『仮面ライダースーパー1』の感想。
39話
鬼火司令率いるライター怪人フランケンライターにより、次々とビルに放火され東京は連続する火災で大混乱。
フランケンライターのデザイン、後の『ロックマン2』のヒートマンを思い出すのですが、これが元ネタなのか、まさか。
一体だけでちまちまボヤ騒ぎを起こすのを、いつのまにか大作戦にすり替えるのかと思ったらフランケンライターは1号とされ、2号以降の製造も順次行う予定ということで作戦の大規模化に一応の理由づけ。
2号の製造が完全手作業っぽいですが。
しかし外国人の博士は嫌気がさしており、従わせるべく彼の息子テリーを連れてこようとする鬼火司令。ジュニアライダー隊が妨害に走るも、鬼火司令はジンファイターを呼び出して追い払い、車にテリーを押し込める。
「ジンドグマの大幹部が、子供を相手に鬼ごっこか?」
いつの間にか、車内にいる一也。
赤心少林拳の極意、というより伊上忍法。
そしてテリーを逃がした一也に、自動車でひき殺そうと迫る鬼火司令(笑)
後にテリーとミチルが誘拐されてしまい、一也に対し処刑を行う旨の無線が入るが、テリーの説得により戦う決意をした博士、火炎放射器を構えてフランケンライターに迫る。
「子供を助けてやるのだ。でないとお前を焼き殺すぞ」
物騒な台詞を片言でしゃべりながら炎を噴き出し迫る博士が怖い(^^;
まあ結局、隙を突かれてジンファイターの持っている槍をぶつけられて捕まり、役に立たなかったのですが。
一也を地雷原に誘い込んで殺そうとするフランケンライターだが、地雷原の爆発を利用してジャンプし空中変身をしたスーパー1、博士のセリフでフランケンライターには火打石が必要と知り、それを破壊。替えの火打石を拾おうとするフランケンライターを容赦なく蹴り飛ばし、撃破するのであった。
その後テリーは、ジュニアライダー隊の一員に選抜。
ジンドグマ対策委員会は、ついに国外にも手を伸ばした!
テリーが微妙にうれしくなさそうな表情しているのが、なんとも言えない感じ(笑)
40話
怪人シャボヌルンが各世帯に撒いた石鹸は、使用者をゼリー状に溶かしてしまう作用を持つ。溶けた者が下水を通って川に降りたところを、回収して復元することで、一度ゼリー状になった人間は精神的にも骨抜きになるから奴隷にしやすいのだ、という幽霊博士の作戦であった。
ツッコミどころが多すぎるのですが、一番の問題は何かって、ゼリーになった人間は普通に声を出して助けを求めており、どう見ても全然骨抜きになってないんですが。
まあそれはそれとして、溶けた人間が肌色ゼリー状物体で表現され、それが下水に流れていく様自体は、結構グロテスク。
マサルもそれで溶かされてしまい、それを助けるべくジュニアライダー隊が走るが、ゼリー状人間を回収しているところに居合わせたジュニアライダー隊はシャボヌルンに襲われピンチ。そこに作業員の格好をした謎の男。
「石鹸は汚れを落とすもの。となると、この世の汚れを落とすために、使うべきだな!」
と言って、石鹸を投擲武器に使う(笑)
男の正体は言うまでもなく一也の変装ですが、赤心少林拳の極意の一つ、いかなるものでも礫として武器になるのだ!
久々に赤心少林拳の名乗りを上げる一也だが、表面が石鹸で滑るために有効打を与えられずシャボヌルンを逃がしてしまい、ハルミたちがシャボヌルンに捕まってしまう。
ここから後半で、一也が赤心少林拳の極意に水を切るものがあるとしてジンドグマ編に入ってから久しく見なかった拳法要素が拾われたのは面白かった……のですが、結局そこまでで、以降はまるで話がまとまらず(^^;
スーパー1を誘い出すシャボヌルンとの対決では、そういう切れないものを切る極意とか全くなしに、冷凍させれば打撃が通じる→シャボヌルンの頭が取れて首より下が爆発→首から復活し、何故か問題が再生能力にあったかのように話がすり替わる、と、持ち込んだ要素が全然活かされないまま放り捨てられるという雑な展開。
そして、後半でハルミたちの捜査をまかせてお前たちは帰れとジュニアライダー隊に告げた源次郎達、ゼリー状人間を回収したポイントを突き止めて以降、出番なし。
とかく一度書いた要素を少々詰めるだけで面白くなりそうなところを、全然やらずに全く無関係の解法を前振りなく後出しして片づけてしまう、という話で、同脚本家の担当した36話と並ぶ本作ワーストクラスの内容、といった感じでした。