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轟轟戦隊ボウケンジャー 15・16話感想

轟轟戦隊ボウケンジャー』の感想。

15話

 水の都編・前編。

 牧野先生を過労死させないように強引に休ませて、暁・さくら・蒼太が向かったのは、地上のいかなる言語とも一致しない謎の言語で書かれた文書の保護。

 地球上の範囲は限りがあるので未知の文明がそうあるはずはないという蒼太に、海底ならありうるかもしれないと可能性を示す暁ですが、アトランティスを研究中の牧野先生が聞いたら黙ってなさそうで、今回冒頭でお休みいただいたのはそのためだろうか(笑)

 しかし研究所は既にジャリュウ一族に襲われており、奪還するべく二人の邪悪竜ラギとナーガと戦う。ラギが落とした宝石の欠片と文書の一部分を入手したボウケンジャーは、宝石は特定の砂漠地帯でのみ確認されるものであること、そこはかつて海があった場所で、海底の都市の伝説が残っていることを調べ上げる。

 ミスターボイスが示す砂漠の映像、あからさますぎる人工物の遺跡(真っ白なので嫌でも目立つ)があり、今回後半以降の展開の伏線なのですが、あまりにあからさますぎて真墨が伝説の真偽を疑ったりする前に、その周辺を発掘する試みとか無かったのかとツッコみたくなります(^^; 多分、水の都の超パワーで妨害されてたとかそんなところなのでしょうけど。

 一方暁は、宝石を拾い集めるラギの姿に違和感を覚えていた。そこに町中でナーガとラギが暴れていることが判明、町の破壊を止めることと引き換えに文書を渡せと迫ってきた。

 文書を渡す段階で改めてラギにジャリュウ一族なのか疑いを向ける暁は隙を作って仲間にナーガを拘束させるが、

 「ラギ、リュウオーン様の下へ行け!」

 自分の危険より任務を優先し、前回の邪悪竜(リンドム)があまりに頭悪すぎたせいか、ナーガがすごく賢そうに見えます(笑)

 ラギに逃げられ、暁は一人で追跡。その先に現れたのは、いかにも老師といった風体の怪しい人物。

 「長老……」

 「ラギ、なんという姿に。愚かな……」

 よく似た意匠の頭飾りで関係があることを匂わせつつ、状況を把握するため様子見の暁。

 「もうやめろ、ラギ! 無駄な足掻きだ!」

 「無駄じゃない! もうすぐなんだ! 絶対に水の都は復活する!」

 「水の都……?」

 「いいや、また誰かが死ぬだけだ。このまま終わるのが……水の都の運命ならば、静かに受け入れなければならぬ……」

 なおも対抗するラギだが、長老は聞き入れることなく、文書の切れ端を魔法みたいな技で水に変えてしまう。

 ……何故でしょう、ウルトラキーをへし折ったウルトラマンキング(『ウルトラマンレオ』)を思い出してしまったのですが(笑)

 長老に掴みかかるラギを引き離した暁は、長老から水の都と文書の正体、そしてラギについて説明を受ける。

 水の都はアクアクリスタルという鉱石のエネルギーで動いていたが、鉱石が寿命を迎えたために水が枯れ、砂に埋もれてしまった。そのため先祖が残したクリスタルの在処を示す文書を基に数々の者が旅だったが、誰一人として帰ってこず、耐えきれなくなった長老は地上に文書を放逐することで犠牲を食い止めようとした。しかし父が同じく旅立って帰ってこなかった青年ラギは、父の遺志を継ごうと形見である砕けた宝石を手に地上へ旅立ち、そしてその果てに今の姿になってしまった。

 そして、額の宝石……水の証は水の都の住人であることを示す身分証の役割もあり、ラギの額にはそれが失われていることも判明。

 ……生誕と同時に与えられる身分証(損傷すると再入国不可)とか、長老の一存と思われる描写で国家の延命策が破棄されて地底世界でのゆるやかな滅亡が決定されているところとか、水の都、閉鎖的な管理国家っぽくて、色々危ない印象(^^;

