『仮面ライダー(新)』の感想。
23話
源次郎の友人で、ネオショッカーに家族を殺された男・伊東次郎は、ネオショッカー工作員を襲い作戦指令書を撮影して源次郎たちに伝えようとする。
工作員を止める方法が落石を起こして事故らせるという豪快な方法で、この人も改造されているのではないか疑惑(笑)
伊東の持つフィルムを奪おうとするネオショッカーのムササベーダー兄弟だが、洋の反撃によって撤退。しかし、これこそ魔神提督の計画通りで、指令書に書かれたX作戦をライダーに対応させているうちに、横浜中華街を攻撃するY作戦を実行する二面作戦だったのだ!
爆弾人間による特攻二面作戦に、ムササベーダーの「日本にもライダーが」発言など、使うタネが以前のストロンガー客演と同じなのでオチの予測がついてしまうのですが(まあそれ以前にサブタイトルでライダー登場がネタバレしてますが)、今回はV3参戦。
ストロンガーの時のような特訓などはなく、先輩共演としては今一つ面白みに欠ける展開。ムササベーダー2体の強さを「二人がかりならV3もスカイライダーも苦しいが、1対1なら互角以上に戦える」レベルに表現できたのは、上手く演出できていたのですけど。
先に片方が二人のキック攻撃で倒れ、一人だけになったムササベーダーは己が爆弾人間であることを明かし、道連れを図ろうとするが、二人のジャンプで高く持ち上げられた末にスカイキックで墜落させられる。
コンビナート、大爆発。
おい(笑)
ネオショッカーの作戦が部分的に成功しているような気がするのですが、ともあれ先輩と握手を交わして大団円。
途中に述べたように、基本的な流れがストロンガーの共演と同じになってしまっており、もうひとひねり欲しかったところ。
24話
ゲスト・川口博士役として、『変身忍者嵐』ハヤテ役の南城竜也さんが出演。『嵐』から8年が経過していることでの顔の肉付きの変化と、今回の役は眼鏡をかけているために、一目見た印象では同一人物と気づけませんでした。
にしても、昔ヒーローをやった人ってどうしてこう悪役の高笑いが板につくのだろう(笑)
実験の失敗から学会を追放されたことに恨みを抱く川口博士は、猛毒ガスのドクロンを開発して外国の軍需産業に売り込み、その金を持って海外に移住しようとしていた。そんな兄を必死で止めようとする妹のさゆりだが、博士は3億円と引き換えにガス発生装置をネオショッカーのマダラカジンへ譲り渡す。
「まずは、遊び浮かれる人間どもが集まる……」
都心の繁華街あたりを狙うのかな? と思っていたら、
「ドリームランドで、第一回の作戦を行います」
ズコーッ!
タイアップ企画なのでしょうが、猛毒ガスという特性上作戦スケール自体が大規模なものになるだろうことと、ここまでのシリアスな雰囲気から考えると一つの遊園地を攻撃する、というのは若干リアリティを掴み損ねた感があり、残念(^^;
マダラカジンに口封じされそうになる博士とさゆりだが、洋たちの介入で助かる。博士は犯罪者となることを恐れ、証拠がないことを理由に洋たちには何も説明せず、逃亡。しかし逃亡先のホテルにマダラカジンがかけてきた電話でさゆりが呼び出され、ドリームランドで作戦が行われると知った博士と洋はドリームランドへ。
ここで茂たちも洋らとは別にドリームランドに来ているのですが、話の上では別にさゆりだけ人質になっても問題はなく、その後博士が撃たれた後に変身する洋を誰も目撃していないのかという問題も生じており、脚本の初稿ではなかった出番を急遽付け足した疑惑。
博士はアジトの毒ガス発生装置を爆破してくれと懇願……爆破させたら、危険では。
人質でおびき寄せて作戦が失敗したので破れかぶれになって都内で毒ガスばら撒こうと考えるマダラカジンなども無理がある流れで、後半はしっちゃかめっちゃか。全てが解決した後も博士は全治2か月のけがで済んだ、というのを強引にハッピーエンドに持ち込もうとするなど、すっきりしません。
狂気にとりつかれた博士が肉親のために我に還る、というのは定番ながら面白くできるプロットなのですが、後半の息切れが目につき残念な仕上がりのエピソードでした。