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轟轟戦隊ボウケンジャー 25話感想

轟轟戦隊ボウケンジャー』の感想。

25話

 ダークシャドウは新たな付喪神を作ろうとするが、風のシズカが儀式中にゴミをひっくり返し、頭と要領の悪いアクタガミができてしまう。

 ボウリングの玉を頭にしたゴミの寄せ集めというアクタガミの造形はいかにもコミカルながら、少々不気味。

 ゲッコウはヤイバとシズカ二人だけで作戦に向かうよう指示するが、シズカはそれでも使い道はないかと考え、知恵の果実の強奪作戦に使用。

 聖書の知恵の実の元ネタになった果実が何千年に一度だけある樹に実り、それが人類食べた者の力を進化させる、というわかりやすい危険なプレシャス。

  サガスナイパーで樹を発見した映士の前に現れたアクタガミだが、やっぱり使い物にならないポンコツ

 「シズカちゃーん、ちょっとどいてー!」

 ブルーが軽い調子で叫びますが、ちゃん付で呼ぶと途端に『ドラえもん』みたいに(笑)

 ミキサーヘッドにはこういう使い方もあるんだと言わんばかりに、樹をまるごと冷凍保存するブルー。

 ボウケンジャーと衝突するダークシャドウはアクタガミに爆発札を張り付けて自爆させようとするもボウケンシルバーが阻止し、あまりにバカバカしくて変身解除して帰宅を促す映士。

 「あんなやつ、何度来ても問題ねえよ。さてと、プレシャス回収だな」

 だが持ち帰った樹には知恵の果実の反応なし。一方帰宅後、シズカの怒りを買い、おんもで反省して夕食抜きの刑とされるアクタガミ。

 「ゲッコウ様、ご飯にしましょ。今夜は焼き鳥ですよー!」

 「……焼き鳥?!」

 しれっと長に共食い(?)を強いて、ピュアに外道なシズカ(^^;

 空腹のアクタガミは、先の戦闘で木の実が一房だけ自分の体にひっかかっていたことに気付き、それを一粒食べる。なんとそれこそ知恵の果実であり、急に頭が良くなったアクタガミは、影忍法の書物を読みふけってその内容を把握してしまうのだった!

 「こやつ……天才、いや! 大天才になっておる!」

 銀河万丈声でものすごく頭の悪い台詞を発するゲッコウ様、なんか今回妙にギャグ要員っぽい。

 その力をダークシャドウに使えと迫るゲッコウたちだが、知恵を身に着けたアクタガミはダークシャドウの配下であることを良しとせず、影忍法で逃走。

 抜け忍となったアクタガミの前に現れるリュウオーン陛下。

 今メインのネガティブ連中で一番頭悪そうなのが来た!

 そして引き連れているジャリュウに知恵の果実を与えたところ、こんな行き当たりばったりの企画立案しかできない上司の下でやってらんねーよ合議の上できちんと作戦立案するぞと帰宅される(笑)

 そんな有様を偶然見かけた映士は、アクタガミから経緯を聞く。

 「ダークシャドウは私利私欲しか考えており申さん。しかし、拙者は、この頭脳を! もっと良いことのために使いたいのでござる」

 「お前……正義と悪の区別がつくようになったのか」

 なんかその解釈、ちょっと色々段階飛ばしているように思うのですが、不用意にも基地にアクタガミを呼び込む映士。

 プレシャス目録のロックをあっさり解除する頭脳を見せて、プレシャス保護の名目を掲げるボウケンジャーに協力を申し出るアクタガミだが、知恵の果実を渡すことを要求されると拒絶。さらに蒼太と真墨が強奪しようとしたことで態度を硬化。

 「プレシャスは人類の大切な遺産だ! お前みたいな化物に預けられるか!」

 「その人類とやらが! そんなに偉いのでござるかぁ!」

 「?!」

 「拙者は化物かもしれない、しかし人類よりも勝る! ゆえに、拙者はボウケンジャーに従うことは出来申さん」

 今回、主張したい内容を詰め込みすぎて色々飛ばしている気配が漂うのですが、人類の生み出すゴミを根源とするアクタガミ=ある意味人類の悪の象徴そのものから人類への疑問がストレートに叩きつけられることに。

 姿を消すアクタガミからのプレシャス回収を命じる暁に、映士はもうネガティブでないことを理由に様子見を提言。

 「どうしてそんなに庇うの?」

 「……ちょっとばかり、責任も感じてるしな」

 機密情報をあっさり見られたし普通にやらかした案件ですからね……!

