ぼんやりと特撮・アニメなど

特撮やアニメの感想を適当に投げるブログ つぶやき → https://twitter.com/wayohmugen 某mugen製作 →https://onedrive.live.com/?id=3AB66F1D6B2F66E4%21139&cid=3AB66F1D6B2F66E4

キラキラ☆プリキュアアラモード 第17話感想

キラキラ☆プリキュアアラモード』の感想。

 実に第2話以来、15話ぶりに拾われるいちかの母。

 海外の母から手作りのスイーツが届くと知るいちかは、自分もクッキーを作って送ろうと買い出しに。自らの正体が割れてしまったリオは、実験の総仕上げとしていちかを狙おうとし、彼女の買い出しに付き合わされることに。

 海外で医師として人々を助けているといういちかの母の話を聞いて顔を曇らせるリオは、宅配で届いたいちか母の手作りマドレーヌと、仕事の中で一旦日本に戻れるかもしれないという手紙に何かを思い出し、感情をむき出しに。

 「なんで喜んでるの? お母さん、外で好きなことしてるだけだよね? 勝手じゃない?」

 「そんなこと……」

 「放っておかれて、寂しくないの?」

 「……寂しいは、寂しいけど……」

 いちかは、母は困っている人のために頑張っているのであり、それは母だからできることで恰好いいと思っていること、それに手作りマドレーヌから母は自分の気持ちもわかっているはずだということを述べるが、どんどん怒りの感情が浮かんでくるリオ。

 「おかしいよ……なんでそんな風に思えるの? 酷いことされているのは君の方だろ?! なんで怒らないの?!

 「リオくん……?」

 実際のところ、いちかの母の仕事と娘への態度が「酷いことではない」と断定できるのかは難しい問題ではあるのですが、いちか当人が折り合いをつけて納得しているところに一方的に首を突っ込んで、いちかを異常だと糾弾してくるリオが、強烈。

 リオはリオで事情を抱えていることが示されているものの、水嶌の件など、自分を傷つける他者を理解することへの諦観が見え、本作でプリキュアが対峙すべき問題を繰り返し提示。

 その一方で、いちかのような「自分に不都合を押し付けてくる他者に怒りを抱かない者」が絶対的に正しいのか? という部分も揺さぶられてくるのですが、

 「ひまりもあおいも、あきらさんもゆかりさんも、君たちはどうかしている……」

 まさかの劇中でそこにツッコミが入るという衝撃の展開。

 ここまでプリキュア同士が露骨な衝突をしない(関係に影響が及ぶレベルでの嫌悪や怒りを見せない)のが、険悪な人間関係を意識させないように意図してやっているもののように感じられ、そのため第4話や第8話やゆかりVSあきらなどがもうひとつ団結展開として弱く感じていたのですが、作品の中で明確に疑問視されることがあるとは思っていませんでした(^^;

 リオがこれを突っ込むことを意図してプリキュアの人間関係を作っていたのなら単純に巧いのですが、特に意図せず作ってしまった上で話に取り込んだとしたらその方が本作らしい気もして、なんとも。

 「いちか……俺はね、スイーツが大っ嫌いなんだよ」

 そのころ、ゆかりに集められたひまり・あおい・あきらは、ゆかりによってリオの正体を知りいちかに伝えようとやってくるが、その時既にいちかの体内のキラキラルはジュリオによって奪われ、母のことも忘れて茫然となっていた。正体を隠す気もないジュリオは、いちかのキラキラルから作り出した武器で戦闘し、プリキュアの技を反転させた技を繰り出して苦戦させる。

 家に避難させたいちかに、母の手紙の「大好き」の意味を理解させようと、壮絶な語彙力とジェスチャーで説明するペコリンだが、通じず。いちかの感情を取り戻させるため、ペコリンは協力してクッキー作りを行うことに。

 エピソードにメインで絡む機会が少なく、ここ数話ほど影が薄くなっていたペコリンでしたが、第1話のキュアホイップ覚醒の際に一人だけ立ち合っていたことがいちかの復活を信じる根拠として繋がり、メイン妖精の面目躍如。

