読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

鉄血のオルフェンズ 45話感想

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の感想。

 開始と同時に既に戦闘状態で、予想通りにマクギリス側と鉄華団劣勢だが、「これが最後」とハッパをかけるオルガ。

 だが、ラスタルは革命軍にスパイを仕込ませており、スパイにダインスレイヴを使わせることで用意していたダインスレイヴ隊の攻撃を正当化するという、実に陰険なマッチポンプに出た!

 仮にもマクギリス、「バエルの操縦者には従わなければならない」というギャラルホルンの法による統制を行っている部隊を率いているのですが、一方で一見反逆者を倒す正義の部隊っぽく見せられているアリアンロッドが無法もいいところの戦闘なのが、凶悪。

 「イオク。なぜ私が、地球外縁軌道統制統合艦隊に攻撃しないか分かるか?」

 「いえ……」

 「彼らはマクギリスの命令で動いてはいるが、革命の徒ではない。革命軍や鉄華団、そしてマクギリス本人を叩けば、彼らは一瞬で従順な羊に変わる。せっかくの戦力、消耗させるバカはおるまい

 「これで最後」という意識の元で戦う鉄華団に対し、「この後のことも考える」というラスタルの余裕が描かれるのが皮肉な構図ですが、ダインスレイヴという禁忌を持ち出したのは確かだし(しかもマッチポンプで)、マクギリス撃破=バエル撃破=ギャラルホルン統制の法規範の破壊でもあることから、「この次」に至るまでに法整備の段階などで色々混乱することまで見越しているとは、到底思えないのですがこの態度(^^;

 イオクが素直に感心してしまうのが余計に白々しく感じられるのですが、まあイオク様は大人の階段を登り始めたばかりのぽんこつなので仕方がない。

 やることがえげつない上に対応が割と大雑把なラスタルですが、これでも「奴は我らセブンスターズ腐敗四天王の中で最弱」みたいなレベルに見えてしまうのは、何なのだろうか(笑)

 ダインスレイヴが直撃したフラウロスは回収されるが、シノは片腕を傷つけたもののなんとか無事。シノはヤマギに対し、フラウロス=流星号にある装備を搭載することを頼みこむ。

 「俺のスーパーギャラクシーカノンを食らわせるまではよ!」

 だがこの段階に来てもネーミングセンスは壊滅的だった(笑)

 ヤマギが整備する中、シノは戦いが終わったら飲みに行こうとヤマギを誘うが、そっけない態度のヤマギの前髪を掻き上げて二人で飲み明かすことを約束。

 (ふざけるなよ……人の気も知らないで)

 あ、完全にそういう方向なの?(^^;

 いや、まあ、直接的に描写してないのですが、ここまで本作が描いてきた「大人」を見た上でこの辺の流れを考えると、ずっと前髪で隠れていた目を開かせる=大人にしてやる、と取れるので、まあそういう意図なのだろうなと(笑)

 この辺の流れ、もうすっかりシノの死亡フラグの建設なのですが、1期からフラグっぽい台詞を言いつつもなんだかんだ生き延びているため、イオクとアトラを除外すると案外一番フラグ建設が信用ならないのはシノというのが、いい感じに作用。

 一発限りのダインスレイヴを装備したフラウロスは、敵陣に突っ込んで直接叩くという無謀な作戦に。一方、ダインスレイヴ一斉射撃で革命軍の青年将校ライザが戦死してしまうが、そんな中でマクギリスはバエルを出撃させ、戦意高揚のための言葉を投げる。

 「この戦況で、いまだハーメルンの笛を吹き続けるか、マクギリス!」

 正義のシンボル・ヴィダールマン参上!

