『巨獣特捜ジャスピオン』の感想。
ゴールデンバード……黄金の鳥を撮影したというカメラマン・南原の写真展へ向かうマッドギャランは、実際の写真を見て南原からその場所を聞き出そうとする。しかし唐突に提示された大金に、南原は困惑し警戒心を強めることに。
その後、ジャスピオンもその写真を見て、南原親子の帰宅を待って家に忍び込んで犬と遊ぶ。
「別に、怪しいものではありません」
そ ん な わ け が あ る か
「ぼくは宇宙刑事です」とかいう言い訳も用意されないのですが、別にマッドギャランがいなくても普通に不法侵入で言い逃れできません(^^;
「銀河宇宙の平和?」
「そうです、サタンゴースを倒すには、黄金の鳥の助けが必要なんです!」
怪しい
怪し過ぎる
「サタンゴースと言いますと、あの悪魔の化身?!」
……え、そこ周知の事実なの?
マッドギャランのことも受け入れてますが、巨獣はまだしもサタンゴース関連がどれだけ周知の事実となっているのか市井の反応が描かれないため、凄く解釈に困る展開(^^;
しかし南原は、普通の鳥を撮影したらそれが黄金の鳥になっただけで、鳥は幻影だという。それでもジャスピオンは鳥を撮影した場所を教えてもらおうとするが、そこでマッドギャランが犬に危害を加え、誘われる形でジャスピオンは外へ戦闘に。そして異空間に囚われてしまう。
南原は子供たちを親族に預けようとするが、子供たちはマッドギャランに誘拐され、南原も襲われて命からがら逃走。
戦闘員相手に結構な善戦を繰り広げる南原ですが、もしかしてブーメランより強いのでは。
異空間から脱出(なおどうやったのかは説明なし)したジャスピオンは南原失踪と子供たちの誘拐を知り、マッドギャランを探すことに。一方のマッドギャランも南原の娘かの子の記憶を頼りに黄金の鳥の撮影地点を探していた。
あからさまに罠なヘリポートめがけてガービンジェットでジャスピオンが着地すると、案の定罠で、ヘリポートの下から巨獣出現。
罠は予想できても、さすがにこれは予想外。
ヘリポートはどう見ても巨獣全体のデザインと馴染んでいないので罠のためにマッドギャランが後付したのかと思いきや、名前が「ポートサンキ」なのですが、学名か、学名なのか?!
踏みつぶされそうになるジャスピオンだが、隙間を塗ってガービンに乗り込み脱出。
流れ出す主題歌をBGMに、そのままマッドギャランを撃って子供たちを救出。
俺が正義だ!
人質に当たったらどうする気だとか、基本的に考えないジャスピオン(^^;
ポートサンキはダイレオンで撃破。今回、コズミッククラッシュが上に放り投げた巨獣を下からの突き上げで倒すという変化球で、格好いい。
色々話はひどいのに、アクション見てるとなんだか盛り上がるのが『ジャスピオン』の魔力。
その後は四天王のイッキと激突。ロケットパンチを受けて飛ばされたブレードが地面に突き立ってそれを挟んでにらみ合う二人と格好いい演出を入れながら、最後はジャスピオンがブレードを使った新必殺技「コズミックハーレー」を繰り出してイッキを撃破するのであった。
コズミックハーレーはこれまでの宇宙刑事の必殺技の系譜ですが、X字型に二度切る剣閃がこれまた格好よく、バンクを使わない必殺技という面でも前シリーズからの変化が感じられます(まだ初登場なので固まってないだけで、これからバンクになるかもしれませんが)。
イッキはそれなりに強敵として立ちふさがりましたが、キャラとしては特別深まらず退場。本作の作風であちこち深めていくと却って見づらくなりそうなので、これはこれでアリか。
南原姉弟・かの子と健太はロットとサチが暮らしているブーメラン牧場で引き取られることになり、ジャスピオンは黄金の鳥の手がかりである南原を探すことも目的に加わるのであった。
作品ストーリーの根幹にかかわる重要な展開ですが、話としては可もなく不可もなくといった感じで、それよりも巨獣戦やイッキとの対決などのアクションがあちこち面白かったです。
話の中で気になる点としては、黄金の鳥は写真からマッドギャランとジャスピオンが固まってしまうほどの謎の力を見せつけている様子なのですが、他の人(一般人はもとより、マッドギャランの側近やアンリも含む)にはそういった現象が現れていないというところで、これは何かの伏線になるのでしょうか。