25話
ある武士の花嫁に変装して、その披露宴の来客を氷漬けにする魔女ゴルゴン。それを知ったツムジもまた、氷漬けにされてしまう。
一方のハヤテとタツマキは、大魔人像を目指して動く中で、追手の血車忍者と交戦。血車党の忍者はいつもの迷彩服じゃなく木こりや農民に化けているあたりが絶妙にリアルで、それをまきびしや火薬玉で翻弄するタツマキと、本格的な忍者時代劇で展開。
その中で、血車忍者を地雷原に誘い込むタツマキとハヤテ。
地雷が爆発し、忍者、蒸発。
……最近の傾向に慣れてきたのでもはや驚くところじゃないですけど、もうすっかり容赦ナシですね。
血車忍者を追い払った後に、悪魔道人、出現。ハヤテを仲間に引き入れようとするも、正義を謳うテロリスト予備軍のハヤテがそれを受け入れるはずもなく、ツムジを人質に取ったゴルゴン出現。悪魔道人に逃げられたハヤテは、嵐に変身してツムジを奪還する。
ゴルゴンが襲った武家屋敷に、ツムジの案内で到着したハヤテは、その中の長持に閉じ込められていた女性を発見。彼女は本物の花嫁で、城から逃げてきたという!
えーとですね、どうやって長持の中に入ったうえで、その上からさらに風呂敷をかけることができたのか、突っ込んだらダメなんでしょうか?普通に考えるとこの時点で怪しいんですが、伊上勝が脚本やってるので油断ならない。
※伊上勝が脚本を手がけた『仮面ライダー』第7話では、ライダーは掘り出したナチスの財宝の箱に自ら入って、元の場所に埋まっていた(土までかぶせていた)が、どうやってそれを実行したのか何ら理由がつけられていなかった
女性の案内で城にたどり着くハヤテとタツマキ。だが、後をつけてきたツムジがその女性に近づくと、寒気が。案の定、ゴルゴンの変装でした。
城の中でハヤテとタツマキがゴルゴンを追うと、鏡の中に姿を消すゴルゴン。さらに鏡から囚われたツムジが呼ぶ声。それに気をとられたところを罠にはめられ、タツマキと分断されたハヤテは氷の部屋で苦しめられるが、嵐に変身して脱出。
ゴルゴンは人質にとったタツマキとツムジを始末しようと戻るが、
「鏡の中は満員だぜ!」
いつの間にか、鏡の中に入ってタツマキとツムジを救出している月ノ輪。
初登場時からこの人の実力が全くつかめないのですが、もう全部こいつ一人でいいんじゃないかな?
逃げるゴルゴンを追う嵐、馬に引きずられたり蛇で首を絞められたりと苦戦するが、必殺旋風剣。一見ただのハデな予備動作にすぎないと思われていた刀の回転が、実は目くらましの効果だったと判明。ってことは、見た目が派手になっただけで、本質は姑息剣影映しと何も変わらないのか(^^;
そして、嵐の剣がついに、ゴルゴンの脳天に直撃。ゴルゴンは蛇になって消滅。
嵐が女を斬った。
……あー、うん、路線変更やテコ入れがあった中で、嵐/ハヤテの心情も徐々に変化してきたので、ある程度容赦なしは覚悟していました。しかし、ここに及んでそれでもその一線だけは守ってほしかったのに、見事に裏切られました。
毒蛾くノ一に対して「女子供は斬らない」と強く断言し、彼女が復活したときも倒さなかった(少なくとも映像にはなかった)嵐が、明確に女性を手にかけた。
個人的に、これが一番ショック。おまけにゴルゴンは頭部まで着ぐるみの怪人ではなく、役者の顔出しの怪人で、明確に女性だとわかる姿にされているため、より大きな衝撃です。正体を蛇にすることで「人間ではないからOK」としているのかもしれませんけど。
嵐の目的は魔神像の場所を聞き出すことであって「倒す」ことは話していないことや、明らかに苦戦というよりも手加減していたように見えることから、脚本段階では生かすつもりだったのかもしれませんが(そこで月ノ輪が「女と言えども西洋怪人!」と殺してしまえば、嵐と月ノ輪のスタンスを分けることも可能)、しかし…うーん。なぜこうなったのか。
ゴルゴンの馬を駆って大魔人像に走る嵐。だが、嵐が到着すると霧の中に消えていく大魔人像!
「嵐、大魔人像の秘密、まだまだ貴様には探らせんわ!フハハハハ……」
「悪魔道人!どこに消えようとも、必ず大魔人像は探し出すぞ!」
ということで、決着はおあずけ。
話の締めは、本物の花嫁を見て一旦恐れるもすぐにゴルゴンではないと気づいて見とれるツムジ、それを諌めて先へ進むことを促すハヤテとなりましたが、あれ?よく考えると、ゴルゴンに凍らされた人々助かってない?
いつもの伊上忍法パターンで、ゴルゴン倒すと元に戻ったかもしれませんが。
話の筋としてはまあいつも通りと言えばそうですし、映像的にも氷の部屋などは好きなんですが、しかし、やっぱりショックが大きかった話でした。
26話
東映怪人でエジプトのスフィンクス由来は何故「アバラ○○~」という喋り方にこだわるのだろう。
伊賀の里。その長である百地仙人が持つ伊賀忍法の秘伝書を狙う悪魔道人の使い(僧侶)は、伊賀忍者の忍兵衛をはじめとする伊賀忍者を呪いと毒蜘蛛で操る。その企みを見抜いた百地仙人は、使いの僧侶を返り討ちにするが、僧侶の正体は西洋怪人スフィンクス!呪いによって動けなくされてしまった。
スフィンクスが姿を現すまでの百地仙人の実力をしっかりと描写しつつも、未知なるスフィンクスの呪いに敗れる形にして、格を落とさないようにする工夫は上手い。が、スフィンクスの呪いがどうして藁人形なのか。
恩師である百地仙人に会えると張り切っているタツマキだが、操られた伊賀忍者に囲まれ窮地に。ハヤテとツムジによって救出されるが、ハヤテもスフィンクスの呪いの前に対抗できず撤退。
百地仙人の孫娘・千秋は、カスミでも治療法が見つからない祖父の呪いを解くため、一人で祈れば願いがかなうという伝説を持つ赤目の滝へ。その滝で祈る千秋にスフィンクスが現れ、秘伝書を渡すよう迫るが拒む千秋。痺れを切らしたスフィンクスは滝の上に現れた大魔人像の生贄に、と千秋を連れて行くが、そこに轟く笑い声。
大魔人像の上に仁王立ちする嵐(笑)
「スフィンクス!お前をつけたおかげで、消えた魔人像が見つかった!礼を言うぞ!」
ってことは、千秋が連れ去られる姿を大魔人像が出てくるまで眺めていたのか。
また囮捜査か!!
月ノ輪がそこに参加。千秋を月ノ輪に預けてから、大魔人像の中に消えたスフィンクスを追いかける嵐。しかし内部で、エジプト2000年の呪いを持つ箱に閉じ込められた嵐は、そのまま滝つぼに投げ捨てられてしまった!一方の月ノ輪も、スフィンクスと同時に作戦に参加していたタランチュラの罠に落ちる…危うし、嵐!というところで次回に引き。
うーん、正直次回に引くような内容とも感じられないのですが、次回に期待することがあるとすれば月ノ輪が人質救出役にとどまらず、かつ嵐の見せ場も奪わない形で別個に活躍してくれること、かなあ。でも予告見る限り、嵐はあっさり復帰しているようなんですが。