 クッキーを作る過程で、徐々に母の記憶――入学式のことや幼少期のスイーツづくり、自分の好きなショートケーキを作ってくれたことなどを思い出すいちかは目に光を取り戻し、うさぎのデコレーションをしたクッキーを完成。

 外で激しいバトルしている合間に静かなお菓子作りが入ってくる(ついでに、クッキーづくりを眺めつつ体が透けてくるとパティスリーに避難して回復する長老の映像も)ので、妙なテンポとなってしまいましたが(^^;

 なおいちかの父、回想の入学式ではさすがにスーツ着てましたが、赤ん坊のいちかを抱きかかえるのは道着姿で、この人のファッションセンスはどうなっているのだろう本当に(笑)

 復活したキュアホイップは、ボロボロになっているプリキュア達の下に駆けつけ、ジュリオと対決。

 「キラキラルが、戻ったのか?! 全部奪ったはずなのに!」

 「どんだけ奪われたって、私の大好きは! ここからたくさん生まれてくるんだから!」

 誰かに何を決めつけられようと、自分の中にあった「大好き」を諦められるはずがない、という第1話から、

 「大好き」は、ここからたくさん生まれてくる

 に一歩進んで、改めて「変身」。

 「いちか印のキラキラルに、賞味期限はないのだあー!」

 そしていちかも段々、某花のプリンセスみたいな人間永久機関染みてきた(笑)

 なら心が無くなるまで奪い尽くすと立ち向かうジュリオだが、復活したホイップには通用せず、5人のワンダフルアラモードが直接ヒット。

 メタ的に見た目が変わらないだけで実質強化変身なのでしょうが、4人で全くダメージを負わせられなかったプリキュアキラキラル装備のジュリオをほぼ一人で圧倒してしまうのは、若干説得力が弱く、もったいなかったところ。

 仮面が割れ、意外と綺麗な目をしていたジュリオに迫るキュアホイップ。

 「私、怒ってるんだからね!」

 「……お前の勝ちだな」

 と言いつつも、口元には若干笑みが浮かんでいるジュリオ。基本的に負けてもOKな戦闘狂ではないので、「戦いでは負けたけどいちかに「怒り」を覚えさせてやった」ことにちょっと満足したように見えるのですが、凄く小者臭いぞ(笑)

 「それじゃ、クッキーいっしょに作りながら話聞かせてもらおっかな」

 「クッキー?」

 「聞きたいこと山盛り! なんでこんなことしたのか、とか」

 心配するな……ちゃんと拷問してやるから口を割っても申し開きはできるはずだ

 撃破した後のジュリオに「対話」を選ぶキュアホイップだが、ジュリオはスイーツのみならずいちかにも嫌悪を向け、飛び去ってしまう。

 ジュリオの過去と正体は保留ですが、「実験」の計画性の曖昧さ(なんか思い付きでやっている印象が強い)と、その動機として何らかの存在への不満と怒りから力を求めていると推察されること、その過程において他者との対話を頑なに拒絶する姿勢、そしてあの仮面と、なんだか某機動戦士のチョコの人がだんだん浮かんできたのですが(笑)

 「私を見ろ、ジュリオ!」になるのか。

 それを妖しく笑いながら見つめる少女。新キャラ・ビブリーを演じるは千葉千恵巳さん。東映女児アニメ的には『おジャ魔女どれみ』なのですが、『どれみ』未見の自分には『ななか6/17』が最初に頭に浮かぶところで、『ななか』のもう一人のヒロインである雨宮を演じた堀江さんが前年度のプリキュアだったことを考えると、奇妙なめぐりあわせ。

 自宅にて母への手紙を書くいちかは、ジュリオの「大嫌い」という言葉を思い出す、というところで引き。前回でゆかりが「嫌い」という言葉を口にしないことに何かあるように思っていましたが、「大好き」の対として作品全体のテーマにする様子。

 他人とのコミュニケーション/対話を続けて題材とする本作で、断絶の意志につながるこの言葉をどう料理していくのか、気になる引き。

 次回、新たな敵はネガティブキャンペーンで迫るという、地味に嫌だけど有効な作戦に出た!