 というのはさておき、プレシャスを狙う勢力=ネガティブという判断基準自体がサージェス(人類の一部の代表者)の身勝手な設定ともいえ、世界の平和をお題目として掲げつつも根底には人類の生存と繁栄こそが正義という思想がどこか根付いているわけであり、その極地は人外への排他的思想となるとどれだけ人類に役立とうとアクタガミは排斥されるのが筋となります。

 そこで冒頭に立ち戻ると、アクタガミはそもそも望まれず生まれた者で、役立たず扱いでダークシャドウの社会から排斥されていた身であり、その苦しみを理解しているがゆえに自己をより優れた存在として置こうとする意識が強く表れてしまったのだろうと。

 そんなアクタガミにサージェスの一方的な「正義」――背景に透けて見える人類至上主義を叩きつけてしまってより孤立を深めてしまったわけで、そうしてしまったのはサージェスに呼び込もうとした映士だから、彼は責任を感じる、と。

 また今回触れてはいませんが映士は人間と化物(アシュ)の境にいる者であり、そのこともアクタガミに感情移入する一因なのだろうと思われます。

 人間に世界を任せる訳にいかないとアクタガミは影忍法ゴミ地獄で、町中にゴミの雨を降らせる。

 ウッヒッヒ ウッヒッヒ ウッヒッヒのヒ おいらは化物ゴミゴンだ~

 すっかり環境テロリストになっているアクタガミは映士の説得にも応じず、友情の証として札を渡し、さらに発電所の破壊に至ったためネガティブ認定が下されることに。

 「人間は無駄に真夜中を照らし、夏を涼しくする! そのために石油を掘りつくし、地球の荒廃が進む! やめるのだ! 発電所など、いらない!」

 誰もいないのに御大層に演説垂れているのですが、石油=プレシャスと置き換えればネガティブの完成となるわけで、酷い皮肉(^^;

 その破壊に使おうとしているのがアクタガミを付喪神爆弾にしようとしたヤイバの札の発展型っぽいのが、ますます皮肉ですが。

 ボウケンジャーは阻止に向かい、映士は変身をためらうも圧倒的な影忍法の力にボウケンジャー5人が敗れ、やむなく変身して戦闘。しかし彼も変身解除に追い込まれる……。

 「無駄でござる。拙者には勝てぬ……高丘殿ならわかっているはず!」

 「お前にもわかっているはずだ! 人々を苦しめる行為を、俺様達が許すはずはないってことを!」

 「仕方ないのでござる……拙者には見える! このままでは人類は、己の愚かな行いにより、滅びるでござろう! それを救うのは、知恵の果実を食べた、拙者の使命でござる!」

 「うああっ! 使命ってなんだよ?! 誰がそんなこと決めた?!

 どこの どこの どこの誰から頼まれた~

 なんか今回どうにも『コンドールマン』が浮かんでならないのですが、アシュの撃破を使命と称して孤高に生きてきたところから変革してきた映士が、その「使命」という言葉を否定してアクタガミを説得するのは感慨深い。

 まあアクタガミの理想(正義)が結局人類の存続を考えていた、というのは話の流れと描写から言ってちょっと距離があったのですが(^^;

 何か他の手はないかと説得する映士だが、背後からアクタガミを貫くのは抜け忍に死あるのみなヤイバの刀。しかしアクタガミは知恵の果実を食い尽くしており、ヤイバはアクタガミの自我を奪って巨大化させ、ボウケンジャーを攻撃させる。

 サイレンビルダーで立ち向かうシルバーは友情の証の札を見せるが、突然その札がアクタガミに飛んでいき、爆散。いざという時にアクタガミを殺す最終兵器だったのだと知る映士は、深く悲しみつつもミッション完了を告げる。

 すると、そこに歩いてくるアクタガミ。本当の札の効果はダークシャドウの術を破って死を偽装するものだったのだ。しかし、知恵の果実の効果は消えたらしく、映士の記憶もなくなっていた。

 空腹を訴えるアクタガミに、キュウリを丸ごと一本取り出し手渡す映士(笑)

 完全にギャグ的キャラ付の生野菜愛好家がこう使われるとは思いませんでした。

 「アクタガミ、行くんだ」

 「ん?」

 「森の中で、誰にも見つからないように、暮らすんだ。わかるな?」

 ハッピーエンドかと思ったらもう一ひねりして、結局アクタガミは社会の中に入ってこれず、隠遁生活に至るしかないというシビアな内容

 本人は覚えていないといえど人類から見たら首都圏壊滅寸前の打撃を与えた大悪人で、(事実上死人扱いだけど)生存・無罪というのはかなり温情なものの、アクタガミの存在が叩きつけてきた作中人類の「正義」への疑問はほったらかされたような空気。

 答えを容易く出せる問題ではないにせよ、アクタガミが終盤で本当は人類の未来を想っていたようになっている部分の唐突さもあって、正直これを30分枠で全部やりきるのは無理があったのではないか、と思う内容。

 言い換えればこれをこの枠に詰め切ったのがものすごく、脚本の會川さんがtwitterでこの回に言及されてましたが、まさに終始書きたいものを書いたんだろうなと思わされるような内容でした。……やりすぎていて、感想書く前に頭の中で整頓するのが苦しかったですが(^^;