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ビーロボカブタック 51・52(最終)話感想

ビーロボカブタック』の感想。

51話

 キャプテントンボーグこそ自分の生みの親であり憎き存在・高円寺博士その人だと認識したシャークラーは、コブランダー達に協力要請をしてトンボーグを倒す計画を立てる。一方、譲たちもトンボーグが高円寺博士だと考えながらも、未だ正体を見せないのは変身を解除できない(マスクを外せない)からではないかと思い、トンボーグを見つけて外そうとする。

 前回のシャークラーの憶測を何にも疑問に思わず受け入れてしまっているのですが、トンボーグ=高円寺博士説は状況証拠しか存在しないわけで、誰もそこを疑わない状況をまず飲み込めず(^^;

 特に譲とカブタックは、「トンボーグは贔屓と不正をしないと謳いつつ、実は高円寺博士が正体なのだから身内とそれに近い彼らを贔屓していた」と言われてしまうことにつき、まったく疑問に思わないとなると今までの自分たちの勝利は実力の賜物ではなかったと認めてしまうのも同然であり、そこは否定しておくべきではないのか。

 今までの審判ぶりに、自分で自分に金メダルを送るトンボーグは、シャークラー達に加えて工具を持って詰め寄る譲たちに恐れをなし、金メダル返上を叫ぶ。するとメダルにスターピースが取りつき、そのメダルがスピードスケート用だったためにいきなりスケートで走ることに。

 こうして、トンボーグにおいついてメダルを手にしたものが勝利ということで対決が開始。

 途中で店を全焼した小金井が、橋の下で作った段ボールの仮店舗までズタズタに壊されるというオチを見せ、完全にスターピースを狙う悪人として因果応報のオチなのですが、これ以上話に関わらないので特に面白くならず(^^;

 トンボーグを接着剤の上に誘導したシャークラーは、トンデモジョーズでトンボーグを痛めつける。それを見たカブタックたちはトンボーグを守るためシャークラーに立ち向かい、シャークラーに従っていたコブランダー達も「高円寺のせいで辛い目に遭ってきたかもしれないが、それでも親であり、自分の親を見殺しにはできない」とトンボーグを助ける。

 団結したビーロボにトンデモジョーズは敗れ、トンボーグからスターピースを受け取るカブタックは願いを考えるが、そこに現れるシャークラー。シャークラーが高円寺博士を憎む最大の理由は、封印される前につけられた額の傷だと知るとそれをスターピースで治し、和解することに。

 そもそもシャークラーの怒りの原因は、高円寺博士の想定以上に人間社会の悪を吸収したことにより半ば失敗作扱いされたことにあり、カブタックとの間にはその点でどうにも埋めがたい溝がずっとあるはずなのですが、その点は一切合切無視され、一番嫌なのは気に入っていた自分の顔を傷つけられたこと→治ったのでめでたし、と思いっきりズラされて決着。

 シャークラーの「顔」を作ったのも高円寺博士である以上、自分の姿が気に入っていた=本当はシャークラーも高円寺博士を愛していた、と解釈できないことはないのですが、高円寺博士の描写も出番の中途半端さなどもあって今一つ深まらないこと、シャークラーが抱えている問題(シャークラーの悪意は人間由来であることなど)について掘り下げが足りないことなどから、恨みの原因を強引に額の傷に転嫁して解決させたように見えてしまいました。

 コブランダーと違う立ち位置のシリアスな背景を抱えた悪役として通されることを期待したのですが、強化トンボーグの前には無力であることから始まり、30話以上かけて作られた本作の空気を覆す設定にはどうしてもできなかったか(^^;

 何かがとれないと悩んでいたトンボーグは追いかけっこの衝撃で解決しそうだと去り、最後のスターピースを収めようとするカブタックたち。やってくる高円寺博士を待ちきれず、最後のかけらをはめ込んだカブタックだが、そこに焦る博士。

