『テツワン探偵ロボタック』の感想。
25話
試練の書に記された卵の木とペルシャ兎を探すロボタックたちだが、そんなものはどこにも見つからない。しかし、ふと見つけた英会話教室の看板から、卵の木=茄子だと推理した彼らは、兎の目と言われるペルシャの赤ダイヤを茄子田という男が落札したと知り、それが試練の答えだと考える。茄子田のダイヤは怪盗チェリーに狙われており、雇われたゴールドプラチナ社と秘密裏に尾行する唐松刑事&杉探偵であった。
現れたチェリーがダイヤの入ったアタッシェケースを盗んだと思いきや、茄子田は突如ボタンを取り出して、逃走するチェリーのバイク、大爆発。
……えー……高笑いする茄子田に、チェリーを殺して生きがいを奪ったという理由から掴みかかる唐松刑事ですが、唐松刑事と杉探偵の個人的な心情を察するまでもなく
普 通 に 殺 人 罪 だ
この前に、茄子田は悪評絶えない人物として示されているので、警察としても逮捕したくともできない事情が何かあったのかも、と思いきやフランス警察からダイヤのオークションに伴う脅迫諸々の容疑で逮捕状が出るため、よくわからないことに(^^;
あるいは『ロボタック』世界は「相手が犯罪者なら民間人が自己都合で殺っちゃっても問題ない世界」なのかもしれませんが、流石にここまでの描写でそれは通らないと思います。
「チェリー死す」というネタありきで一本書いたにせよ、ダイヤと試練が関連しているという事情を踏まえた上で立ち回りの方向が今一つ定まらないトラボルトや、本筋から完全に置き去りで言い争うカメロック&タッカードなど、キャラ配置もかなり雑。
最後に手を怪我した桜子が登場し、チェリーの正体を匂わせるのは悪くなかったのですが、そもそも怪盗チェリーの出番も実に17話以来(リアルタイムなら2か月!)という状況で、復活にしてももう少しクッションを挟むような話の方が良かった気がします。
あ、それとタッカードとカメロックの言い争い。
「しかしあの子たちの試練は、まず勉学だ。夏休みの宿題という大試練を乗り越えてから……ん?」
「夏休みの宿題が大試練?! 先生、それがあんたの教育方針なのか!」
いやそれはすごく重要だぞ。
26話
ついに二学期が開始し、慌てて飛び出したために宿題を忘れて校庭5周の罰を受けさせられたり、勝手に作ったクラブに強引に入部させられたりと、案の定タッカードに振り回されるカケルたち。
校庭を走らせるの、本人は青春だと思っているし自分も一緒に走るものの、当時の基準でも明らかに体罰だし他の生徒は教室からそれを眺めていていじめの領域に近く、凄く嫌な光景(^^; YSTがタッカードに辛辣な態度でバランスとりますが、学校生活に切り込んできたエピソードが少ないこともあって正面から物を言えるキャラがほぼ存在しないのは厳しいところ。
一方、街中では邪魔するゾウが唐松刑事に連行されていたのをダークローが発見。聞くと、容疑は無銭飲食。
「マスターランキング様がいなくなって、失業してしまったんだゾウ~!」
給料払ってたのか!(笑)
今回一番の衝撃ポイント。
他のゾウはそれぞれの特徴を活かして職に就くが邪魔しかできないために就職先が見つからないという彼に、ダークローはそのスキルを活かしてロボタックたちの妨害を行わせるべくゴールドプラチナ社で雇い入れる。
試練から60段の階段を上がろうとするロボタックたちを岩やパチンコ玉で妨害するが失敗。しかし足止めしていた間に試練を実行しようとするダークロー。
オタマジャクシがカエルになっていた、の強引さはさておき、「猫を踏む」で会長のブロマイドを踏みつけるダークロー(笑)
案の定試練は達成されず、その頃学校の階段は60段と知ったカケルがロボタックを呼び出し、音楽室で「猫ふんじゃった」を弾くことで達成されると推理。しかし邪魔するゾウのトリモチ爆弾で動きを封じられ、ピンチに陥る……。
が、助けを求める声に、タッカードが反応。
「私の生徒は私が守る!」
教師としての適性に疑問が山積みですが、正義感「は」あるのがタチ悪いというかなんというか(^^;
タッカードも捕まってしまうが、ロボタックは助かり、邪魔するゾウとダークローたちもトリモチに捕まってしまう。そして音楽室に向かうと、そこには既にトラボルト!
が、「猫ふんじゃった」が弾けなかった(^^;
YSTのシゲルは弾けることから試練を達成しようとするが、トラボルトに外へと放り投げられてしまう。しかし、タッカードウイングを借りたロボタックが救出、トラボルトもトリモチで封じて試練達成。
邪魔するゾウは反省するゾウの下で懺悔したのち、アイドルの迷惑なファンへの邪魔という形でボディガードの仕事を斡旋され、めでたしめでたし。
久々に邪魔するゾウ他のマスターランキングの部下が登場し、タッカード装備をロボタックが使うなどの見せ場もありましたが、タッカードの使い方は24話と変わらないし、ギャグのテンポも今一つ。