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キラキラ☆プリキュアアラモード 第32話感想

キラキラ☆プリキュアアラモード』の感想。

 全員の結晶が変化したことで、古のプリキュアの本意を探るべく祭壇に向かうプリキュア一同だが、そこにさらなる闇をつぎ込まれてパワーアップしたビブリーが登場。ワンダフルアラモードも通用しないが、突如祭壇から光が溢れだし、イルと長老を残して全員姿を消してしまった。

 一同がたどり着いたのは、人々の気持ちが暗く闇に覆われた街で、そこには建設中の時計台。それにいちご山を見て、ここは昔のいちご坂なのだと知る。跋扈する猛獣に対し、一同が戦おうとしたその時。

 「キラキラキラルン! リュミエール・コンフィズリー!」

 目の前に現れたのは、昔のプリキュアだった!

 長老が「古の」と表現していたため、プリキュア伝説は1000年単位のイメージでいたのですが、どうやら100年ほど(そもそも『キラプリ』世界の雰囲気が若干昭和レトロ寄りなので、もっと近いかも)の昔と、予想以上に最近でした(^^;

 いや西暦1010年代に「パティシエ」という概念があったのかという話になると、詳しく調べないとわかりませんが多分なさそうなのですけど!

 実際はラストの長老の発言、および昔のプリキュアも「プリキュア」という概念自体に心当たりはありそう、という具合なので、もっと昔にもプリキュアがいたと思われますが。

 現代プリキュア達は先代を助け、結晶のことについて尋ねるも心当たりがない様子。

 一方、イルを失って彷徨うビブリーは、目の前に現れた猛獣と街並みに既視感を覚える。

 「私、知ってる……ここは私が独りぼっちになったあの日、あの場所……」

 ビブリーのもともといた時代・場所はここ、昔のいちご坂。そして彼女を孤独にした元凶は猛獣たち、それを操っていたのは彼女に愛を説き救ったはずのノワールだったのだ!

 勧誘は自ら行うし、キュアパルフェ初変身を直接妨害するなど、アクティブな悪役として印象的なノワールですが、ビブリー勧誘の真相はまさかのマッチポンプ

 ノワールはあくまで人間の心の暗い部分に寄り添い、その人物に必要なものを与えて一見救ったような外観を作っていても、実際のところそれで本人が正しく願いを叶えられるわけではなく大きくゆがむ方向に推し進めているし、その状況を作るのは闇キラルを集めるという自己の目的のためただ一つで、どう考えても吐き気を催す邪悪そのものでどこにも「善」とか「正義」を見る余地はないため、そこでどれほど悪辣に描かれようと問題はないのですが、今回の描写の問題は、ビブリーが闇に心を染める原因に直接関係してしまっていること。

 ジュリオの例(および彼が闇に染め上げた妖精たち)やエリシオの精神攻撃を見るに、本作ここまでの内容としては、彼らの中に生まれる闇はいずれも人との関係や自分自身の精神性に生まれるものであり(要するに、原因はあくまで妖精や人間たちであり)、ノワールなどはそれを他者への攻撃・悪の道に使うよう推し進めるきっかけに過ぎない、という話だったわけですが、明らかに人間たちと別個の存在であるノワールが「原因」になってしまうと、話が大きく違ってきます。

 ここまでではゆかりやピカリオの自己責任論に見えるように「ノワールは悪だけど問題はそれだけではない」というのが本作のバランスのとり方の一つだったのですが、今回のビブリーに関しては完全にノワール(人知を超えた異次元の存在)が悪いとしか言いようがない展開なのは、どうなのだろうか、という(^^;

 メタ的に、ジュリオ/ピカリオの改心を彼の自己責任で片づけてしまったので、ビブリーまで自己責任で処理させるのはあんまりじゃないか、という意識もあったのかもしれませんが、それはそれでビブリーを孤独にした原因にもっと人間の存在が絡んでほしかったわけでして。

 まあノワールの正体はいまだ不明なので、彼が地球外生命や異次元からの侵略者などではなく一人の人間だったり人間の悪意が集まって具現化した者、となってくれば収まる部分なのですけど、悪の象徴としてノワールが完全に人間の精神などと分離されたところに置かれて、それに全責任を仮託させてめでたし、というのはこれまでの話と合わせても違う気がするので、流石にこれはフォローが欲しい。

 一方、現代プリキュアは「ルミエル」と名乗る昔のプリキュアと協力して、町中の人々にキラキラルを与えるべくスイーツづくりに協力。その中で輝く結晶に、新たなプリキュアの力を見るルミエル。

