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ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

キラキラ☆プリキュアアラモード 第3話感想

キラキラ☆プリキュアアラモード』の感想。

 残念ながら、大事故(^^;

 どうもしっくりこなかったのでEDで脚本を見たら、第3話にして早くもサブ脚本で伊藤睦美さんが登板。

 『美少女戦士セーラームーンcrystal』(第1・2期)『Go!プリンセスプリキュア』でもサブで参加しており、神木プロデューサーのアニメでは常連に近くなっているのですが(個人的に、前者は作品全体が色々狂気じみている中でむしろ狂気が薄れていて見やすく、後者は浮き沈みが激しい、って印象)、前作『魔法つかいプリキュア!』では作品全体の混沌に完全に飲み込まれており、今回もそれを引きずってしまったかのようなおかしな台詞とシーンが散見。

 全体的な流れは、

 いちかたちがあおいの活動を偶然知る→同じ学校の同級生と知る→憧れの歌手・岬に歌を聞いてもらうため、コンテスト出場を決定したが、歌詞が浮かばない→励ますべくアイスを作るいちか→結局歌詞はできないが、いちかのアイスで元気を取り戻して出場→悪の妖精出現であおいが変身!

 「憧れの歌手に自分の歌を聞いてもらう」以前の問題として、そもそも「何故あおいは中学2年にして音楽活動にそれほど力をつぎ込んでいるのか」の部分が一番最初に見えていないと話が前に進まないのですが、そこを後回しにしてしまうので、事態の解決までずっと視聴者を置きっぱなしにして、画面の向こうの人物だけが勝手に動いて納得する、という非常に乗りにくい話に。

 あおいが今回初登場ではない、既に何話も姿を見せていたキャラクターであるならば今回の内容でも成り立ちますし、いちかのセリフにも問題がないのですが、明らかに初登場レギュラーキャラの顔見世に選ぶプロットではありません。

 あおいの悩み――実際にコンテストで演奏する曲の歌詞が決まらないという問題に対し、強引に首を突っ込むいちかはまだしも、実際に繰り出される歌詞を聞いて「あおいらしくない」というのは、いったいどういう認識から生まれる言葉なのか。

 劇中視点で、いちかにとってのあおいは「元気で力強く、正義感も強い」という要素がほんの少し見える程度でしかないのですが、言葉が繰り出される時点では視聴者にも同じ情報しか開示されていないので、「らしい」とか「らしくない」とか認識する余地がまったくありません。

 そこでいちかは、あおいの隠された思いを指し図るような感受性というより超能力染みた力を持っている人間なのか? と言うと、少なくとも前回までの2話にそういう要素があるとは思えない(むしろひまりへの対応を見ていると、逆にさえ思える)わけでして。

 いちかの特殊能力疑惑をさておいて、「らしい」「らしくない」問題を考えるのなら、例えば「普段は格好つけているだけで、本当のあおいは繊細でおとなしい子なのである」とすれば筋が通るのですが、むしろ回想を見る限りは「周囲からおとなしい子であることを強いられていたけれど、本当は活発に生きることを望んでいて、岬の歌をきっかけに今の元気な性格になった」って感じなので、全然そこがつながっていません(^^;

 台詞の時点で「らしい」「らしくない」を論ずるための情報が足りてない、という流れから追加で埋められた情報を整頓した結果、そもそも外面と内面にそれほどの齟齬が見えないので「らしくない」もへったくれもない、という意味の分からないことに。

 そして、いちかのアイスを食べたあおいは自分がどうして歌を始めたのか――青空の下に響く岬の歌を聞いて、自分もそうなりたいと思ったから――を思い出し、自分の歌を歌おうと決心して出場するのですが、これまでの歌詞が「あおいらしくない」原因については完全に無視。

 話の筋としては、岬に聞いてもらうことばかり考えて格好つけていたのが原因で歌詞が書けなかったのであり、いちかのアイスで原点を思い出したから前に進めた……と見えるのですが、そういう「問題点に向き合って改善する」という部分をまるで意図的に行わないかの如く省いてしまっており、ただ助けられて前を向けたことだけが肯定されてしまっています。

 助けに関しても、いちかはあおいの過去とかを知ったうえで空色のアイス作りをしているのではなく、なんとなく空に思うことありそうだから思い付きで空色アイス作って持っていったら成功した、という内容なのは、余りにも酷い。