 「13個のスターピースをそろえてはいか、あ、あ、あ……」

 突如、光って散らばるスターピース。そのうちの一つは土壌髭に金ぴかの和装姿で頭にゾウのじょうろを乗っけた不審人物に変化。

 「わしはスターマインドじゃ」

 「スターマインド?」

 「人類はこれから、わしが滅ぼしちゃる!」

 不審者の口から爆弾発言が飛び出し、次回ついに最終回。

52話

 スターピースから現れたスターマインドは、これまでの地球の歴史を築き上げ、観察してきた存在だが、人類の環境破壊に怒りを燃やし、これまでのスターピース怪人を呼び出して破壊しようと動き出す。

 最終回だけあって大掛かりな環境テーマを持ち出してきたのですが、こういうときこそシャークラーをゆがめた人間の悪意などが伏線として機能するはずのところ、あまり強調されず(^^;

 スターピースの意思が人類に夢をもたらすと思われたのは高円寺博士の解読ミスによるもので、本当は人類を滅ぼすのが目的だった、と説明。

 スターピースの効果が取得者の願いをかなえるものとなっていた理由は不明ですが、これが人類の欲望を利用して自分たちを集めさせて復活させようという考えだったと思うと結構ダークなものの、それなら古文書は解読ミスではなく普通に夢をもたらすことにしとけばよかった気が(^^; 

 最終回にふさわしくテーマを壮大にしたものの、伏線として用意されたはずであろうものがかなり雑に転がされたままにされているので、52話分の物語としてまるで深まらず。

 スターマインドにスーパーモードで応戦しようにも、カブタックの友情コマンダーが破壊されてしまう。人類の危機に何かを決意したように高円寺博士は姿を消し、直後にトンボーグ出現。

 「確かに人間の中には、思いやりのない者も多く居る。だが人間は、思いやりをはぐくむ素晴らしいものを発明した。それは、スポーツやゲームなどの勝負! 多くのスポーツやゲームなどを生み出したおかげで、他の生物のように、相手を傷つけることなく、勝敗をつけられるようになった。これぞ、思いやりの精神の賜物ではないか」

 色々と胡散臭いし、勝負の内容を好き勝手していたし、その中で当事者の心身を削りそうなえげつないものをやらせてきたトンボーグですが、ここのセリフは素直に感心しました(笑)

 これまでのメタルヒーローシリーズで戦闘が入る部分をゲームでの対決にしてきたことで、種類によっては今一つ映像的に盛り上がりが生まれなかったり、巨大戦力の扱いの問題など数々の問題を呼んできた本作ですが、最後の最後で本作が「ゲームである」ことにこだわり続けた理由を持ち込んだのは、良かったです。

 トンボーグ審判の下で雪上ラグビー対決になるが、チームワークがまとまらずピンチに。しかしハーフタイムで友人が応援に来たことと、カブタックが各自に説得を重ねた結果、一転してチームワークを取り戻したビーロボチームは、スターマインドチームを圧倒する。

 スターマインドは銀色の怪人然とした姿になり動きやすくなったのですが、他の怪人たちは着ぐるみの構造の問題からか、活躍・被害共に二宮金次郎像がやたら目立ちます(笑)

 ロスタイム、最後のトライを決めればビーロボチームの勝ちとなる場面、ボールを前にスターマインドとカブタックが倒れ、手を伸ばす両者。友情コマンダーは破壊されてしまったが、あくまでそれはエネルギーの増幅装置に過ぎず、本気で友情を信じているならコマンダーなしでもスーパーチェンジできるというゲロタンの言葉を受け、譲は叫ぶ。

 「チェンジ、スーパーモード!」

 「譲! どうしたカブ、体がなんだかとっても熱いカブ! 心の奥から、エネルギーが湧いてくるみたいカブ!」

 主題歌と共にスーパーチェンジ。

 「君の勇気がこの胸に! 熱く響いてイイ感じ! ビーロボの一番星! カブタック!」

 譲とはぐくんできた友情も描かれ、演出的にも盛り上がる一幕ですが、作品テーマとして友情を押し出すことは度々あるもののそうじゃない回の方が圧倒的に多いため全体の連続した物語として弱い印象が否めず、ここまで説明されていない「コマンダーは増幅装置にすぎない」という件も含め、物語の集大成としてのスーパーチェンジという印象にはどうにも感じられませんでした(^^;

 話の流れとしても、「譲個人の友情パワーが高まっているからコマンダー抜きでチェンジできる」よりは、応援に来てくれた人たちやカブタックのチェンジできない分を埋めようとする仲間たちがいるのだから、その力でチェンジできるとでもしておけば今回単品で説得力を持たせられた気が。