 人々を連れていくハーメルンの笛吹きと、世界の終末を告げる角笛ギャラルホルン(の「正義」を宿したバエル)とがかかるあたりがにくいのですが、格好つけ過ぎではないかガエリオ(笑)

 さらなる改造が施されたキマリスヴィダールで向かってくるガエリオだが、石動がガエリオの相手をすることになり、マクギリスは笛を吹きに飛ぶ。

 「なぜマクギリスに付き従う! あの男は君を、友とも、仲間とも、思っていない!」

 「私はそんな、感傷的な関係を准将に求めてはいない!」

 「愛を捧げた女すら、道具にした男だ!」

 「私の願いはただ一つ、准将が作り出す未来を見ることだ。その礎になれるというなら、それは本望というもの!」

 途中、小者化したりと色々怪しい感じの石動でしたが、この局面で完全に筋金入り狂信者であると規定。

 背景事情の描写を不要としただけでなく、青年将校と違って「バエル」でも「アグニカ」でもなく「マクギリス」を信仰する人間ということまで浮彫りにされ、面白い立ち位置に。

 「人がここまで愚かになれるとは!」

 ガエリオから見れば、マクギリスは愛と信頼を切り捨てて生きようとする人間の悪の神髄みたいな印象なのだろうし、それに信頼を置いてしまう石動は愚かという他無いのでしょうが、前回彼がジュリエッタに向けた「信頼・尊敬できる人間を持ち、向上心を抱ける者は正しい」という言葉をそのまま受け取るのであれば、マクギリスに対する信頼の上で最善を尽くそうとする石動もまた「正しい」人間になる、というのがまたえげつないねじれっぷり。

 この辺、石動にはなれない青年将校たち――バエルとアグニカへの信仰と畏敬の念だけ抱き続け、向上心を抱かない者たちにガエリオが昔の自分を重ねているのも、悪辣。

 まあ実際、マクギリスは革命を目指す理念の根幹に自分の境遇への憎悪を置いていて、革命の実現のために(間接的・直接的を問わず)数多の命を散らしており、そんなマクギリス「しか」信頼を置ける人間がいない石動という男は、狂気と呼んでも間違いはないと思いますが。

 にしても、ガエリオと石動の戦闘シーン一連、石動機の色合いが他のギャラルホルンMSとたいして違わないので、パッと見たときに誰が戦っているのかわかりにくいのがちょっと困ったところ(^^; シーンが変わった時に、いきなり石動がドリルニーで風穴開けられて死んだのかと思ったのですが。

 叱咤激励に飛ぶマクギリスだが、ダインスレイヴが装填完了で、目を見開き……って、完全に死んだ描写だったのですが、しれっと生きていて石動を助けにきました(笑)

 そんな中、鉄華団は動かなくなったホタルビを盾にイサリビが突っ込んでいく。ダインスレイヴ一斉射撃で、イサリビが去っていくが、突っ込んできたホタルビにはダインスレイヴを構えたフラウロスの姿があった!

 とっさにラスタルをかばうイオクの姿が入った後、スーパーギャラクシーカノンは照準をブリッジに合わせるが……発射の瞬間ジュリエッタの射撃がフラウロスに着弾、砲撃は外れてしまう。

 イオクの庇う動作、仮に命中していたら艦内の生身の人間の動きなど物の数ではないので、はっきり言って無意味な行動なのですが、その行動と無関係な外的要因によって助かるという一連の流れが1期終盤でグレイズアインからクーデリアを庇うアトラ→助けに入るバルバトスと同じなので、やはりイオクとアトラは同種の人類ではないのか(笑)

 そのまま叫んで突っ込むシノだが、コクピットは炎に包まれ、最後は穴の開いたコクピットから包帯が漂っている、というきついカット。

 描写的に、さすがにこれは死んでいて当然だと思うのですが、良くも悪くも死んでなさそう(それでもそういうものと見るより他にない)なのが『鉄血』のひどくて恐ろしいところ(^^;

 で、えー……流れ的にこれ、来週全滅でもおかしくないぐらい鉄華団の勝ち筋がさっぱり見えてこなくなってしまったのですが、あと5話ほどあるはずなのに、どうするんだ(^^; いや別に、鉄華団の全滅でもそれは問題ないのですが、話数的にもどういう結末にするにせよ次回に何かの区切りが必要な展開で、どう処理するんでしょう。

 いや、アトラが船に乗っている時点で次回の全滅の可能性が限りなく0に近いと言えば、そうなのですけど(笑)

 (むしろ、アトラが死亡して三日月を繋ぐ者がいなくなってしまうという筋も考えられなくはないのですが)

 次回開幕でしれっと、撤退に成功して仕切り直しにされてしまうのかもしれませんが、どう出るのか。