 単なるおせっかいの領域を完全に逸脱しているし、いくら人とのコミュニケーションが科学で計れないからって、そういう無思慮の無鉄砲が無条件肯定なのは、杜撰すぎます。

 っていうか、完全に前作の問題点の一角なのですが、それ(^^;

 出来上がったアイスを持って控室にいきなり飛び込む辺りは、ネジが飛んでいるor大人物の気配を相変わらず漂わせていますが、この子そのうち、「私たちが守るべきは法律じゃない! 笑顔と希望だよ!」とか言いながら刑務所の壁をぶち抜いたりしないだろうか(笑)

 また、あおいの抱えている問題や過去に関しては、いちか以上に同じバンドを組んでいるメンバーの方がより深く理解できているはずなのですが、悪の妖精を前に逃走したのは仕方ないにしても、何故かあおいがバンド始めたきっかけの歌手を全然知らないという怪現象から始まり、歌詞にダメ出しはするけど自分たちがそれを手伝う描写があるわけでもなく、とんでもない役立たずっぷり。

 事態の解決に対して、明らかにバンド仲間との関係をスッパリ断ち切ってしまっているのは、キャラクターの関係の広がりも狭めてしまい、その点もマイナス。

 人物の関係の広がりと言うと、今回いちかがあおいを助けるという話の都合があるにせよ、ひまりが実質的な登場2話目にしてレシピを教える&戦闘ぐらいしか役割のない置物状態、長老に至っては姿も声も全く出てこないという、主要キャラすらまともに転がってない状態で、どうしてこうなっているのか。

 そして今回、大きな問題点は、一番盛り上げるべき変身の流れが面白くないこと。

 変身バンクがダメなのではなく(バンク自体は格好いい)、変身に至るまでの展開が面白くない。

 結局コンテストには出場して、そこに現れたアイスの妖精が空色アイスを狙ってきて、それに対して怒るあおいが、アイスの変化したアイテムでいきなり間を置かずに変身!

 アイスを守ろうとするキュアホイップたちの想いを助けたいのではなく、自分を原点に戻してくれたアイスを守りたくて、という動機づけなので、アイスを狙って襲ってきた敵による心情の変化や決意が全くありません(アイスを食べた時点で既に心情が変化しているため)し、そこで自分が変身できることの意味を理解するシーンも入らないで即座に変身してしまうため、「変身する」ことが劇的な効果を全く産んでおりません。

 むしろ今回の流れでは、あおいは最初から変身可能だった、という話の方がしっくりくるぐらいで……うんだから、どうしてこれがレギュラーキャラの顔見世回のシナリオなの?(^^;

 話数の状況やサブタイトルなどから、兎に角、今回の話の焦点は本来「キュアジェラートの変身」に合わせるべきなのですが、何故か合わせてしまったのは「あおいがいちかの助けで自分を取り戻す」の部分であり、肝心の変身のシーンとはつながらないために変身に盛り上がる要素が生まれない、という残念な内容。

 戦闘なのですが、思いっきり殴った後に「キラキラルの力でないと通用しない」で殴る蹴るを封印する理由づけ……って、それは頓知ではなく屁理屈では。

 前回もそうですが、現状「肉弾戦封印」は作中で提示されたルールではなく、作品の外でスタッフが提示した内容に過ぎないため、仮に今から殴る蹴るの肉弾戦に移行したところで作品世界中のルールが壊れる訳ではない(=そこの齟齬が作品の内容や質に影響しない)から、問題ないと言えばそうなのですが、それでいいのか(^^;

 作品の内容と外れたところでスタッフに不信感を抱くのは、ちょっと困るのですけど。

 敵の扱いは前回と同様の問題点を感じますが、それはさておき、Aパートでアイス屋がアイスが無くなったと困っているところで、ペコリンが「キラキラルが奪われた」と言及しているのに、そこを全く考慮せずアイスづくりに没頭していた&普通にコンテストに応援に来ていたのは、弁護の余地がないと思うぞ(^^;

 敵は自分たちで作ったアイスのキラキラルを求めてやってくるし、むしろ呼び込む餌を自分たちで作った印象にさえなってしまいますが(笑)

 単品としての出来の悪さもさることながら、現状の設定の甘い部分を思いっきり踏み抜いてしまった格好で、第3話にしてかなりダメージの大きい内容でした。

 あおいのキャラ自体は悪くないので、次回から巻きなおしに期待したいですが……次回、当面は3人で進むっぽくて、大丈夫か?!