『キラキラ☆プリキュアアラモード』の感想。
2話連続で初参加の脚本家なのですが、いったい製作側に何が起きているのか。
有名菓子メーカー・シックロッシュの新作スイーツ発表会に立神家が招待され、興味を持つひまりはあおいに呼ばれて参加。テーブルマナーをあおいから教えて貰うが、会場には一人だけ学校の制服姿での参加。さらにコンツェルンの令嬢としてのあおいの立ち振舞い、あおいとの関係から下心で近づいてくる大人たちの対応などをきっかけに、自分とあおいの違いに悩み始める。
落ち込むひまりを探しに現れたあおいは、ひまりがスイーツのノートを落としていると知り、一緒に探すことに。落とし物として届けられていることに気づくが、ちょうど新作スイーツ発表の瞬間のことで、押してきた大人たちが将棋倒しとなって台無しに。ひまりを庇ってあおいが参加者から非難を受ける中で、立ち上がったひまりはスイーツやバンドに対するあおいの真摯な姿勢と自分から見たあおいの魅力を訴え続ける。
参加者の心が荒んだのはディアブルの影響で、前回よりさらに凶悪になったディアブルはカスタードを苦しめ、ジェラートに対しカスタードを守る価値について問いかけるが、ジェラートは普段のひまりの魅力を声高に主張。
「大好きだから友達やってるんだ! 友達でいる理由なんてそれだけでいいんだよ」
仲間の協力でカスタードを助け出した後はシュークリーム作りを応用したカスタード発案戦術でディアブルを撃退。我に帰った参加者はひまりたちに詫び、いちかたちは一見正反対に見えた二人に「好きなことには頑固」という共通点を見いだすのであった……
…………まるっきりあらすじ書いてるだけになってしまったのですが、まあなんというか、「ひまりとあおいの二人に話の焦点を絞る」という要素以外、あんまり特別に見る部分が見つかりませんでした(^^;
作品としては逸脱してないけど、特別面白く感じるような工夫はない、という感じ。
しいて言えば、ひまりを立神家の関係者と誤認してすり寄ってくる→勘違いに気づいて手のひらを返し悪態をつく参加者、という露骨に悪意の滲み出た大人ゲストは本作のここまでに出てこなかった要素で気になったのですが、ディアブルが去るとあっさり謝罪してしまうので、いまいち機能せず。
ディアブル関連で厄介なのは、今回も言及されるように「悪意や闇の感情を増幅させる(それを持っているのは人間たちで、ノワールが生み出したものではない)」というのが貫かれているのですが、登場すると問答無用に悪意に満たしてしまうために、ここまでの悪役と違い「争いの原因」としての印象がより強まっていること。
これまでの「ノワール:悪意に満たされたしもべ」の悪事の原因としての割合が6:4だったら、「ディアブル:闇に染まって暴れる人々」は9:1ぐらいに見えてしまうのですが(^^;
ディアブル本体も、プリキュアと戦闘になると肉弾戦のパワーで一旦圧倒するけど、それとは直接無関係にプリキュアの精神に挑戦を突き付けてくるので、精神でプリキュアが圧倒するのも直接そこからの戦況の変化に結び付いてこなくて、姿が変わってパワーアップしてる旨をあちこちで人物が説明している割に視聴者としてはそこに実感が湧いてきません。精神面はエリシオの抉り方の印象が強いだけに、なおさらディアブルの雑さが目につきます。
なお、そのエリシオは前回に今回と、本拠地で全く姿を見せませんが、裏で何か企んでないか、こっちの方が怖い。
そして、肉体労働担当の割にまったく成果を上げられずリストラを危惧しているのではないかと別の意味で心配なグレイブは、ディアブルを手なずけようとしてあっさり小者扱いを受けて引いていた(笑)
次回、あきらといちかの運動会。あきらといちかの二人だけの組み合わせが6話以来とまた少し捻っていますが、ここ数回、今まであまり描かなかった組み合わせをやるパターンなのか。
初参加の脚本家が連続登板だけに、なんだか実験場みたいにされてるように見えるのですが(^^;