『仮面ライダー(新)』の感想。
47話
ライダーの弱点研究のため、しれっとスカイキックができるほどに鍛え上げたアリコマンドなるものを用意するアブンガー。
どう考えてもそれを大量生産して一斉にぶつけた方が早いと思うのですが、話が進むとアブンガー自身もスカイキックを体得していたということが判明。
スカイキックの弱点は、使用後は全エネルギーを使い果たしてしまい、回復には着地してから最低0.5秒の時間を要するということだった!
後に『仮面ライダーBLACK RX』では敵怪人に「0.1秒の隙がある」と断言するシーンがあるのですが、この世界ではコンマ秒単位は完全に「隙」のようです。着地硬直30Fなので反撃確定、って格闘ゲームみたいな(笑)
ブランカ一行は、夏が終わりそうなので夏休みをとってイワナ釣りに向かうが、そこでアリコマンドに襲われた少年を助け、ネオショッカーの陰謀を知る。
洋は山で見知らぬ男に助けられた経験がある、という話を盛り込んで洋個人の掘り下げをしたのは面白かったのですが、どうも今回のゲストに絡めるだけの設定っぽく、雑な印象(^^; アブンガーは洋を消耗させてスカイキックまで使わせエネルギー切れを図る作戦なのですが、ゲストキャラがアジトを知ったのは偶然だし、洋がここの山に来たのも偶然で、ゲストキャラの存在がアブンガーの作戦に最初から意図して組み込まれたとは思えず、全体としてのまとまりも悪くしてしまいました。
というか私、途中まで今回のゲストキャラは、洋の善意に付け込むアブンガーの罠だと思ってみていたぐらいなんですが(笑)
そして、アブンガーの発言によるとライダーの全エネルギーは10万カロリー。
えー……手元のコカ・コーラが100mlあたり45キロカロリー=45000カロリーなので、するとコーラの缶一本分未満のエネルギーになるんですが。
それであれだけ大技を繰り出せるほど動けているけれど、たったそれだけで電池切れって、凄いのかすごくないのかよくわからん(^^;
さすがに「キロカロリー」の誤植だと思いたいのですが、全編「カロリー」で通されています(字幕まで!)。
目論見通り、スカイキックの最低発動エネルギーである20000カロリーまで減らしたアブンガーは、スカイキックを回避して着地硬直にスカイキックを叩きこむことに成功!
袋叩きにされるスカイライダーに、さらなる追撃をかましてとどめを刺そうとするが、スカイライダーは回避してアリコマンドに命中。
「そのとき奇跡が起こった! 爆発で起こった爆風が、仮面ライダーのベルトに吸収されたのだ! ライダーのエネルギーが、爆風によって瞬時に充電したのだ!」
ええ?!
回復したライダーはアブンガーに向かって飛び、スカイキックを回避しながらスカイダブルキックでKO。
「0.5秒の死角を突かれ、絶体絶命の仮面ライダーを救ったものは、平和を祈り、正義を愛する心だった!」
ええーーーーっ?!!
えー、後に江連さんは『仮面ライダーBLACK RX』メインライターも担当しますが、「そのとき不思議なことが起こった」の源流はここだったのか(^^;
途中まで、決して面白いと思えない内容だったのですが、最後の最後あまりに内容がぶっ飛びすぎて全部どうでもよくなりました(笑)
48話
にせライダー作戦回なのですが、話の大まかな筋を書籍『空想科学裁判2』で知っていたのと、前回があまりにおかしかったので、今一つ感情が起伏しません(笑)
にせライダーのせこさとかは有名な話なので、面白かった部分だけざっくり説明すると、信用棄損作戦から本当の殺人犯に仕立て上げてしまおうと転がしていくのは、アイディアとしては悪くなかったです。
手段がゲストキャラを人質にするという、非常に面白くないものですが(^^;
ゲストキャラも、命の危機の少年に自分の血を分ける洋がモノローグで強調されるものの、それぐらいで話に深くかかわるわけでも逆転のきっかけでもないので、前回同様いまひとつな使い方。
そして、ライダーを信用している人たちだけの前で怪人ドロリンゴを倒し「人々にライダーはやっぱり正義の味方だったと伝えてくれ」では、信用回復には難しいと思うぞ(^^;