 友情コマンダー関連で言えば、ダンゴロンが危惧していた「友情コマンダーを誰かに奪われればどうなるのか」という話題も、最後の最後まで全く拾われることがなく、またカブタックを視認できる位置にいないと使えない時と離れていても使えるときとの差が曖昧なところなど、有している伏線や要素をほとんど生かせないまま、最終的に単に「カブタックをスーパーモードにするためだけのギミック」にしか見えないような描写になってしまったのは、大きな痛手だと思います。

 ついにカブタックがトライを決めてビーロボチームの勝利。スターマインドは潔く引きさがり、全世界に散らばってまた6万年後までスターピースとして眠ることに。

 譲はトンボーグを完全に高円寺博士だと思ったまま、労いの言葉をかけるが、そこにリヤカーを引いて走ってくる博士。

 「わしが発明したこの機械を使えば、人類を滅亡から防げるかもしれん」

 どんな超兵器を引っ張ってきたんだ(笑)

 この人をスターマインドが見たら容赦なく人類が滅ぼされそうなのですが、最後の最後まで高円寺博士がフォローしようもなく危険人物で、ひどくてかえって潔い(^^;

 そしてここで明確に博士とトンボーグは別人となったことで、トンボーグは正体不明のまま終了。まあ博士と同一人物にしてしまうと、スターマインドに対してゲームの意義を語る件は人類の視点から命乞いのために勝手言ったようになってしまうため、話としてはむしろ分離するほかないのですが。

 トンボーグがゲームで勝者を決めないとスターピースを剥せない理由も不明なのですが、完全に投げっぱなしで、もうこれ以上は考えるのも無駄と言うしかないのか(^^;

 そして、高円寺博士が銀河古文書の続きを発掘するべくビーロボたちを連れていくことを決め、カブタックと譲は離れていてもつながっている友情を信じ、別れを決意。砂漠の中で仲良く発掘作業を続けるビーロボたちが映し出され、幕。

総括

 うーん、どうも本作、特撮ヒーローと言うよりバラエティ番組として見た方が楽しめたのかもしれない、とは最後まで見て今更ながら思うところ(^^;

 兎に角本作の問題点と言えるものはつまるところ、エピソードの連続性の希薄さと、それに伴うキャラクターや各種設定の扱いの雑さに尽きると思います。

 今回触れた友情コマンダー関連や、トンボーグの正体、シャークラーが高円寺博士を恨む理由と彼の持つ悪意の根源、ダンゴロンの修行、テントリーナがスターピースを得た場合は譲に権利を渡す話など、思わせぶりに投げておきながら結局使わずに投げてしまった内容が、あまりにも多すぎ。

 中核テーマとなるはずの「友情」についても、度々ピックアップされる回はあっても、対立する悪意の主軸が固まらなかったり過剰な演出で茶化してしまったりして、むしろ友情がメインに表れないネタの瞬発力に走った回の方が印象深く、はぐくんできた友情の勝利とする最終回も、どうも釈然としない感じに。

 悪役はコブランダー&小金井→シャークラー→スターマインドと変遷しますが、コブランダー→シャークラーの移行期にはシャークラーに明確な悪としての背景を持たせ差別化を計る意図があったように見えたものの、話が進むにつれてそれも生かせなくなったのも残念。最終的にスターマインドが、話を終わらせるためのポッと出のビーロボ共通の敵という印象だったのもどうかと(^^;

  キャラクターで好きなのを上げるなら、国立先生(笑) もうこれは草尾さんの力。あとは要所でそこそこ格好いいところを見せ、全体通して悪印象の描写も少なかったことで、パパさんも嫌いではなかったり。

 

 幼少期、リアルタイムで見たおぼろげな記憶しかなかった作品ですが、改めて見直したら今の自分には相性が悪かったかな、というのが正直なところかと。

 前作までのメタルヒーローの感覚が多少残っていた部分もあるかもしれませんが、新しい試みに挑戦した意欲はわかるものの、それをうまく楽しめなかったというのが厳しかった。案外、単発でまっさらな状態で見た方が面白いと思えたのかもしれません。