 私の場合、東映特撮でこの手の指導者ポジションキャラ(タバ老人とかコプーとか)が出るとろくなもんじゃないのだろうなという先入観が入っているのが大きいかもしれませんが。

 悪用されないように財宝を保管するべく冒険を続けるサージェス(ボウケンジャー)に対して、善意のために財宝を求める行いを憂いていっそ冒険できないようにと手がかりを消してしまう長老、と見れるのですが、暁は基本的に長老の心情もラギの想いもそれはそれで置いといて是非に踏み込まず。

 ブルーのデュアルクラッシャーも通用せず、ナーガに苦戦を強いられる四人。そこにラギが文書の消失を報告に来て、それを確認したリュウオーンは、もとよりクリスタルさえ手に入ればお前など用済みだったとお約束展開でラギを粛清しようとする。

 自らとどめを刺そうとするリュウオーンの攻撃に、ラギを救い出す暁。剣をアクセルラーで受け止めて、その後アッパーカットで持ち上げるように走らせて変身という流れが格好いい。

 ラギを狙ったナーガの火炎弾の前に仁王立ちして受け止めるボウケンレッドは、そのまま一時退場で次回に復活かと思ったら、意外と無事に耐え抜いてラギと逃亡。暁、案外盾になって庇ったり負傷する描写も多いのですが、全体的にダメージは少なく復活も早いのは戦隊レッドで珍しいかもしれません。

 果たして、ラギと暁、そして水の都の運命やいかに、で次回に続く。

16話

 水の都編・後編。

 ひとまずリュウオーンたちを振り切った暁はサージェス基地に戻って手当を持ちかけるが、ラギは拒絶。

 「お前たちボウケンジャーは、昔の宝を独り占めしてるそうじゃないか!」

 あんまり間違ってはいないのが反応に困るところだ……(^^; あまつさえ、武器に使ってますし。

 仲間との連絡を断つことで説得する暁。一方他の四人も長老と接触し、水の都の説明と、これ以上命を失いたくないという心情の吐露を受ける。

 今回のラストシーンを含めて考えるに、長老は単純に民の命を尊ぶ人であって、ラギを特別扱いしているわけではないのだと思いますが、どうにも台詞の端々と演技がそれ以上の感情(ラギの祖父が長老で、息子に加えて孫まで失いたくない、ぐらいの個人的感情が含まれるぐらいでないと飲み込みにくいレベル)を抱えているように感じられ、もう少し細かい詰めが欲しかったところ。

 というか、そういう補完しておかないと管理国家の労働力が減るのが嫌だから連れ戻したがっているというネガティブな方向にばかりイメージが突き進んでしまうのですが(^^;

 そして、ラギは水の証について、ジャリュウ一族に加わった時に捨てたと説明。水の民は地上で生きるには弱い体だと説明が入ることで、前回ラストで「水の民ごときが我らを走らせるか」と憤るリュウオーンに補強。同時に水の都の管理国家疑惑が悪化しましたが(^^;

 ジャリュウ一族の肉体になるシーンの背景が、水の証が砕け散ってリュウオーンの顔になるというもので、シンプルなデザインの水の証が一発で禍々しい姿の背景に変わるというのが秀逸。

 帰還できないことなど覚悟の上でクリスタルを求めたのに、もはやその手立ては完全に失われたことで嘆くラギだが、なんと暁はトレジャーハンターの特殊能力として文書の切れ端を完全に記憶しており、それを地面に書いて見せる。

 「やっぱりお前も、アクアクリスタルが狙いだろう!」

 「違う。……正直に言おう。俺は幻の水の都が見たいんだ。蘇る海なんて考えただけでワクワクする! こんな冒険、めったにない

 まーた始まった(笑)

 暁の冒険病に対し、自分たちの命がけの目標を侮辱されたと感じたラギは暁に掴みかかる。……そりゃそーだとしか言いようがなく、波衛門人形の時とか暁はもう少し、言葉や手段の選び方を考えてもいいのではないかと思います。