 そこに、ノワールの本性と過去の真相を知ったビブリーが、助けを求めて飛び込んでくる。襲い掛かる大量の猛獣と巨大なノワールに、変身して立ち向かうルミエル。

 「わかったのよ。6つのクリスタルの意味が。それは、あなた方一人一人の個性の輝き。それが今、目覚めようとしている……クリスタルの形は、新しい力の形。そして気づいたの。私の中にもある、その輝きの力の強さを」

 これまでそれぞれの結晶の変化イベントは各自違う方面での成長と覚醒の末に起こったものだったので、その意味はまあわかりますが、ダダーっと説明して既成事実っぽくしてしまったのは気になる部分。

 それはそれとしてルミエル、発言内容と反応からしてこの時点でこの結晶に類するものを持っておらず、未来プリキュアとの邂逅で少しだけ手がかりがつかめた、という感じですが、その原因はこの時代のプリキュアが彼女しかいないから(=仲間がいないので自分の個性に気づけなかった)、だと思われるのは結構酷い話ではないか(^^;

 ルミエルから大切に使っているしぼり器を与えられ、もとの時代に帰還したいちかたちは、落ち込むビブリーに言葉を投げかける。

 「何がわかるのよ! あんた達と一緒にしないでよ! 私となんか全然違うくせに!」

 「そうだよね。みんな違うよ。でも、違うからお互いに助け合って気持ちを分け合うんだよ」

 他者と自己の双方を肯定する物語として貫いてきた本作としては、いちかの言葉には十分に説得力はあるのですが、本来ビブリーが抱えている問題はそこではない(この部分を見ても、ビブリーの闇をノワールに全責任放り投げてしまったのは問題)のですごく明後日の方向の説得に(^^;

 優しさをもって近づいてくるいちかたちだが、イルが巨大化してビブリーを取り込み、戦闘に。イルの内部で闇に覆われつつも助けを求めるビブリーにプリキュア達が手を伸ばすと、手の先から結晶たちは光を放って出現、そこにペコリンがしぼり器を持って現れる。

 古のプリキュアの思い出の品、現代プリキュアの個性溢れるデコレーションによって、魔改造

 そして各自のキラキラルが込められた結晶は光り輝くアニマルに変化し、その上に乗るプリキュア達が魔改造兵器キラキラルクリーマーでキラキラルを浴びせる大技・アニマルゴーランドを繰り出し、ビブリーとイルは分離されて浄化。

 アニマルゴーランド、もう近年の大技がフルだとやたら長いバンクになるのは慣れてしまったわけですが、やっていることが大量のキラキラルを浴びせるだけという微妙さの割に、万物を生み出す源であるキラキラルの画面占有率がものすごいことになっているので絵面はヤバい、とすごくカオスな技に(笑)

 ビブリー浄化後、ペコリンの話から、ここの祭壇はルミエルをはじめとする昔のプリキュアの魂が眠っていると確信する長老。

 長老は普通にルミエルの名前を知っている模様ですが、ルミエルは時代と舞台と容姿に対してそぐわない名前という印象が強く、かつ現在のプリキュアの一人「シエル」と一部名前の音が重なっていることから、この人も正体は妖精なのではないか、という気がします。

 まあ実際「ルミエル」という単語はフランス語には存在せず、「光」を表す言葉で作中でもキュアルミエル(仮)の必殺バンクに使われている「ルミエール(リュミエール、とも)」があるものの、綴りはLumièreで「シエル」(ciel)と全然違い、これはもう「フェリーチェ」や「パルフェ」などと同様にメタ的に「日本語発音で語感の似た言葉を当てた」と見た方がいいっぽいですが(作中設定で「Lumiel」って人名がある可能性は否定できませんが、さすがにそこまで考えてない気がする)

 ルミエルが妖精だとして、彼女がキラリン&ピカリオの先祖(あるいは親)で、実はシエルたちはプリキュアの血統だった、みたいな展開も考えられますが、今のところ不確定事項多すぎなのでなんとも。というか「妖精の親」問題も未だ謎ですが、拾われるのかどうなのか。

 新技&アイテム登場で節目の山場となるところを香村さんが執筆しましたが、あちこちピースが外れて微妙に噛み合っていなかった、という印象。特にノワールの印象が大きく変わってしまったのですが、果たしてこれは地雷になってしまうのか。

 ところで、ビブリーのもともといた時代(過去のいちご坂)から、時空転移とかなしにそのままずっと生き続けていたとすると……あれ、ビブリーの年齢が3ケタに届いていそうで、もしやビブリー、いわゆるロリバ(それ以上いけない)

 次回、魔獣再来。