけど美味しくならない→想いがこもっていないからだよ!」とかされてしまう可能性はなきにしもあらずで、そうなると(描き方にもよるけれど)一気に辛くなってしまうのですが(^^;

 いちかの母の言葉から「料理には想いを込めることが必要」と提示され「では『想いを込める』とはどういうことなのか」は次回以降に回す形ですが、この「想い・心・愛を込める」という話はそれこそ料理を間違えると大惨事を起こす核弾頭なので、不安と期待が渦巻きます。

 説明キャラの入っているっぽい小さな家が出現し、細かい説明を次回以降追加する中で、上手く転がってくれることを信じたい。

 演出や話のテンポには微妙についていきにくい部分もあったのですが、とにかく「必要なことを見せる」ことに気合を入れたのが窺え、不安を感じる部分はありつつも、新シリーズの第1話としては鮮やかな内容。

 ここのところ、プリキュアシリーズの第1話にどうにもしっくりこなかったのですが(前作・前前作ともに、個人的に1話としては微妙に乗り切れず)、久々に楽しくみられる第1話を見た気がします(笑)

 やっぱり、1話から色々説明を入れてしまうよりも、できるだけ必要な情報を絞ってインパクトを重視した方が飲み込みやすいなあ、と思うところ。

 とりあえず、開始前から気になっているキュアマカロンはいつ登場するだろうか。

 ところで、近所の商店街的な街で店主と会話しながら卵を買う、という描写に何とも言えない古臭い空気を感じたのですが、いちかの家に置いてある電話がやたら古い黒ダイヤル電話で、もしかしてここの街だけ古き良き雰囲気を残した空間、みたいな設定だったりするのでしょうか。

 『プリンセスプリキュア』で遅刻の罰に草むしりをやったり、『ジュウオウジャー』で偏屈な書店の老年店主が出てきたりと、田中仁さんの脚本ではたまに90年代の『ドラえもん』みたいな雰囲気が飛び出したりするので、今回もそういう手癖でやったもので世界観にそこまで関わらないかもしれませんが(笑)