 「ごっこじゃねえ、真剣だ! 俺はトレジャーハンターとしてどうしても海を復活させたい! 水の都を見たいんだ」

 自分を庇ったときの暁を思い出すラギ。

 「……冒険、か……同情より、信用できるか」

 ラギを庇った理由がラギに対する同情や正義感(この直前のリュウオーンに対するイエローの反応が「なんだかよくわからないけど酷い」だったりする)ではなく、あくまで暁が求めている夢や理想に近づくための冒険だったというのは、言ってみれば利己的でありヒーロー番組としてはシニカルな内容なのですが、ラギも理想と悲願のために全てを投げうとうとした冒険者としたことで暁との心理的な距離を近づけ、それ故にラギは暁の行動原理を信じるというのは、巧みな話の運び方。

 一度目の庇う行動が変身ではなく生身なのも、サージェス(ボウケンジャー)としてではなくトレジャーハンターの暁としての行動であることを補強する材料になっており、うまいこと映像が機能しています。

 ……とはいえ、水の都を復活させて海が新しくできたら、それはそれで別の問題が発生するのではないかとか、そういう疑問が引っかかりますが(^^;

 アクアクリスタルが火山の中で出来上がることを突き止め、ボウケンジャー一同は向かうがジャリュウ一族が先回り。変身から流れるようにアイキャッチと格好いいAパート終了を経て、ラギも巻き込んだ戦闘になる中、ラギのピンチを救ったのは長老の一撃。

 「ラギ、わしが間違っていたのかもしれん。失うことを恐れるあまり、得られる筈のものにまで、手を出そうとしなかった。水の証を捨てた、おまえの熱い想い、必ずやかなう。水の都、必ず復活させよう」

 なんかあっさり改心して、その直後に姿を消してしまうのですが、こんな人に国の先を一存させていいのか本当に(^^;

 火口の内部に飛び込む&空中から襲い掛かる翼竜型大邪竜相手に、前回から牧野先生が調整していた10号ビークル・ゴーゴージェットで対抗するレッドとラギ。そして火口からアクアクリスタルを入手することに成功。

 他方、ナーガはメイン回で使わせてもらえないブラックのデュアルクラッシャーで撃破されるが、リュウオーンは生命エネルギー注入装置を新たに開発したらしく、それで巨大化させる。13話のリンドム強化を参考にしたのでしょうが、自作なのかどこか(ガジャ?)から技術提供受けたのか。

 巨大ナーガにはスーパーダイボウケンも苦戦するが、羽を得てアルティメットダイボウケンとなったことで形勢逆転し、アルティメットブラスターでKO。

 ゴーゴージェット合体で即座にジェットスクランダーが頭に浮かんだので、アルティメットブラスターはブレストファイヤーに見えてなりません。

 水の都の海は再生されるが、証がないナーガは海には帰れない……で終わるのかと思ったら、暁は工房で直したラギの父の証を渡し、長老曰く息子なら受け継げるだろうということ。そしてラギを出迎える長老に、姿が戻らないままながら抱き付いていくラギであった。

 ……って、ラギがジャリュウ一族として地上を破壊していた(一応、必要以上の破壊は咎めましたが)のは、不問でいいのか……?

 実質的に利己的な冒険思想を全肯定しているばかりで、ラギの行動について責任を持たせなかったのは引っかかったところ、というか今回、ラギはそのまま帰れなくなってどこかへ去るor話の途中で死んで暁たちが水の都を復活させるぐらいのオチだと思ってましたが。

 そして、この管理国家を復活・放置でいいのか……?

 話を構成する要素の流れから言えば、水の民の代表者たる長老が意識を変革したこと、姿が変わってしまってかつ自分自身のものではない水の証でも水の民として受け入れられる器ができたととれる内容なので、実は先細っているディストピア状態だったのが冒険を知ることにより広く変化したのかもしれませんが、肝心の水の都の正体は単なる「ロマンチックで好奇心をくすぐられる存在」以上でなく、とても曖昧。

 15話の「露骨すぎる人工物があるのに水の都が伝説扱いで実在性に疑問がある」という流れの時点で不可解でしたが、最終的に今一つ深まらず。

 新ロボ登場や演出面は見どころあった前後編でしたが、肝心の話の中心となる水の都関係の要素が曖昧なばかりというのは、如何ともしがたい内容(^^;